海外ドラマ「グッド・ドクター 名医の条件」シーズン1第1話「雨の日の匂い」のあらすじと感想です。
すごく面白かったです! フレディ・ハイモア演じる主人公のショーン、思ってた以上に良いですね。ショーンの目に映る繊細な世界をひとつひとつ丁寧に切り取る映像にも感動。
毎週楽しみなドラマになりそうです。
Contents
第1話のあらすじ(ネタバレ有)
医師の資格を持つショーン・マーフィーは、自閉症でサヴァン症候群でもある。ショーンはサンノゼにある聖ボナベントゥラ病院へ向かう途中、空港で事故に巻き込まれた少年と遭遇。その場にいた医師よりも的確な応急措置を行い少年の命を救う。
聖ボナベントゥラ病院の院長グラスマンは、完璧な記憶力を持ち空間認知能力にたけたショーンをレジデントとして採用しようとするが、院長の座を狙うアンドリュースらに反対される。
ショーンが助けた少年はボナベントゥラ病院へ運ばれ、ショーンの機転によって命を取り留める。ショーンの空港での行動がSNSで拡散され、ニュースでも話題に。
亡くなった弟を助けられなかった代わりに人々を救いたいというショーンの純粋な言葉に、反対していたアンドリュースらはショーンを迎え入れることを決める。
第1話の感想(ネタバレ有)
少年時代の繊細な描写が胸を打つ
ショーンの世界に引きこまれた1時間でした。
一刻を争う医療現場の緊張感にハラハラする一方、時々挟まれる回想シーンでは、ショーンの繊細な少年時代が描かれます。この回想シーンがとてもよくて。
芝生の上に転がったボール、屋根のひさしから落ちる雨粒。そんな日常の光景に、ショーンの大切な思い出が結びついていく。こういう丁寧な心理描写がとても好き。
ショーンの母親は彼を愛していましたが、父親は自閉症に対する知識や理解が欠けており、ほかの子供たちと同じことができないショーンに苛立ち、暴力をふるうような人でした。
そんな父親からショーンを守ろうとしてくれたのが、弟のスティーヴ。
スティーヴはショーンのことを「自慢の兄」だと断言し、どんな時もショーンの味方でいてくれる、とても頼もしい弟でした。小さな体で父親や学校のいじめっ子たちに立ち向かい、必死に守ろうとするスティーヴ。
もちろん兄弟愛は疑うべくもないのですが、スティーヴは小さいながらに、ショーンのたぐいまれな才能を認めていたのかもしれませんね。
ショーンは、今でも弟からもらったオモチャをお守りのように肌身離さず持っています。きっとショーンにとって、スティーヴは永遠にヒーローで、何よりも大切な存在なんでしょう。
可愛がっていたうさぎを父親に殺され、悲しみに暮れるショーンを見て、スティーヴは家を出て兄弟2人だけで暮らすことを決めます。
このとき、うさぎを診察してくれたのが、のちに聖ボナベントゥラ病院の院長となるグラスマン。グラスマンはショーンの様子を見て、この兄弟が複雑な事情を抱えていることに気づきます。
スティーヴはショーンの深い悲しみを理解し、兄のために家を出る決意をする。幼いスティーヴの勇気と優しさに思わず目頭が熱くなるのですが、ショーンがグラスマンと出会う大切な場面でもありました。
ショーンの何気ない言葉
ショーンが口にする何気ない言葉も、心に刺さりました。
気づかずにいたこと、できれば気づきたくなかったことに、気づかされてしまう。ショーンに悪意はないから、彼の言葉は彼の心そのもの。だからこそハッとさせられる。
フレディ・ハイモアの持つ透明感が、この役にぴったりなんですよね。
物語の後半、ショーンは病院の理事会に呼ばれて「なぜ医者になろうと思ったか」を尋ねられます。ショーンは答えず、回想シーンで弟のスティーヴが遊んでいる最中に転落し、ショーンの目の前で死んでしまったことが明かされます。
弟も、うさぎも、救えなかった。大人になれなかった。だから、ほかの人たちにその機会を与えたい。ショーンはそう答えて、病院に受け入れられるのです。
これからどんなことが待ち受けているのか、ショーンがどんなふうに病院の人たちに影響を与えていくのか、今後の展開が楽しみでしょうがないです。
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