ネタバレ有「証拠は語る~誰が母を殺したのか?」全話あらすじ・キャスト・感想

海外ドラマ「証拠は語る~誰が母を殺したのか?」キャストあらすじネタバレ

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海外ドラマ「証拠は語る~誰が母を殺したのか?」(全6話)の紹介です。

スコットランド東部の海岸線の街ダンディーを舞台に、科学捜査研究所で働き始めた23歳の主人公が母の死の真相を追う法医学ミステリー。

英国推理作家協会賞(ゴールド・ダガー賞)受賞したスコットランドの推理作家ヴァル・マクダーミドの原案をドラマ化。

主人公エマ役には「Three Girls(原題)」のモリー・ウィンザー、エマの上司サラ役には「ブレイキング・バッド」のローラ・フレイザー、同じく上司のキャシー役には「ワンダー 君は太陽」のジェニファー・スペンスがキャスティングされています。

作品概要

  • 放送局:AXNミステリー
  • 製作国:イギリス(2019年)
  • 原題:Traces
  • 原案: ヴァル・マクダーミド
  • 脚本:アメリア・ブルモア
  • 監督:メアリー・ナイほか

あらすじ

故郷のダンディーに戻り実験技師として科学捜査研究所で働き始めたエマ。教授が開設したオンライン講座を受講すると架空の事件として紹介された事例がエマの母の身に起こった殺人事件と酷似していて衝撃を受ける。教授にそのことを伝えるがあくまで架空の事件だとして取り合ってもらえない。疑念を払拭できないまま、友達のスカイの母イジーのお見舞いに行く。そこで、イジーの口から衝撃の事実を聞く…。

AXNミステリー公式サイトより

登場人物(キャスト)

エマ・ヘッジス(モリー・ウィンザー)
23歳。幼少期に殺人事件で母を亡くしている。故郷スコットランドに戻り、科学捜査研究所の実験技師として働き始めるが、オンライン講座「MOOC」で扱っている事件が母の事件と酷似していることに気づき、動揺する。

サラ・ゴードン(ローラ・フレイザー)
スコットランド科学捜査研究所(通称SIFA)の理事を務める法科学教授。“炎”に関する専門家。キャシーと共に大規模公開オンライン講座「MOOC」を企画した。エマが殺人事件の被害者遺族だと知り、マッキンヴェン警部補を紹介する。

キャシー・トランス(ジェニファー・スペンス)
スコットランド科学捜査研究所に勤務する教授。法医考古学者であり法人類学者。サラと共にオンライン講座「MOOC」を企画した。

ニール・マッキンヴェン(マイケル・ナードン)
警部補。サラに頼まれてエマと会い、エマが一部の警官と犯人しか知らない非公開情報を知っていることに危機感を抱く。エマからの情報をもとに、エマの母マリーが殺された事件の再捜査にあたる。

マリー・モンロー(カーリー・アンダーソン)
エマの母。エマが7歳の時に失踪し、3か月後にロー・ヒルの林の中で遺体となって発見された。エマはドリューとの間にできた子どもで、離婚後にジミーと再婚している。

ドリュー(ジョン・ゴードン・シンクレア)
エマの実父。エマが幼い頃に離婚した。エマとは仲が良く、今でも時々会っている。マリーが失踪した当時、北海の石油掘削現場にいた。

ジミー(フィル・マッキー)
エマの継父。エマが幼い頃に母マリーが再婚した相手。短気で怒りっぽく、マリーが失踪する直前にも口論になっている。母の事件当時、警察に犯人容疑をかけられていた。

ジュリー・ヘッジス(ネーヴ・マッキントッシュ)
エマのおば。エマの母マリーが殺された後、エマを引き取って育てた。エマが母の死の真相を探り始めたことで警察から聴取を受けることとなり、激しく動揺する。

スカイ・アレッシ(ジェイミー・マリエ・リーリー)
エマの幼なじみで親友。故郷に戻ってきたエマとの再会を喜び、同居を提案する。エマの母が失踪した日、母イジーと共に一緒に帆船祭りに来ていた。

イジー・アレッシ(ローリー・ブルット)
エマの母マリーの友人で、スカイの母親。肺を患っており、死期が近い。エマの母が失踪した日、一緒に帆船祭りに来ていた。マリーの死後、薬物依存症に。

ダニエル・マカフィー(マーティン・コムストン)
マカフィー建設の取締役。エマと出会い、惹かれ合うようになる。火災が起きたクラブ“シークレッツ”が改築した際に現場監督を務めていたことから、過失殺人容疑をかけられることに。

フィル・マカフィー(ヴィンセント・リーガン)
ダニエルの父。マカフィー建設の元取締役。ダニエルとともにクラブ火災の件で罪に問われる。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

エマは故郷のダンディーに戻り、実験技師として科学捜査研究所で働き始める。教授のサラとキャシーが開設したオンライン講座“MOOC”を受講すると、架空の事件として紹介された事例がエマの母マリーの身に起こった殺人事件と酷似していた。サラにそのことを伝えるも、あくまで架空の事件だと語る。
エマは父親のドリューに母の事件について尋ねるが、犯人はわからないという。エマは父の家で、両親がベッドに横たわっている写真を見つける。だがその当時、母マリーは継父ジミーと再婚しているはずだった。
サラとキャシーは警察に協力し、クラブで起きた火災を調査していた。火災現場では3人の焼死体が見つかるが、身元の特定ができずにいた。サラは現場から持ち帰った黒焦げのトースターを調べ、中に段ボールが詰められていたことを突き止める。
エマは友人のスカイと久しぶりに再会し、闘病中の彼女の母イジーを見舞う。イジーはマリーの事件について「体を切断されて埋められた」と語り、エマは初めて聞く事実に衝撃を受ける。
おばや継父に尋ねるも、そんな事実は聞かされていないと否定。エマは父の家で見つけた写真が事件の謎を解く鍵になると考え、サラに写真を見せる。

エマはドラッグを服用してスカイと夜遊びし、見知らぬ男性と一夜を過ごす。翌朝、店にバッグを取りに行ったエマは、そこでダニエルという男性と知り合う。
スカイはエマの携帯に入っている写真を見て、エマの両親が寝ているベッドが母イジーのベッドであることに気づく。イジーに確かめようと病院を訪ねるスカイ。その後、スカイはイジーの指示でエマに「話せなかった」と嘘をつく。
エマはニール警部補に会いに行き、母マリーが失踪した日のことを話す。エマは母と継父と弟と帆船祭りに行き、母の友達イジーと娘のスカイに会ったが、エマたちは母だけを残して先に帰ったという。
3か月後に母の遺体が見つかったが、エマが他殺だと知ったのは大人になってからだった。エマは両親の写真を見せ、遺体が切断されていたかどうかニールに尋ねるが、ニールは件に関する情報は公開できないと言い、これ以上詮索しないよう忠告する。
エマが一部の警察官と殺人犯、共犯者しか知り得ない非公開情報を知っていることに危機感を抱いたニールは、サラに連絡してエマに危険が及ぶ可能性があることを伝える。
クラブ火災の現場で見つかった3人目の遺体は、イアン・ハウイーと判明。ハウイーは支配人ブルックのベルトで首を絞められ、火災が起こる前に死んでいたことがわかる。ブルックには借金があり、店の火災保険は最近更新されていた。
エマはダニエルと再会し、彼が火災にあったクラブを改築したマカフィー建設の取締役だと知る。ダニエルは自分の会社が事件の捜査対象になっていることにショックを受けていた。エマは大学時代に心を病んで休学したことを打ち明け、2人は一夜を共にする。
エマがダニエルと過ごしていると、父ドリューから「写真について話がある」と電話がかかってくる。

エマは父ドリューに会いに行き、写真について尋ねる。ドリューは離婚後もエマの母マリーと肉体関係を続けていたことを告白。エマが警察に話したと知ったドリューは、警部補のニールに写真について説明することに。
ニールは事件について再調査を始め、エマのおばジュリーや病床のイジーからも当時の話を聞く。それに怒ったスカイは突然エマにナイフを向け、家から出て行くよう命じる。
クラブ火災の被害者遺族は、犯人のブルックが自殺したことで非難の矛先をマカフィー建設に向ける。当時現場監督だったダニエルと取締役だったダニエルの父フィルは、過失致死罪で訴追されてしまう。
エマは母親が殺されたことをダニエルに打ち明け、真相を明らかにすると宣言。スカイの態度に疑念を抱いたダニエルは、写真に写っているベッドが彼女の家にあることを警察に知らせるべきだとエマに助言する。
キャシーとサラは、マリーの遺体を調べたのが研修中の病理医だったことを突き止める。

エマから連絡を受けたニールは、イジーの家の納戸にあるベッドを押収しようとするが、当時使用していた薬物が検出されることを恐れたイジーは頑なに拒否。ニールは薬物使用を罪に問わないと約束し、イジーの承諾を得る。
エマはドラッグの危険性を知り、スカイに薬をやめるよう警告するが、エマの裏切りに傷ついたスカイは聞く耳を持たない。イジーのベッドからはドリューら5人の精液が検出されるが、血痕は出なかった。
クラブ火災における過失殺人容疑をかけられたダニエルは、新たな弁護士クレアを雇う。ダニエルは罪を認めて償いたいと考えていたが、父フィルは「過ちを認めれば刑務所に行くことになる」と裁判で戦うことを促す。
エマはダニエルとフィルと3人で食事をし、楽しい時間を過ごす。後日、エマがダニエルの部屋にいるとフィルが合鍵を使って入ってくる。母の事件について執拗に絡んでくるフィルに恐怖を感じたエマは、ベランダから逃げようとして宙吊り状態になる。

エマは下の階の住人に救出される。ダニエルとフィルが駆けつけるが、エマはフィルを恐れて下の階の住人と一緒に警察へ行く。フィルは治安妨害罪で拘束され、ダニエルはエマを心配しつつもフィルの無実を主張する。
サラはエマがダニエルと付き合っていることを知って驚き、すぐに報告すべきだったとエマを咎める。ダニエルとの関係は仕事とは無関係だと主張するエマ。
イジーのベッドからフィルの精液が検出され、ニールはイジーに話を聞きに行く。イジーは過去にフィルと不倫関係にあったことを明かす。マリーが失踪した日、フィルにはアリバイがなかった。
エマはダニエルがクラブ火災の罪を認めず、父フィルの言いなりになっていることを非難する。口論になり、ダニエルの部屋を出ていくエマ。
ニールはマリー殺人事件の再捜査を申請し、キャシーとピアが発掘作業に加わることが決まる。捜査が終わるまでの間、エマはSIFAを辞めることに。おばのジュリーが迎えに来るが、エマは帰りたくないと拒む。
イジーの病室に現れたフィルは、互いの過去について口を閉ざすよう警告する。

ダニエルは母親の家でフィルが捏造した“シークレッツ”改築時の書類を見つける。フィルを問い詰めるが、あくまでもダニエルのミスだと主張するフィル。
死期が迫ったイジーは、エマを病室に呼んで18年前の真相を語る。イジーとフィル、マリーとドリューの4人は遊び仲間だった。イジーたちはフィルが用意したプリペイド携帯で連絡を取り合っていたが、マリーの失踪後、フィルの提案で縁を切っていた。フィルは「犯人を知っている」とイジーに語ったという。
エマは父ドリューの家で当時のプリペイド携帯を見つける。エマに促されたドリューは、携帯を持って警察へ行く。ダニエルはフィルが捏造した書類を弁護士に提出。自らの起訴取り消しを求め、フィルに対する証人になることを決断する。
キャシーとピアは遺体遺棄現場で当時見落とされていた遺骨や靴跡を掘り当てるが、犯人に繋がる証拠は見つからなかった。ダニエルはニールに連絡し、フィルが帆船祭りの2日後に“シークレッツ”の駐車場にポールを立てていることを伝える。
ポールの下を掘り起こすと、ビニール袋に入った靴が発見される。靴についた血痕はマリーのDNAと一致し、靴の内側のDNAはフィルと一致した。靴跡はマリーの遺棄現場に残されていた靴跡と同じものだった。
フィルは黙秘を貫くが、殺人、誘拐、暴行、切断、遺体の隠匿、司法妨害の罪で起訴される。後日、改めてマリーの葬儀が行われる。家を売ってダンディーを去ろうとしていたダニエルが姿を見せ、エマと抱き合う。

感想(ネタバレ有)

期待したんですけど、あらゆる要素が中途半端で物足りなかったです。

最大の期待外れは、オンライン講座「MOOC」。フタを開けてみれば何のタネも仕掛けもなく、本当にただのオンライン講座だった。しかもショボい。予告ではいかにも秘密がありそうな煽り方をしていたのに、なんだよ~。

イジー、ドリュー、ジミー、ジュリーは事件とは直接関係なく、犯人は中盤から登場した怪しい人物そのまんま。何のひねりもないオチで、がっかりです。

エマの母親マリーが殺された理由も、クラブ火災の真相も、いたって平凡で深みがない。ダニエルとエマの恋愛描写も含め、心を揺さぶられるような人間ドラマにはなっておらず、「法医学すごいね」という感想にしかならなかったです。

エマとダニエル、ニールとサラの恋愛描写は必要だったのかなぁ。奔放な母親との対比だったのだろうけど、そのせいで緊迫感に欠けたような気がする。それよりもマリー、ドリュー、イジー、フィルの過去をもっと深掘りしてほしかった。

舞台はスコットランドということで、美しい景色が見られるかと思ったのですが、その点も期待外れでしたね。撮影場所はスコットランドにあらず、ほとんどがマンチェスターで撮影されたそうです。

イギリスのミニドラマは「埋もれる殺意」や「ハッピー・バレー 復讐の町」など秀作が多いのですが、本作は見どころがなかった。

サラ役のローラ・フレイザーが主演で同じくスコットランドを舞台にした「ロック・ネス~湖に沈んだ謎」のほうが断然面白かったです。