ネタバレ有「ハットンガーデンの金庫破り」全話あらすじ・感想と解説・登場人物(キャスト)・予告動画

英国ドラマ「ハットンガーデンの金庫破り」あらすじキャスト

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英国ドラマ「ハットンガーデンの金庫破り」(全4話)についてまとめました。

2015年ロンドンの宝飾取引の中心地ハットンガーデンで発生し、英国中を驚愕させた実在の事件をドラマ化!
主犯格が60代以上のシニア世代。彼らが仕掛けた計画とは?

AXNミステリー公式サイトより

2015年にロンドンの宝飾店街ハットンガーデンで実際に起きた窃盗事件を、ジェフ・ポープの脚本でドラマ化。映画「ハリー・ポッター」のピーター・ペティグリュー役で知られるティモシー・スポールが主人公テリーを演じています。IMDbの評価は7.2。

このドラマの基となった事件は、盗まれた金額の大きさ、手口の大胆さ、主犯格が60代以上のシニア世代、ということが当時大きな話題となり、映画化もされました。

事件に関する調査が及ばなかった部分に関しては、推測を含め演出を加えて映像化されています。

作品概要

  • 放送局:BS11
  • 放送時間:2023年2月4日(土)から毎週土・日曜8:00~
  • 製作国:英国(2019年)
  • 原題:HATTON GARDEN
  • 脚本・製作総指揮:ジェフ・ポープ

あらすじ

イースターの週末、ロンドンのダイヤモンド街にある厳重な金庫から、数百万ポンド相当の宝石と現金が盗まれた。犯人の運命やライバル関係を追うと同時に、被害者(多くはすべてを失った小さな家族経営の会社)や一味の家族に与えた壊滅的な影響も描かれる。さらに、犯人に迫った警察の複雑な作戦を同時に追うことで、この大胆で大ニュースとなった犯罪が最終的にどのように解明されたのかが明らかになる。

BS11公式サイトより

予告動画

登場人物(キャスト)

テリー(ティモシー・スポール)
67歳。仲間たちと3年かけて金庫破り計画を企て、ハットンガーデン貸金庫社を狙う。糖尿病を患っており、今回の仕事を最後に引退しようと決めている。過去に武装強盗の前科があり、服役中にブライアンと出会った。かつては仲がよかったが、ブライアンへの不満を募らせ、一度中止した計画を彼に内緒で続行する。

ブライアン(ケネス・クラナム)
76歳。窃盗団のボス的存在で、今回の計画の主導者。テリーとは獄中で出会って以来、12年の付き合い。用心深く、周到に計画を企てる一方、高圧的で口うるさいため、仲間たちから煙たがられている。ハットンガーデンの金庫を狙うが思わぬ障害に計画を阻まれ、中止することを決断する。

ダニー(デヴィッド・ヘイマン)
61歳。テリーの旧友。ドリルで金庫室の壁に穴を開ける役割を担う。ボス気取りのブライアンに反発し、テリーとともに計画を続行する。

バジル(ブライアン・F・オバーン)
本名不明。今回の計画のためにブライアンが引き入れた謎の男。警報器を解除する役割を担う。ブライアンを信頼している。

ケニー(アレックス・ノートン)
75歳。テリーたちの仲間。車の運転と見張り、盗品の保管を担当。見張りの最中に居眠りをして仲間たちに叱られる。ブライアンとは長い付き合いで、彼に借りがある。

カール(ジェフ・ベル)
59歳。テリーたちの仲間。ブライアンをボスと認めている。2度めの侵入の際、直前に怖気づいて逃げ出す。

ビリー(クリストファー・フェアバンク)
ケニーの義理の兄弟。ケニーに頼まれ、盗んだ金品を預かる。

ゲイリー(トーマス・クームズ)
ハットンガーデン貸金庫社の警備員。警報を受けて正面の扉を確認しにいくが、誤認警報だと判断して立ち去る。

グーラン・サイラス(ナーサル・メマルジア)
ハットンガーデンの宝石商。貸金庫に預けていた全財産を盗まれ、途方に暮れる。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

2015年4月2日木曜日。強盗の前科がある67歳のテリーは、友人のダニー、ケニー、カールと共に、ロンドンの宝飾店街ハットンガーデンにある貸金庫へ向かう。イースター(復活祭)の週末を迎えるにあたり、貸金庫には多くの宝石商が在庫品や宝石類、現金を預けていた。
閉店した金庫社の前で待っていたのは、彼らのボス的存在である76歳のブライアンだ。5人はガスの作業員に変装して建物に侵入。ブライアンが引き入れた謎の男“バジル”が警報を解除し、金庫室がある地下へ向かう。
高圧的で口うるさいブライアンに辟易しつつも、それぞれの役割をこなしていくテリーたち。だが金庫室の分厚いコンクリート壁に工業用ドリルで穴を開けている最中、警報器が作動してしまう。
通報を受けた警備員が様子を見にやってくるが、見張り役のケニーが気づいてすぐに連絡。テリーたちは作業を中断して屋上へと逃げる。警備員は外から様子を伺っただけで中までは入ってこず、誤認警報だと判断して帰る。
再び地下に降りて作業を再開するケニーたち。コンクリート壁に穴を開けることには成功するものの、その向こうに配置されている鉄製の棚を移動させるジャッキが破損し、打つ手がなくなってしまう。計画続行は不可能だと判断したブライアンは、撤収を命じる。

金曜日。どうしても計画を諦めきれないテリーは、ブライアンの家を訪ね、もう一度金庫に戻るよう説得を試みる。だがブライアンは「危険すぎる」と言い張り、承諾しなかった。
土曜日。この仕事を最後に引退を決めていたテリーは、ブライアンに内緒で計画を続行することを決断、ダニーとケリー、カール、バジルとともに再び貸し金庫へ向かう。しかしカールは「ブライアンがいなきゃ無理だ」と直前でおじけづき、逃げ出してしまう。
ダニーは新たに購入したジャッキを持ち込み、穴を塞いでいた金庫室の棚を倒すことに成功。ついに金庫室への侵入を果たした彼らは次々にセーフティーボックスをこじ開け、中身を取り出していく。ところがその最中、テリーが低血糖を起こして倒れてしまう。ダニーはテリーが持ち歩いていた注射を打ち、どうにか回復させる。
仕事をやり遂げたテリーたち4人は、盗んだ金品をゴミバケツに入れ、来週の金曜まで収集に来ないというケリーの家のそばのゴミ置き場に放置する。

日曜日。テリーはダニーに叩き起こされ、ケニーの家へ向かう。その日は盗んだ金品を4人で分配することになっていたが、ケニーの妻が予定を変えたため、急遽中止に。
翌月曜日。4人は再び集結し、ケニーの家で分配を行う。バジルは計画の主導者であるブライアンにも配るべきだと意見するが、ダニーは猛反対する。
当面の分配を終えた4人は次回の分配を半年後に行うと決め、それまでは互いに連絡を取り合わないことを約束して別れる。
火曜日。連休明けに出勤した警備員が金庫の惨状を目の当たりにし、警察に通報する。事件はマスコミによって大々的に報じられ、有頂天になったダニーは約束を破ってテリーの家を訪ねる。ニュースを見たブライアンは、テリーたちが窃盗を完遂したことを知って苛立つ。
警察は防犯カメラの映像を確認し、窃盗団が木曜の夜と土曜の夜の2度に渡って金庫に侵入していた事実を掴む。さらに、作動していた廊下の防犯カメラ映像から、犯人が老人たちであること、土曜の夜に戻ってきた理由は壊れたジャッキの調達だったことを知る。
バジルは防犯カメラ映像が公開されたことに危機感を覚え、町を離れることを決める。ケニーはクローゼットの奥に隠していた残りの金品を、密かに義理の兄弟ビリーに預ける。テリーは家の中に金品を隠そうとして、娘に見つかってしまう。
警察はジャッキを販売した店を特定するが、防犯カメラに映っていたダニーの顔は日光の反射により判別できなかった。しかし店の周辺の防犯カメラに白いメルセデスベンツが映っており、同じ車がハットンガーデンに出入りしていたことや、毎回イブリントン地区に戻っていることを突き止める。
ケニーの前にはブライアンが現れ、取り分を寄こせと主張する。

警察はケニーが自家用車でハットンガーデンに出入りしていたことを突き止め、彼を監視する。一方、テリーは知り合いのブローカーに盗んだ宝石を持ち込むが、事件が注目を浴び、盗品の写真が出回っていることから、難色を示される。
ケニーはブライアンの頼みを断りきれず、テリーをパブに呼び出して2人を会わせる。ブライアンは「俺が計画を練ったのだから、分前をもらう権利がある」と主張し、持て余している宝石を手数料35%でさばいてやる、と持ちかける。
ブライアンの高慢な態度に腹を立てたテリーは、「あんたには何も渡さない。二度と俺の前に現れるな」と吐き捨てて立ち去る。
ケニーを尾行していた警察官は3人の様子を撮影し、読唇術で会話を読み解く。前科のあるテリーとブライアンの身元はすぐに特定され、会話の内容からバジルとカールが窃盗に加わっていたこともわかる。警察は密かにテリーの車に録音機器を取り付け、会話を盗聴する。
テリーとダニーは残りの金品を移動させようと、ケニーの家を訪れる。だがバッグはすでに彼の家にはなく、義理の兄弟ビリーのもとに預けられていた。激怒したテリーは半年後に行うはずだった次の分配を金曜日に早めることを決め、必ず持ってこいとケニーを脅す。
金曜日。ケニーはビリーから金品が入ったバッグを受け取り、テリー、ダニーとともにテリーの娘の留守宅へ向かう。ブライアンはバジルに「俺の分を取ってきてくれ」と頼むが、ブライアンとテリーが公共の場で会ったことを知ったバジルは危険を察し、分配の場へは行かずに逃亡する。
3人が分配を始めたとき、機動隊が踏み込む。テリー、ダニー、ケニーはその場で取り押さえられ、ブライアンは自宅で逮捕される。
ハットンガーデンの金庫に全財産を預けていた宝石商のサイラスは、墓石の下から発見されたというダイヤのネックレスを確認するため警察へ赴く。だがそれは自分の物ではなかった。「黙ってもらえばよかったのに」と言う妻に、サイラスは「一生引きずることになる」と答える。
ブライアンとテリーは窃盗の共謀を認め、それぞれ懲役6年3か月と7年に処された。ダニーとケニーは懲役7年、カールは無罪を主張したが懲役6年の有罪となった。
裁判では被害総額が1400万ポンドとされたが、うち1000万ポンド分の盗品は回収されていない。“バジル”ことマイケル・シードは2018年3月に逮捕された。彼は関与を否定したが、懲役10年の有罪となった。
テリー・パーキンスは2018年2月、獄中で死亡した。

感想と解説(ネタバレ有)

2015年に実際に起きた窃盗事件で、英国史上「最高額、最高齢の金庫破り」と呼ばれた実話がベースのドラマ。テリーを演じたティモシー・スポールが「ハリポタ」のときとは別人のように痩せていて、ちょっとびっくりしました。

ハットンガーデンは、ロンドンで何世紀も続くダイヤモンド取引の中心地。約300もの店舗が並び、英国内で最も宝石店が集中するエリアです。昔から、強盗団や窃盗団が標的にしてきた場所らしい…。

事件発生時、メディアで報道されると英国中で熱狂的な推測合戦が巻き起こったとか。しかし捜査の末に明らかとなった犯人像は、誰も想像できなかった平均年齢60歳以上のシニア世代でした。

ドラマでは、おじいちゃんたちの「罵り合い」と、高齢ゆえの「体調不良」が繰り返し描かれていて、シリアスの中にもユーモアを感じる演出になっていましたが、実際の計画はかなり用意周到だったようです。

しかしやはりシニア世代…現代のデジタル捜査を甘く見ていたんでしょうね。彼らの姿は防犯カメラにばっちり映っていて(本人たちはカメラを切ったつもりでいましたが)、あっさりと身元を特定されてしまいました。

犯行が行われたのは2015年の4月2日~5日にかけてですが、5月中旬には、彼らはすでに警察にマークされていたといいます。

被害総額は1400万ポンド(約23億円)。一部は被害者に戻されましたが、ドラマに登場したサイラスのように小さな商いで堅実な生活をしていて、この事件で被害にあって途方にくれた人も大勢いただろうと思います。

過去には何度か映画化もされています。本作と比較してみるのも面白いかも。いずれもアマプラで視聴可能。

  1. 2016年「ジーサンズ・ジョブ 最後の強盗 」
  2. 2017年「ハットンガーデン・ジョブ」
  3. 2018年「キング・オブ・シーヴズ」

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