ネタバレ有「DOC(ドック) あすへのカルテ」全話あらすじ・感想・キャスト・視聴方法

NHK海外ドラマ「DOC あすへのカルテ」あらすじキャスト

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海外ドラマ「DOC(ドック) あすへのカルテ」(全16話)についてまとめました。

実話をもとにした小説に着想を得て制作された、医療系ヒューマンストーリー。イタリア最大の公共放送局<RAI1>で過去13年間に放送されたテレビシリーズの中で、No.1の視聴数を獲得しています。IMDbの評価は7.7。

医師として成功し、完璧な人生を送っているように思われた主人公アンドレア。ある日、頭を撃たれて12年間の記憶を失い、人生が一変してしまいます。医師としての再起を目指す中で、彼の過去12年間がどういうものであったのか、なぜ患者に寄り添う心を失い、家族を手放してしまったのか、その理由が少しずつ明かされていきます。

主人公アンドレア役は、映画『食べて、祈って、恋をして』『今ドキ女子の恋愛ショコラティエ』のイタリア出身の俳優ルカ・アルジェンテーロ。

作品概要

  • 放送局:NHK総合
  • 放送時間:2022年10月9日(日)から毎週日曜23:00~
  • 製作国:イタリア(2020年)
  • 原題:DOC – NELLE TUE MANI
  • 脚本:フランチェスコ・アルランチ/ヴィオラ・リスポリ
  • 監督:ジャン・マリア・ミケリーニ

あらすじ

ミラノのアンブロシアーノ総合病院の内科医長アンドレア・ファンティは誰もが認める優秀な医師で、多忙な日々を送っていた。患者にも同僚にも厳しく接し、疎まれてもいた。
そんなアンドレアに悲劇が訪れる。医療ミスで息子が亡くなったと信じる男性に銃で頭を撃たれたのだ。一命をとりとめ意識を取り戻したアンドレアだが、過去12年間の記憶を失っていた…。
友人で精神神経科医のエンリコは記憶を取り戻させるため、アンドレアを長年勤務していた内科に入院させる。アンドレアの恋人の内科医ジュリアは担当医に名乗りを上げる。
医師として、一人の人間として、アンドレアは人生を再生することができるのか…?

NHK公式サイトより

予告動画

視聴方法(動画配信)

海外ドラマ「DOC あすへのカルテ」は、定額制動画配信サービス Hulu で独占配信されています。

Hulu 5つのポイント

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登場人物(キャスト/吹替)

※一部ネタバレを含みます

アンドレア・ファンティ(ルカ・アルジェンテーロ/声:安元洋貴)
アンブロシアーノ総合病院の内科医長で大学教授。優秀だが患者にも同僚にも厳しく接し、疎まれてもいる。医療ミスで息子が亡くなったと信じる男性に銃で頭を撃たれ、過去12年間の記憶を失ってしまう。医者としての再起を目指しながら、過去の自分と向き合うことに。8年前にアニェーゼと離婚し、数か月前から密かにジュリアと交際していた。

ジュリア・ジョルダーノ(マティルデ・ジョリ/声:沢城みゆき)
内科医。長年アンドレアの助手を務め、私生活でも秘密の恋人だった。医者としての再起を目指すアンドレアに寄り添うが、自分に関する記憶をなくし、元妻アニェーゼとの関係を取り戻そうとする彼を見て胸を痛める。

アニェーゼ・ティベリ(サラ・ラッザーロ/声:日髙のり子)
アンドレアの元妻。病院長。アンドレアとの間にカロリーナ、マッティアという2人の子供をもうけた。8年前に離婚している。12年間の記憶を失ったアンドレアに、離婚したことや息子のマッティアが心不全で亡くなったことを告げる。過去に子宮筋腫を患い、摘出手術を受けている。

マルコ・サルドーニ(ラファエレ・エスポジト/声:星野貴紀)
内科医。アンドレアの後任として内科医長に就任する。実は医療ミスの加害者であり、銃撃事件の直前に証拠となるカルテを盗み出そうとしてアンドレアに見つかっていた。アンドレアが持ち去ったカルテを探しつつ、彼の記憶がよみがえるのを恐れている。妻は製薬会社の社員で、秘密を共有している。

エンリコ・サンドリ(ジョヴァンニ・シフォーニ/声:関俊彦)
精神神経科医。アンドレアの友人でもある。アンドレアにとって残酷な記憶である10年前の出来事を本人に知られないよう隠しつつ、記憶が戻ることを願って彼が長年勤務していた内科に入院させた。

ロレンツォ・ラッザリーニ(ジャンマルコ・サウリーノ/声:佐藤拓也)
画像診断に定評がある内科医。女性との付き合いに慣れているモテ男。密かにジュリアに想いを寄せているが、告白できずにいる。彼女がアンドレアと付き合っていたことを知り、彼女の気持ちを尊重して相談相手になる。

リッカルド・ボンヴェーニャ(ピエルパオロ・スポッロン/声:大河元気)
内科研修医。明るく社交的。15歳の時アンドレアに命を救われているが、周囲には知らせておらず、アンドレア自身も記憶を失ったため彼のことを覚えていない。研修医のアルバに想いを寄せるも、自身の身体に関する秘密を打ち明けられず苦悩する。

アルバ・パトリツィ(シルヴィア・マッツィエリ/声:上杉華子)
内科研修医。元々は外科希望だったが、母親で外科医長のマルテッリに拒まれて内科に移った。高圧的な母親に逆らうことができず、接触を避けている。リッカルドに惹かれているが、デートの誘いをことごとく断られてしまう。

ガブリエル・キダーネ(アルベルト・ブバカル・マランキーノ/声:野澤英義)
内科研修医。エチオピア出身。村の人々の支援で進学できたことに恩を感じており、いずれは故郷で医者として働くことを目標にしている。真面目で几帳面だが打算的な部分もあり、気が強いエリーザとは犬猿の仲。

エリーザ・ルッソ(シモーナ・タバスコ/声:葉山那奈)
内科研修医。気が強く、誰に対しても遠慮なくズバズバ言う。密かにロレンツォと関係を持つなど、私生活では奔放な面も。ガブリエルに対抗意識を燃やしていたが、次第に意識し始めるようになる。“夢”がないことにコンプレックスを持っている。

テレーザ(Elisa Di Eusanio/声:斉藤あんり)
看護師長。明るい性格で周囲を和ませる。アンドレアとの付き合いも長く、はっきりと意見を言える貴重な存在。夫と離婚し、ひとりで娘のフランチェスカを育てている。

ファブリツィア・マルテッリ(Pia Lanciotti)
外科医長。アルバの母。アンドレアが撃たれたとき手術を担当した。高圧的で、娘のアルバに対しても厳しく接する。

イレーネ(Maria Rosaria Russo)
マルコの妻。製薬会社〈セウ製薬〉の営業担当として病院に出入りしている。マルコの医療ミスに関わっており、アンドレアを病院から追い出すべく彼が服用している薬を密かにすり替えるなど、夫婦で画策する。

カロリーナ(Beatrice Grannò/声:廣田悠美)
アンドレアとアニェーゼの娘。医学部の大学生。現在は家を出てアパート暮らしをしている。ある秘密を抱え、人知れず苦しんでいる。

ダヴィデ(シモーネ・ガンドルフォ)
アニェーゼの恋人。かつてアンドレアが暮らしていた家で、アニェーゼと2人で住んでいる。アニェーゼと養子を迎える計画を進めている。

マリア(ビアンカ・パンコーニ/声:遠藤生野)
リッカルドが15歳のときに付き合っていた年上の恋人。リッカルドが事故で怪我をしたのを機に、彼の前から去っていった。

キアラ(ベネデッタ・チマッティ/声:坂本悠里)
ロレンツォの大学時代の恋人。ロレンツォと同じ医学部に通っていたが、途中で挫折した。薬物依存症。

エジーディオ・パヴェージ
入院中に亡くなった青年ジョヴァンニの父親。アンドレアの医療ミスを疑い、病院に乗り込んでアンドレアを撃った。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

ミラノのアンブロシアーノ総合病院の内科医長アンドレアは、誰もが認める優秀な医師。患者にも同僚にも厳しく接するため疎まれてもいたが、恋人のジュリアだけは彼を理解し愛情を寄せていた。
そんな中、入院中に亡くなった青年ジョヴァンニの父親エジーディオ・パヴェージが病院を訪ねてくる。ジョヴァンニの死については、過失の疑いがあるとして近々病院に調査が入ることになっていた。アンドレアは調査対象の1人だったが、治療に過失はなかったと考えていた。
しかし、同姓同名の患者が入院していたことを知ったアンドレアは、誰かが彼と誤って薬を投与した可能性に気付く。確認すべくカルテの保管庫へ行くと、そこにいたのは同僚のマルコだった。
マルコはジョヴァンニに誤った薬を投与した事実を隠蔽しようと、カルテを盗み出そうとしていたのだった。そのことに気付いたアンドレアは、マルコからカルテを奪い、病院長で元妻のアニェーゼに報告しようとする。
だがアンドレアの医療ミスを疑うジョヴァンニの父親エジーディオは、「調査で公正な判断が下る」と説明するアンドレアに銃を向け、発砲。弾は頭部をかすめ、アンドレアは4時間におよぶオペを受ける。
意識を取り戻したアンドレアだったが、彼の記憶は2008年に戻っており、12年分の記憶が失われていた。精神神経科医のエンリコは、家族との面会を望むアンドレアに事実を告げる。元妻のアニェーゼは心を痛めながらも、8年前に離婚したこと、息子のマッティアが10年前に心不全で亡くなったことを伝える。
エンリコはアンドレアの記憶が呼び覚まされることを願い、彼が長年勤務した内科に患者として入院させることを決める。ジュリアはアンドレアが自分のことを覚えていないことに傷つきながら、彼の担当医に名乗りを上げる。
マルコはアンドレアの後任として新しい医長に選ばれ喜ぶ一方で、アンドレアが持ち去ったカルテを探すが見つからず、彼の記憶が戻ることを恐れる。

変わり果てた12年後の自分を受け入れられず、混乱するアンドレア。病院を出て行こうとするがアニェーゼたちに見つかり、自分が医長を務めていた内科の病棟に移ることに。アニェーゼとカロリーナは、記憶をなくしたアンドレアに真実を告げられず思い悩む。彼の面倒を見ることになったジュリアもまた、別人のようになったアンドレアに戸惑っていた。
そんなアンドレアの病室に、繁華街で脳虚血を起こして倒れた17歳の青年ヤコポが入院してくる。ヤコポの症状は治まるものの、原因が特定できずにいた。ジュリアはアンドレアに医者としての助言を求めるが、彼は「もう医者じゃない」と協力を拒む。
アンドレアはしだいにヤコポと打ち解け合い、彼が高層ビルなどの危険な場所で自撮りをしてSNSに投稿し、広告料を稼いでいることを知る。妊娠中の恋人モニカに渡す金を作るためだった。お腹の子は自分の子だと言うが、父親になる自信はないと語るヤコポ。
アンドレアはモニカが病院で出産することを知り、ヤコポを産科へ連れて行く。ヤコポはモニカの出産に立ち会い、生まれたばかりの子供と3人で自撮りした写真をSNSに投稿。父親になる決意を固め、アンドレアと抱き合う。その直後、ヤコポはまたも脳虚血の発作を起こし、昏睡状態になる。
アンドレアは電気ショック治療を終えるが、記憶は戻らなかった。担当医のエンリコは「もう病院でできることはない」と判断し、向精神薬を渡して彼を退院させることに。新医長となったマルコは、アンドレアが記憶を取り戻すことを恐れ、自主退職を勧める。
退院して自宅マンションに戻ったアンドレアは、ヤコポの自撮り写真を見て「血栓性紫斑病」だと気づき、病院に戻ってジュリアに伝える。ジュリアの処置によって回復したヤコポは、アンドレアに「医者を諦めちゃダメだ」と告げる。
アンドレアは自主退職を撤回し、医者として病院に残ることを決意。ジュリアに力を貸して欲しいと協力を頼み、「もう一度医者になって妻を取り戻す」と宣言する。

アンドレアは世の中の変化に戸惑いつつも、研修医の助手という立場で内科に復帰する。アニェーゼはアンドレアを患者や家族と関わらせないよう、ジュリアに監督を任せる。
アンドレアは研修医のエリーザやリッカルドとともに、嘔吐や震えなどの症状がある患者サンドロの問診に行く。本人は消化不良だと言い張るが、原因がわからない。アンドレアはサンドロと見舞いに来た友人との会話を聞き、彼が何かを隠していることに気づく。
ジュリアは患者と積極的に話をしようとするアンドレアを見て戸惑い、混乱する。アニェーゼもまた、夫婦関係を取り戻そうと執拗に迫るアンドレアに困惑していた。
サンドロはアンドレアに心を開き、会社をクビになったことを打ち明ける。彼はそのことを妻マルタに言い出せず、毎週ロンドンに行くふりをして川の近くで車中泊していたという。
アンドレアとジュリアは彼が車中泊していた場所を見に行き、レプトスピラ症だと診断する。やがて抗生剤が効き始め、サンドロは回復。妻マルタはアンドレアのおかげだと感謝する。
一方、研修医のガブリエルとアルバは退院目前の老人ヴィットリアを診察し、足のまひが見られたことから退院を遅らせることに。心を痛めるアルバに対し、ガブリエルは冷静に対応する。やがてヴィットリアは脳腫瘍と判明し、妻シルヴァーナに見守られながら静かに息を引き取る。アルバはガブリエルが夫妻のために心を尽くしたことを知り、彼を誤解していたことに気づく。
アンドレアは自宅でイヤリングを見つけ、自分に恋人がいたのではないかと疑い始める。アニェーゼとの関係を修復しようとするも、彼女にはダヴィデという恋人がいた。

ジュリアの弟ファビオが山でクライミング中に体の力が抜けて落下し、病院に運ばれる。本人は過労だと言い張って検査を拒み、ジュリアもなぜか弟に会おうとしない。この姉弟が不仲だと聞いたアンドレアは2人を仲直りさせようと、ファビオを説得して検査に協力させる。
ファビオに幻聴の症状も見られたため、ジュリアは神経系の病気を疑う。だがアンドレアは前立腺炎による不眠が原因だと主張し、神経系の可能性を否定する。
ファビオの退院前日、ジュリアは彼の様子を見て深刻な事態だと感じ、緊急ですべての検査を依頼する。ジュリアの嫌がらせだと思い込み、憤慨するファビオ。ジュリアは薬物依存の母親の面倒をひとりで見続けたことを告げ、苦しみを分け合おうとしなかった弟を責める。
検査の結果、ファビオは完治する方法のない多発性硬化症と診断される。アンドレアは間違った診断でファビオと恋人マルチェッラに期待を持たせてしまったことを後悔する。ジュリアは弟との関係を修復し、ロレンツォの助言に従ってアンドレアに真実を告げる決意をする。
元妻アニェーゼを諦めきれないアンドレアは、自分の過去を知るためにメールを読み返そうとするが、肝心のパスワードを思い出せない。だがジュリアの一言がきっかけでアクセスすることに成功し、マッティアの死に関する真実を知ってしまう。
10年前、アンドレアは2人の子供たちをパリの遊園地に連れて行こうとしていた。搭乗前の空港でマッティアが嘔吐したが、タクシーに酔っただけだと思い込んだ。マッティアはフランスに着くとすぐ心不全を起こし、病院に運び込んだ時には手遅れだった。
メールを読んだアンドレアは自分が犯した罪に打ちのめされ、アニェーゼに「もう二度と会わない」と約束して病院を辞める決意を伝える。

5年前にアンドレアが担当したベテラン女優・ティルデが来院する。彼女はアンドレアの現状を知らず、医長である彼の診察しか受けないと言い張る。アンドレアが辞表を提出したことを知ったジュリアは、彼の自宅を訪ねて事情を説明し、病院に戻って医長のふりをしてほしいと頼む。
ティルデは肺線維症を患っていることが判明する。女優業を優先してきた彼女は、たったひとりの娘バールバラからも見放されていた。ティルデに自分の母親を重ね、きつくあたるアルバだったが、彼女の本心を知って態度を改める。
ソフィアは長年腹痛を訴えるも精神的な問題だと思われ、家族にも信じてもらえず自殺を図ろうとする。病室で苦しむ彼女を見たアンドレアは、鎮痛剤のレミドックスを投与する。だがそれは毒性が認められて回収騒ぎを起こした薬で、廃棄処分する予定のものだった。
ソフィアはけいれん発作を起こし、アンドレアはマルコとアニェーゼから激しく非難される。ソフィアが義兄のブルーノと関係を持っているのではないかと考え、腹膜炎を疑うアンドレアだったが、患者に肩入れすればミスを招くだけだとジュリアに戒められる。
ソフィアは検査で子宮内膜症と診断され、子宮と卵巣を摘出する手術を受けることに。アンドレアは悩むソフィアに寄り添い、義兄との関係を母親に打ち明けるよう助言する。
手術当日、アンドレアはレミドックスが副作用を起こした症例を調べ、ソフィアの病気がポルフィリン症だと気づく。アルバは高圧的な外科医長の母マルテッリに立ち向かい、卵巣の摘出手術を中止させる。
アニェーゼはアンドレアを医師として信頼できると判断し、退職届を保留にする。アンドレアを追い出したいマルコと妻イレーネは、彼が服用している向精神薬に目を付ける。

10年前。パンドルフィ教授が引退することになり、アンドレアとマルコは彼の後任をめぐって競い合うことに。子宮筋腫を患うアニェーゼは痛みに耐えながら治療を続けていた。
そんな中、15歳の少年リックが内科に運ばれてくる。彼はギリシャの海岸で両足を骨折し、飛行機で帰国して治療中に呼吸困難になったという。翌日、リックは検査の途中に心停止を起こす。遺伝的な要因も考えられたが、リックの母親リディアは家族に心疾患の者はいないと話す。検査の結果、心臓には問題がないことがわかる。
リックは母の恋人の連れ子であるマリアと恋愛中だった。そのことを母に打ち明けた直後、パニック発作を起こす。彼の右足が壊死していることに気づいたアンドレアは、マリアに何か隠していることはないかと問い合わせる。すると、リックは怪我をする前、無許可の業者のところでスキューバダイビングをしたという。
潜水の直後に飛行機に乗ったことで、減圧症を発症していたのだった。右足切断の緊急手術が行われ命は助かるものの、リックは人生に絶望して自暴自棄になってしまう。責任を感じたマリアはリックと距離を置くことを決める。アンドレアはリックを海に連れていき、不安な心に寄り添う。
アンドレアはパンドルフィ教授から次期医長に推薦することを告げられる。マルコの前にはセウ製薬の営業担当としてイレーネが現れ、ジュリアは研修医として病院にやってくる。
アニェーゼは筋腫のレーザー治療をやめ、子宮摘出手術を受けることを決める。子供を望むアンドレアは反対するものの、最終的には彼女の意志を尊重してサポートすることを決める。
リックが退院する日、アンドレアは2人の子供たちを連れてパリへ向かっていた。それは入院の理由をカロリーナに説明したくないというアニェーゼの希望だった。しかしその道中、マッティアが心停止を起こして亡くなってしまう。
10年後の現在。成長したリック(=リッカルド)は義足をつけ、研修医としてアンブロシアーノ総合病院に勤めていたが、記憶を失ったアンドレアは彼を覚えていなかった。
アンドレアは薬物療法をやめることを望んでいたが、エンリコに治療を続けるよう説得され、届けられた薬を飲む。

カロリーナが試験勉強中に失神し、入院する。吐血を伴うせきもあり、原因を探るアンドレアとアニェーゼは薬物依存を疑うが、本人は否定する。
最近のカロリーナのことをよくわかっていないと思い知った2人は、彼女が暮らす部屋を見に行き、抗不安薬を見つける。問いただすと、カロリーナは記憶を失う前のアンドレアに処方してもらったと明かす。何も知らされていなかったアニェーゼは激怒し、アンドレア自身も過去の自分に失望する。
内視鏡検査で食道に傷があることがわかるものの、原因を突き止めることができないまま、カロリーナの症状は悪化していく。アンドレアは助けを求めるように病院内のチャペルへ行き、そこでリッカルドから「僕はあなたに命を救われた」と思いがけない告白を受ける。
アンドレアはカロリーナが病室に隠していた大量の菓子と下剤を見つける。彼女は何年も前から過食症に苦しんでいたのだった。原因が誤嚥性肺炎だと気づいたアンドレアは、すぐに担当医のジュリアに知らせる。
インフルエンサーのヴィットリアが足の痛みを訴えて入院する。スタイル抜群の彼女にガブリエルとリッカルドが夢中になるのを見て、アルバは不機嫌になる。やがてヴィットリアが違法な豊胸手術を行っていたことがわかり、インプラントが原因の中毒だと判明する。
彼女に嫉妬していたアルバは内心喜び、リッカルドに指摘されて落ち込む。ヴィットリアは胸を元にもどすことに反対していたが、最終的には受け入れる。
アルバは自分の感情を認めてリッカルドと仲直りし、彼をデートに誘う。だがリッカルドは「恋人がいる」と告げてアルバを突き放してしまう。
カロリーナはマッティアの死の真相を両親に打ち明ける。パリへ行く前、幼い姉弟は預けられていた隣家から電子タバコを盗み、ふざけて吸っていた。だがカロリーナが目を離した隙に、マッティアはカートリッジを丸ごと1本飲み干してしまったのだった。
パリへ出発する日は、アニェーゼが子宮摘出手術を受ける日だった。カロリーナは幼いながらも何か重大なことがあると勘付き、両親に事実を打ち明けることができなかった。
マッティアが死んだのは私のせいだと自分を責めるカロリーナ。アンドレアとアニェーゼは彼女を抱きしめ、誰のせいでもないと告げて慰める。

精肉店のオーナーで、リビア出身のヌレディンが仕事中に倒れて入院する。赤血球の減少が確認され、ジュリアたちが原因を探る一方、ガブリエルは解熱剤のパラセタモールを与える。それはヌレディンがアレルギーを発症したことがあると事前に伝えていた薬だった。
その夜、ヌレディンはアナフィラキシーショックを起こし、危険な状態に陥る。一命を取り留めるものの、昏睡状態に。翌朝、アルバはガブリエルをかばって「アレルギーがあることを聞いていなかった」と嘘の報告をする。
アンドレアはガブリエルが自分の担当患者であるヌレディンの死を望んでいることを知り、理由を聞く。ヌレディンは密入国の斡旋業者で、ガブリエルたちを騙して収容所に閉じ込め、拷問を与えた男だった。そしてその様子を録音し、家族から金を強請り取ったという。
「こいつに生きる資格はない」と言うガブリエルに、アンドレアは理解を示しながらも、彼を殺せば一生その死を背負うことになると諭す。アンドレアとガブリエルは、ヌレディンの症状が三日熱マラリアによるものだとジュリアに報告する。その後、回復したヌレディンに、ガブリエルは「裁判を起こして必ず罪を償わせる」と断言する。
リッカルドとエリーザは、救急外来から病棟へ来た空軍中尉のマティルデを担当する。エリーザは彼女がパニック障害を患っていることに気づくが、本人はそれを隠してESA(欧州宇宙機関)のプログラムに参加しようとしていた。エリーザはその行為を無責任だと非難する。マティルデは治療が可能な髄膜脳炎と診断されるが、エリーザの指摘を受けて宇宙飛行士を諦め、指導者になる決意をする。
アンドレアはエンリコの治療を受けようとしないカロリーナを心配し、家族療法を試そうとアニェーゼに提案する。だが多忙なアニェーゼはセラピーに同席できず、アンドレアは思わず怒りをぶつけてしまう。後日、アンドレアはカロリーナの家でアニェーゼと会い、3人で楽しい時間を過ごす。アンドレアとアニェーゼは互いの気持ちを確認し、体を重ねる。

アニェーゼとの関係を取り戻そうとするアンドレアだったが、彼女は「間違いだった」と昨夜の出来事を後悔する。何も知らないアニェーゼの恋人ダヴィデは、彼女と養子を迎えるための書類を手配していた。
双子の父親であるロベルトが遊園地で意識を失い入院する。病名が判明しない中、彼は15年暮らしたパートナーのマヌエーラと病院で結婚式を挙げたいと言い出し、アンドレアに協力を求める。喜んで引き受けるアンドレアだったが、物忘れがひどくなり、仕事にも支障をきたすようになる。マルコはそんなアンドレアの様子を常に観察していた。
シスター見習いのチェチーリアが腹痛で入院し、保険会社のために統計をとる仕事をしているシルヴィアと同室になる。信じるものの違いから相容れない2人だったが、思わぬ状況に陥り、互いに励まし合うようになる。
チェチーリアの腹痛の原因は、数年前に子宮外妊娠をした胎児が石灰化して体内に残っていたためだった。一方、シルヴィアは脊髄腫瘍を取り除くため、成功率50%の手術を受けることになる。同じ日に手術を受けた2人は、どちらも成功して病室で喜び合う。
ロベルトの病気は嚢胞性線維症と判明する。男性の場合、99%の人が線維症で不妊になると知らされたマヌエーラは、かつてロベルトと喧嘩したときに一度だけ別の男性と関係を持ったことがあると明かす。彼女が産んだ双子はそのときにできた子供だと知り、傷ついたロベルトは別れを選ぶが、アンドレアと話をしたことで何も失っていないことに気付かされ、予定通り2人は病院で結婚式を挙げる。
アルバはガブリエルに誘われてオペラを見に行き、楽しい夜を過ごす。ロレンツォはついに本命のジュリアと一夜をともにするが、同僚でもある彼女との関係をどう続けていけばいいかわからなくなり、ジュリアを避けるようになる。
アンドレアはアニェーゼに「もう一度初めからやり直そう」と告げる。アニェーゼはアンドレアへの愛情が残っていることを認めながら、ダヴィデとの人生を選ぶ。アニェーゼはダヴィデが待つ里親事務所へ行き、2人で養子を迎えるための書類にサインする。

アンドレアは12年前より古い記憶まで忘れるようになり、処方された向精神薬を飲むのをやめる。
ダウン症のスザンナが施設で倒れ、入院する。彼女はロレンツォの双子の妹だった。両親のいない2人は一緒に暮らしており、ロレンツォにとってスザンナはかけがえのない存在だった。
過去の病歴から髄膜炎を疑うロレンツォに対し、アンドレアは彼女が携帯電話を2台持っていることを知り、何か隠し事があると推察する。真実を話すようスザンナを説得するアンドレアだったが、動揺したスザンナは発作を起こしてしまう。
激怒したロレンツォは、アンドレアをスザンナに近づけさせないようマルコに訴える。アンドレアが薬を飲んでいないことを知ったマルコは理事会による処置を望み、アニェーゼはアンドレアを辞めさせることを決める。
スザンナに謝りに行ったアンドレアは、彼女が光を怖がるのを見てアーガイル・ロバートソン瞳孔に気づく。その症状は神経梅毒によって起こるものだった。ありえないと否定するロレンツォに、スザンナは「もう子供じゃない」と言い、恋人がいることを打ち明ける。相手は同じ施設に通う仲間、アレッサンドロだった。
アレッサンドロは過去にインド旅行で事故に遭い、輸血した際に梅毒に感染していた。2人は真剣に結婚を考えており、介護付きの施設で2人で暮らしたいとロレンツォに打ち明ける。だが再びスザンナが発作を起こし、危険な状態に陥る。
ガブリエルとエリーゼは孤独な老人エルネストを担当する。彼は「ネーヴェ」とつぶやき、意識が朦朧とした状態が続く。エリーゼは彼の自宅を訪ね、飼い犬のネーヴェを見つける。
病名がわからず行き詰まったガブリエルとエリーゼは、こっそりネーヴェを病院に連れてきてエルネストに会わせる。飼い犬との再会を喜んだ彼は、入院する前に防虫剤を使ったことを話し、それにより急性ベンゼン中毒と判明する。
いなくなったネーヴェを捜して奔走するガブリエルとエリーゼ。雨の中、ネーヴェを見つけたガブリエルは犬を連れてエリーゼの部屋を訪ね、2人は一夜をともにする。
理事会の決定を待つ間、アンドレアは自分の部屋に落ちていたのと同じピアスをジュリアが片方だけつけていることに気づく。理事会はアンドレアに解雇を宣告しようとするが、ロレンツォが告発を撤回する。スザンナは意識を取り戻し、自分が結婚することで1人きりになるロレンツォを気遣う。
スザンナに触発されたロレンツォはジュリアに告白するが、今もアンドレアを想い続けるジュリアは彼の気持ちに応えることができない。
アルバはリッカルドの母に会い、彼に恋人がいないことを知らされる。嘘をついたことを責めるアルバに、リッカルドは「君のために嘘をついた」と義足を見せる。
アンドレアは古いカバンをクリーニングに出し、ポケットに入っていたジョバンニ・パヴェージのカルテに気づく。

アンドレアはカバンのポケットに入っていたジョバンニ・パヴェージのカルテを見て医療ミスに気づき、内科医長のマルコに報告する。カルテにはマルコのサインがあったが、アンドレアは当時医長だった自分に責任があると言い、過去の自分が隠蔽をはかるためにカルテを持ち出したのではないかと疑っていた。
マルコは公表しようとするアンドレアを説得し、密かに彼のロッカーからカルテを盗み出して燃やしてしまう。
ジュリアはアンドレアに自分たちが付き合っていたことを告白する。だが過去の自分を嫌悪するアンドレアは、彼女を利用しようとしたのではないかと疑い、愛し合っていたというジュリアの言葉を信じることができない。
そんな中、司法試験の最中に記憶障害を起こしたモニカが入院する。彼女にとっては今回の試験が最後のチャンスだったが、診断書をもらえば再試験を受けられるという。やがて白血病の疑いがあることがわかるが、骨髄採取の途中で出血し、昏睡状態に陥る。
アンドレアは病院に来たモニカの元夫エドアルドがエイズに感染していることに気づく。モニカの病気は白血病ではなくエイズだった。適切な治療を受けたモニカは意識が戻り、回復に向かう。アンドレアは彼女が再試験を受けるための診断書を渡す。
リッカルドはアルバとの会話を拒み、2人の仲は険悪になる。2人は両腕が突然動かなくなったというドラマーのルチアーノを担当するが、重病だと思い込んだルチアーノは医長の診察を望む。数日後、ルチアーノの腕は動くようになり、精神的なものが原因だったと判明する。リッカルドはアルバと話をしようとするが、すれ違ってしまう。
ジュリアに振られたロレンツォは、有休を使って2日間仕事を休み、学生時代の恋人キアラに会いに行く。ロレンツォの愚痴を聞いたキアラは、合成オピオイドを勧める。
ガブリエルとエリーザは付き合い始めるが、ガブリエルには出身地の村に会ったことのない婚約者がいた。村の人々の期待を裏切れないと、ガブリエルはエリーザとの関係を終わらせる。
アンドレアはパヴェージ家を訪ね、ジョバンニの両親に彼が医療ミスで亡くなったことを告げて謝罪する。翌日、理事会に呼ばれたアンドレアは、撮影しておいたカルテを見せる。理事会は医療ミスに関わったアンドレアとマルコを解雇しようとするが、アニェーゼが反対する。
アンドレアは養子を迎える決意をしたアニェーゼに理解を示し、ジュリアと付き合っていたことを打ち明ける。

電車が脱線事故を起こし、アンブロシアーノ総合病院にも大勢の患者が運び込まれる。内科でも負傷者を受け入れることになり、アンドレアも特別に許可を与えられて医師として対応する。
頭痛を訴えるジョヴァンニは、上着のポケットに銃を隠し持ち、「約束がある」としきりに帰りたがっていた。不審に思ったアンドレアがネットで調べると、彼の会社は倒産し、結婚生活も破綻していたことがわかる。その日、ジョヴァンニは自殺を決意して電車に乗り、事故に巻き込まれたのだ。だがそのおかげで動脈瘤が見つかり、ジョヴァンニは命拾いする。
ガブリエルとエリーザは、母親のジョルジャと幼い息子フランチェスコを助けようとするが、ジョルジャは亡くなり、フランチェスコだけが生き残る。だが後にフランチェスコの両親が現れ、ジョルジャはベビーシッターだったことがわかる。命がけで子供を守ったジョルジャを罵る父親に、ガブリエルは激高する。
マルコは病院の名誉を挽回しようとやっきになり、医師たちは対応に追われて疲労困憊する。アンドレアは「どんなに絶望的な状況でも、医師は患者に希望を与えるべきだ」と話し、彼らに勇気と活力を与える。
リッカルドは10年前に別れた恋人マリアと再会する。事故を起こした電車に乗っていて捻挫したというマリアだったが、治療が終わってもなぜか病院に残りたがる。
そんな中、救助を手伝った車掌が心肺停止状態で見つかり、病院に運び込まれる。すでに手遅れと判断されるが、彼が高圧ケーブルの近くで発見されたと聞いたリッカルドは、感電による仮死状態だと推測して蘇生を試みる。医師や看護師たちが見守る中、車掌は息を吹き返す。
ロレンツォは薬で朦朧とし、現場から逃げ出す。だがリッカルドが患者を蘇生させるのを見て、薬を捨てる。マルコは自分が形だけの医長であり、アンドレアに敵わないと思い知り、涙を流す。それを見た妻のイレーネは、「あなたはひとりじゃない」と彼を抱きしめる。
アルバは顔に大やけどを負ったモデルのラリーザを担当する。絶望するラリーザに、恋人のステファノは「2人で乗り越えよう」と励ます。彼女の再起のために専門の病院を探すアルバだったが、ステファノはいずれ別れるつもりであることをアルバに告げる。彼の態度を自身に重ね、リッカルドに罪悪感を覚えるアルバ。
リッカルドはマリアが駆け出しの記者で、スクープ狙いで病院に居座っていることを知り、激怒する。反省したマリアは写真と動画が入ったUSBメモリーをリッカルドに渡し、10年前に右足を失った彼を捨てて逃げたことを謝る。
アンドレアはジュリアとの関係に対し、2度めのチャンスを与えることを決める。

アンドレアは医療ミスの原因となった薬“サトナル”について調べることに。ロレンツォによると、サトナルは過去にアンドレア自身が治験を認めてから何度も使用し、アンドレアの名前で論文も出しているという。アンドレアはアニェーゼの許可を得て、サトナルの治験に関する資料をすべて家に持ち帰る。
有名女優のセレーナが撮影中に気を失い、病院に運ばれる。彼女は妊娠中だが溶血があり、検査を重ねるも原因が定まらない。アンドレアはセレーナの妹であるエリーザから話を聞こうとするが、彼女は15歳上の姉を嫌い、遠ざけようとしていた。
セレーナが退院する日、エリーザは彼女が過去に出産していることを明かし、このままでは胎児が危険だと警告する。
セレーナはエリーザの実の母だった。当時14歳だった彼女は母親にエリーザを託し、今日まで真実を隠して姉として振る舞ってきたのだ。認知症の母親からその事実を知らされたエリーザは、以降、自分を捨てたセレーナを避けてきたのだった。
エリーザはガブリエルに説得されてセレーナと話し合うが、彼女の行為を許すことも理解することもできず、2人は決別する。エリーザは自分を気遣ってくれたガブリエルに、「あなたが好き」と本心を伝える。
看護師長のテレーザは、娘のフランチェスカから元夫コッラードを入院させてほしいと懇願される。彼を診察したガブリエルは腫瘍の可能性を疑うが、テレーザはコッラードが飲んでいたオーツミルクが原因だと指摘する。彼はグルテンアレルギーだったが、自分で管理できていなかった。
病院のゴミ箱から薬のボトルが見つかり、ロレンツォを疑うマルコ。ロレンツォは元恋人のキアラから金を要求され、代わりに薬のボトルを渡される。その現場を見たマルコはロレンツォを問い詰め、通報しない代わりに検査を受けるよう約束させる。
アルバはリッカルドを傷つけてしまったことを後悔し、思い悩む。アンドレアから「気持ちを伝えろ」と助言され、告白する勇気を得たアルバだったが、リッカルドがマリアと会っているのを見て打ちひしがれる。
リッカルドは再会した元恋人マリアとやり直そうとするが、相手の気持ちよりもスクープを優先する彼女に失望し、別れを告げる。

キアラは自宅で倒れているところを発見され、救急車で運ばれて緊急入院する。彼女は家の修繕費を稼ぐために運び屋をし、体内に入れたカプセルが破損して過剰摂取になったのだ。
キアラに助けを求められたロレンツォは、取り出した薬物を密かに廃棄し、彼女を退院させる。ロレンツォから秘密を打ち明けられたアンドレアは、キアラを心配して自宅に泊まらせる。
アンドレアはサトナルの治験データに誤りがあることに気づき、副作用の致死率が高いことを〈セウ製薬〉に警告すべきだとマルコに訴える。数字を改ざんしたマルコは動揺し、サトナル回収を覚悟するが、〈セウ製薬〉の営業を担当する妻イレーネは諦めようとせず、マルコに時間稼ぎをするよう告げる。
ジュリアは細菌性髄膜炎の症状で入院したギター教師のトンマーゾを担当するが、検査をしても細菌やウイルスの感染はなかった。母親は息子と喧嘩をして1年間連絡を絶っていたと言い、原因について何もわからないという。
やがてトンマーゾの腕に紫斑が現れ、ジュリアは脳に侵入して組織を溶かすアメーバ「フォーラーネグレリア」に感染している可能性を疑う。母親の許可を得て、薬で昏睡させて低体温状態にする治療方法を試すことに。翌朝、トンマーゾは意識を取り戻す。
キアラの体調が悪化し、症状が気になったアンドレアは彼女を病院に戻すことに。検査の結果、遺伝性の疾患であるウィルソン病を患っていることが判明する。ロレンツォは「君のために手を尽くす」と約束するが、肝硬変で手遅れだとわかる。
エリーザと恋に落ちたガブリエルは研修が終わってもイタリアに残ることを決め、エチオピア協会にその意志を伝える。だが「村の医者になるために闘っていたんじゃないのか」と問われ、本当の自分がわからなくなってしまう。
アルバはリッカルドが家を出て誰かと一緒に暮らすという話を聞き、相手がマリアだと思い込む。リッカルドの家を訪ね、気持ちを伝えるアルバ。リッカルドは親友のルカと暮らすことを告げ、アルバの気持ちを受け入れる。
マルコは嘘をつくことに疲れ果て、状況を打開するのは無理だとイレーネに告げる。〈セウ製薬〉の本社と連絡を取ったイレーネは、アンドレアを陥れることができれば解決できると話す。マルコは銃撃事件の当日アンドレアに追い出された研修医ダリオ・コロッラを思い出す。後日、イレーネはダリオと面会する。

アンドレアは、自分が撃たれた日に追い出した研修医ダリオ・コロッラに告発される。彼はアンドレアにサトナルの治験データを改ざんするよう命じられたと主張していたが、アンドレアを知るジュリアやアニェーゼは「絶対にありえない」と擁護し、アンドレアの潔白を証明する方法を探す。
ロレンツォは記憶を失う前のアンドレアにデータベースのパスワードを教えたことをマルコに話し、アンドレアがダリオを使う理由がないと指摘する。ダリオの作り話だと確信したロレンツォは警察に話そうとするが、マルコに「表沙汰にするなら君の薬物依存をバラす」と脅迫され、陰謀に加担してしまう。
ロレンツォはキアラを救うため肝臓移植の待機リストに彼女を載せようとするが、医長会議で彼女の薬物依存が問題視され、却下されてしまう。諦めきれないロレンツォは、院内に事故死した患者がいるという情報を入手し、マルコを脅して再び医長会議を収集させる。
外科医長のマルテッリはキアラの移植手術に反対するが、書記として同席していたアルバがキアラ以外の患者には適合しないと気づき、移植許可が下りる。手術が成功して目覚めたキアラを抱きしめるロレンツォ。
ガーナのスラム街で病院を開き、人権活動も行っている医師ニコラ・フォルティが入院する。彼は毒を盛られたと主張し、武器商人や有毒廃棄物の密輸業者から脅迫を受けていることを明かす。
だが彼の病院が電子機器廃棄場の近くにあることを知ったアンドレアは、放射線が原因だと突き止める。遺産をめぐってニコラと争っていた妹マルテッリは、骨髄を提供する条件として遺産放棄を提案し、ニコラはそれを受け入れる。
ガブリエルは自宅の水道工事が終わるまで、エリーザの家に居候することに。エリーザとの同居生活を楽しむガブリエルだったが、移植手術を受けたニコラが「患者を見捨てられない」という理由で再びガーナへ戻ることを決断したことで、自分の選択を疑い始める。
リッカルドは全員参加のチャリティー水泳大会を回避するため、みんなの前で「泳げない」と嘘を付く。足を切断した事実を明かすべきだと言うアルバに、「君にはわからない」と突き放すリッカルド。アルバは母親との関係を修復し、最初の希望どおり外科で研修をやりなおすことを考えるが、リッカルドと口論になる。
アンドレアを告発したダリオが髄膜炎菌感染症で亡くなり、アニェーゼとアンドレアは愕然とする。ダリオに偽証させたマルコとイレーネもまた、予想外のなりゆきに動揺していた。
過去の自分を信じられず、自信をなくすアンドレア。アニェーゼは「あなたに限ってない」と断言するが、会話中に突然体調を崩して倒れてしまう。

アニェーゼは病院で倒れ、そのまま入院する。ただの風邪だと主張するアニェーゼに、娘のカロリーナはダリオと接触したことを話すべきだと訴えるが、アンドレアの不利になると考えたアニェーゼは話そうとしない。
原因を探る中、アンドレアはふとしたことからアニェーゼが急死したダリオと会っていたことに気づく。感染源はダリオと思われたが、髄膜菌炎は見つからない。アンドレアはダリオの死後に現れた謎の白いコロニーを見つけ、その正体を突き止めようとする。
サトナルの治験データ改ざんの件で、アンドレアへの捜査が始まることになり、マルコはアンドレアに内科から出ていくよう命じる。反発したアンドレアは、医者としてではなくアニェーゼの家族として残ると主張する。
アニェーゼとダリオの血液からカンジダ菌が見つかる。ジュリアはアニェーゼに抗生剤を投与するが、
アニェーゼの状態は悪化し、為すすべがなくなる。死を覚悟したアニェーゼは、過去のことで自分を責めるのはやめてとアンドレアに伝える。
リッカルドは外科への異動を希望するアルバのために、彼女の母で外科医長のマルテッリに直談判するが、冷たくあしらわれてしまう。それを知ったアルバは自分が間違っていたと思い直し、内科に残ることを決める。
肝臓移植の手術を終えたキアラは、ロレンツォの管理のもと順調に回復し、退院する。キアラはロレンツォに感謝し、もう一度大学に戻って医師を目指すと告げる。
ジュリアはアニェーゼが耳を押さえていたことから、2009年に報告されたカンジダ・アウリスが原因だと気づき、新しい抗生剤を試す。アニェーゼが危険な状態を乗り越えたのを見届けて、アンドレアは病院を去ろうとする。だがロレンツォが呼び止め、みんなの前でアンドレアの無実と、マルコに脅迫されていたこと、薬物をやっていたことを告白する。
マルコとイレーネのもとに捜査員が現れ、2人は警察に連行される。なぜと問うアンドレアに、マルコは「君になりたかった」と告げる。
チャリティー水泳大会の日。ロレンツォは改めてアンドレアに謝罪し、しばらく休職することを伝えて立ち去る。リッカルドは水着姿で大会に参加し、仲間たちに義足であることを示す。義足を外してレースに臨んだリッカルドは、ほかの選手から大幅に遅れながらも見事に泳ぎ切る。
リッカルドに触発されたガブリエルは故郷の村に帰ることを決断し、エリーザに別れを告げる。
ジュリアはアニェーゼに勝てないことを思い知り、病院を変わろうとする。それを知ったアンドレアは、病院も僕も君が必要なんだ、と伝える。

感想(ネタバレ有)

面白かったなぁ。脚本が素晴らしいですね。

記憶を失ったアンドレアの葛藤を主軸としながら、彼が所属する内科の医師たちや患者、それぞれの物語も丁寧に描いていて、どの人物も(マルコでさえも)愛おしく、応援したくなる温かいドラマでした。決して予定調和ではないストーリーに、毎回引き込まれました。

アンドレアと家族の話だけでもじゅうぶん濃い内容なのに、サブキャラクターの物語がいずれも魅力的で、バランスも絶妙でした。

舞台が内科だったのも、手術シーンが苦手な私にとってはありがたかったです。内科だと病気を治す方法は限られているので、どうやって病気を治すかよりも、何が原因なのかを探るほうがメインになるんですね。

アンドレアが一見どうでもいいような患者との雑談や、見逃しがちな微かな兆候を手がかりに原因を突き止めていくところが醍醐味でした。

結局、最後までアンドレアの過去12年間の記憶が戻ることはありませんでした。

アンドレアは過去の自分を心底嫌って恥じていたけど、第1話を見た限りではそれほど酷い人間には思えなかったですけどね~(正直、私はけっこう好き)。当時のアンドレアを愛していたジュリアにとっては、彼の「過去否定」は本当に辛かったと思う。

あらためて第1話を見てみると、記憶を失う前のアンドレアは、マルコが医療ミスを隠蔽しようとした本当の目的がサトナルにあることを見抜いていた様子でした。

マルコがしたことは許されることではないけど、彼がときどき見せる優しさが好きだった。彼はダリオやロレンツォに“第2のチャンス”を与えたけれど、自分自身に与えることはできなかったんですね…引き返すチャンスは何度もあっただろうに。

シーズン2(全16話)は、本国イタリアで2022年1月から3月にかけて放送されました。NHKでは2023年9月に放送予定とのことです。いよいよドラマの世界でもコロナが登場し、多くの人の命を奪うことになりそうです。

アンドレアとジュリアはどうなるんでしょうね。アニェーゼのことも好きだけど、私はジュリアとうまくいってほしいなぁ。ただ、毎回職場でアンドレアとアニェーゼの絆を見せつけられるのは、ジュリアにとってはしんどいとも思う(私だったら嫌だわ)。

そしてロレンツォとガブリエルには、やっぱり病院に戻ってきてほしい。ロレンツォはジュリアに振られたり薬物に走ったり脅迫されたりと散々だったし、ガブリエルは重すぎる使命を背負っていて簡単には戻ってこられないかもしれないけど…エリーザと結ばれてほしい。

シーズン2はこちら

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