WOWOW「鵜頭川村事件」全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)

WOWOW「鵜頭川村事件」あらすじキャスト

記事内に広告を含みます

WOWOWの連続ドラマ「鵜頭川村事件」(全6話)についてまとめました。

櫛木理宇氏の同名小説を、時代や設定を変えてドラマ化。豪雨で孤立し、パニック状態に陥った村で巻き起こる狂気の惨劇を描いたWOWOW初のパニック・スリラー。

想像を超える過酷な状況下で追い詰められていく主人公・岩森を松田龍平さんが飄々と演じてます。冬のオール長野ロケで撮影した壮大なスケールの映像にも注目。

作品概要

  • 放送局:WOWOW
  • 放送時間:2022年8月28日(日)から毎週日曜22:00~ほか
  • 原作:櫛木理宇『鵜頭川村事件』
  • 脚本:和田清人(「森山中教習所」「体操しようよ」)
  • 監督:入江悠(「22年目の告白-私が殺人犯です-」「AI崩壊」)
  • 音楽:池永正二

あらすじ

医師の岩森明(松田龍平)は娘を連れ、行方不明となった妻の仁美(蓮佛美沙子)を捜しに、妻の故郷である鵜頭川村(うずかわむら)を訪れる。12年ぶりに開催される、エイキチという名の神の祭りの準備のただ中で村は活気づいていた。しかし、そこは血縁に基づく不毛な一族同士の権力闘争が続けられる一方で、都市部から取り残された若者たちが鬱憤(うっぷん)をためる、絶望に支配された空間だった。
そんな中、突如大雨が襲い村は孤絶状態に陥り、ひとりの若者が何者かに殺害される。村中を不信と不安が覆い始める中、さらなる殺人事件が発生。血縁同士の争いに加え、不満をためていた青年団の若者と中年・老人の世代間対立も先鋭化し、岩森もその争いに巻き込まれていく。極限状態の中で見えてくる人間の本性。岩森も妻の行方を捜しながら村の騒動に関わる中で、自分とその過去に向き合うことになる。

WOWOW公式サイトより

原作について

このドラマの原作は、櫛木理宇氏の同名小説『鵜頭川村事件』(2018年刊)です。

登場人物(キャスト)

※第4話までのネタバレを含みます

岩森明(松田龍平)
医師。失踪した妻・仁美を捜して妻の故郷である鵜頭川村を訪れる。災害で孤立した村で医師として怪我人の治療にあたるが、徐々に混乱の渦中に巻き込まれていく。過去の出来事によるトラウマを抱えている。

岩森仁美(蓮佛美沙子)
失踪中の岩森の妻。失踪前に「エイキチが来る」という謎の言葉を残していた。手帳には鵜頭川村を訪ねる予定が書き込まれていた。12年前、エイキチの儀式を受ける役目を果たしている。

岩森愛子(丸山澪)
明と仁美の娘。仁美を捜すため、明とともに鵜頭川村を訪れ事件に巻き込まれる。

矢萩有美(蓮佛美沙子)
岩森の妻・仁美の双子の妹。叔父は矢萩吉朗。看護師免許を持っており、診療所で岩森のサポートをしながら共に仁美の行方を捜す。

矢萩吉朗(伊武雅刀)
鵜頭川村で産廃業を営む「矢萩総業」のトップ。村一番の権力者で、誰も逆らえない。金井とともに鵜頭川クリーンパークの建設計画を進めようとしている。エイキチの儀式の秘密を握っている。

降谷辰樹(工藤阿須加)
鵜頭川村青年団の団長。矢萩家に強く反発し、クリーンパーク建設にも反対している。

降谷敬一(篠原悠伸)
青年団のメンバー。明に何かを伝えようとしていたが、その前に謎の死を遂げる。仁美が失踪する前、連絡を取り合っていた。

降谷美咲(山田杏奈)
村の高校生。吉朗の孫・廉太郎と付き合っている。エイキチの儀式を受ける役に選ばれ、不安を隠せない。仁美が失踪する前に電話で相談しており、仁美から「逃げろ」と言われ鵜頭川村を出ようと考えている。

吉見忠彦(荒川良々)
鵜頭川村唯一の駐在所の警察官。オヤジギャグが好きな穏健派。エイキチの儀式に関わっていた。

吉見妙子(和田光沙)
吉見の妻。面倒見が良く、東京から来た岩森らにも優しく接する。

金井誠(眞島秀和)
東京から来た経営コンサルタント。矢萩と組んでクリーンパーク計画を画策する。村を訪問中に災害に見舞われ、なんとかして村から脱出しようと画策する。矢萩家の倉庫に女性が監禁されているのを目撃し、密かに怪しむ。

降谷正宗(綾田俊樹)
鵜頭川村の村長。降谷の出身ながら、矢萩と降谷の中立役でもある。村に降りかかった災いを、エイキチの祟りだと恐れる。

矢萩大助(板橋駿谷)
吉朗の次男。いつも騒ぎを起こす、村一番の荒くれ者。目を付けた女性に有無を言わせず襲いかかる。

白鳥芽衣子(冨手麻妙)
青年団メンバー。辰樹に好意を持っている。

矢萩勝利(吉岡睦雄)
吉朗の長男で矢萩総業・取締役。父親の権力に乗じて横柄にふるまう。岩森をよそ者扱いし、毛嫌いする。

矢萩廉太郎(宇佐卓真)
吉朗の孫で、勝利の一人息子。美咲と付き合っているが、家族には逆らえない。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

医師の岩森明(松田龍平)は、3日前から行方不明になっている妻・仁美(蓮佛美沙子)を捜すため、娘の愛子(丸山澪)とともに仁美の故郷・鵜頭川村を訪れる。仁美の手帳の明日の日付の欄に「8時 鵜頭川村」と書かれていたためだ。だが仁美の双子の妹・有美(蓮佛美沙子)も母親の静子も、仁美には会っていないという。
矢萩家と降谷家の二つの家系が対立するその村では、地元の神である“エイキチ”の祭りの準備が行なわれていた。有美とともに村の集会に参加した岩森は、村を牛耳る権力者・矢萩吉朗(伊武雅刀)が次世代型クリーンパークの建設を計画していることを知る。提案したのは東京から来た経営コンサルタント・金井誠(眞島秀和)だった。
矢萩と降谷の対立のさなか、“エイキチ像”が倒れてしまう。岩森は矢萩家に反発する鵜頭川村青年団の降谷辰樹(工藤阿須加)や降谷敬一(篠原悠伸)に会い、敬一から明日の朝2人きりで会って話がしたいと声をかけられる。
しかしその夜、村は集中豪雨に襲われる。電波塔が倒れ、電話も繋がらなくなる。翌朝、岩森は敬一との待ち合わせ場所へ向かうが、敬一は何者かに刺され致命傷を負っていた。岩森はその場に居合わせた警察官の吉見忠彦(荒川良々)とともに敬一を隣町の病院へ運ぼうとするが、トンネルが崩落したことで道を閉ざされ、敬一は「エイキチが来る」という言葉を残して命を落としてしまう。

岩森と吉見が村に戻ると、昨夜の豪雨による死傷者の扱いに村民たちが困り果てていた。村には常駐の医者がおらず、岩森と有美が診療所で手当をすることに。
金井は吉朗の長男である勝利(吉岡睦雄)の妻・光恵(金谷真由美)に頼んで倉庫のシャッターを開けてもらい、中を確認するが、誰もいなかった。大介(板橋駿谷)が既に女性を運び出していたからだ。大介と勝利は山の上の小屋に女性を監禁する。
岩森は勝利から「洞窟に近づくな」と忠告されるが、忠告を無視して再び洞窟を訪れる。洞窟の中には祠があるだけで何もなかったが、神社の入り口で仁美のネックレスを拾う。仁美が村にいることを確信した岩森だったが、村人たちは捜索隊を出すことを渋る。
吉見は救助を求めるため、江戸時代に使われていたという獣道を通って隣村へ向かうが、吊り橋が落下する事故に遭い、死亡してしまう。
村で唯一人の警官だった吉見が死んだことで、辰樹は青年団を“自警団”にすると宣言。護身用の武器を携帯するようメンバーに指示する。
吉見の遺品の中から、なぜか敬一の携帯が見つかる。その携帯には10日前に仁美からのメールが届いており、「やっと決心がつきました。鵜頭川村に帰って、12年前の儀式のことを話そうと思います。15日の朝8時、あの洞窟の前で会いましょう」と書かれていた。
12年前に何があったのか尋ねる岩森に、降谷美咲(山田杏奈)は儀式について話そうとする。彼女は10日前に仁美と電話で話し、村から逃げるよう言われていた。

美咲は12年に1度のエイキチの儀式を受ける役に選ばれていた。村人たちは「3日間、洞窟の中で祈るだけ」と説明するが、不安になった彼女は12年前に同じ役目を果たした仁美に電話で相談し、村を出るよう言われたと話す。
話を聞いた岩森たちは、美咲の夢に出てきたという赤いビデオテープの行方を追う。美咲と廉太郎は森の中でテープを発見するが、エイキチの面をかぶった謎の人物に襲われる。
辰樹たち青年団は、敬一と吉見を殺し、美咲と廉太郎を襲った犯人が村の中にいると考え、犯人を見つけ出そうと武器を手にして村に繰り出す。
岩森たちは村人に借りた古いビデオカメラでテープを再生する。そこには12年前の儀式の様子が映し出されていた。儀式の最終日、エイキチの面をつけた男たちが洞窟の中に入り、仁美に襲いかかるが、そこでバッテリーが切れて映像は遮断されてしまう。
廉太郎がカメラを持ち帰り充電すると、その先に映っていたのはエイキチの面を外す吉朗の姿だった。吉朗に見つかり、「テープを渡せば美咲は助けてやる」と言われた廉太郎は、吉朗にテープを渡してしまう。
村長の降谷正宗(綾田俊樹)が異様な病状で倒れ、「エイキチの祟りだ」と繰り返す。儀式で何が行われるのか問い詰める岩森に、村長は「カミオロシ。吉朗が全て知っている」と告げて息絶える。
金井は倉庫で古い週刊誌を見つける。そこには、かつて岩森が起こした医療ミスについて書かれた記事が掲載されていた。

村長が亡くなり、動揺する村人たち。ようやくラジオが繋がるが、鵜頭川村の現状は国にも県にも把握されておらず、人々は絶望的になる。そんな中、吉朗は地区の代表者を集めて臨時会を開き、有無を言わせず村長代理に就任する。
村の食料、物資、燃料はすべて矢萩総業が管理することになり、村人たちは食料の配給を受ける代わりにクリーンパークの署名をさせられることに。辰樹たち青年団は、村を牛耳る矢萩家にますます不満を募らせていく。
金井から「矢萩家の倉庫に女性が監禁されていた」と聞かされた岩森は、矢萩家が仁美をさらったのではないかと疑念を深め、矢萩総業の私有地に目を付ける。
矢萩総業の社員たちが「今夜あれを処分する」と話しているのを聞いた岩森は、その夜、勝利と吉朗が乗るトラックの荷台に潜り込み、私有地に潜入。2人に向かって「仁美を返せ」と訴えるが、山小屋に監禁されていたのは精神を病んだ勝利の妹ハナだった。
同じく私有地に潜入した辰樹は、矢萩総業が医療廃棄物を山に埋めている実態を突き止める。辰樹に想いを寄せる白鳥芽衣子(冨手麻妙)は、青年団の事務所で辰樹を待ち続けるが、いっこうに現れない。そこへ大介が現れ、芽衣子を襲う。
翌朝、岩森と辰樹が診療所に戻ると、玄関に人だかりができていた。扉には岩森の医療ミスを報じる記事が貼り付けられており、それを見た村人たちは「人殺し!」と岩森に詰め寄る。

岩森を糾弾する村人たちを、有美が必死に説得する。辰樹は矢萩総業の不正を訴えるが、村の人々は吉朗の権威を恐れて見て見ぬふりをしようとする。
矢萩家は岩森を災いの元凶と見なし、美咲に代わって岩森の娘・愛子をエイキチの儀式を受ける役に選ぶ。岩森と有美は愛子を連れて逃げようとするが、大介と通じる吉見の妻・妙子(和田光沙)によって拘束される。
妙子は12年前に夫がエイキチの儀式に参加したことを明かす。ビデオテープの映像は、その時に隠し撮りされたものだった。愛子は睡眠薬を飲まされ、矢萩家に拉致される。
芽衣子が大助に暴行されたと知った辰樹は、「大介を殺す」と宣言。青年団とともに立ち上がり、矢萩家との全面戦争が勃発する。
廉太郎に助けられた岩森と有美は、愛子を追って洞窟へ向かい、大介と遭遇する。大介を殴りつける岩森を見た愛子は、過去の出来事を思い出して怖くなり、逃げ出してしまう。
パニックになった岩森の前に、仁美の幻が現れ、「本当はもう知ってるんでしょ。私がもういないこと」とつぶやく。
あの日、仁美は自宅に届いた鵜頭川村からの手紙を開けて錯乱し、愛子と一緒にベランダから飛び降りようとしたのだった。帰宅した岩森は仁美を止めようとして揉み合いになり、仁美は階段から転落して死んだのだった。

有美に指摘され、仁美のネックレスを落としたのは愛子だと気付く岩森。美咲と廉太郎は自分たちを襲った犯人が使用していた鎌が左きき用だとわかり、岩森に報告する。
辰樹たち青年団は大介を人質として捕らえ、吉朗を広場に呼び出す。大介を解放する条件として、クリーンパークの中止と矢萩総業の解体、吉朗が村から出て行くことを提示する辰樹。吉朗は猟銃で威嚇するが、金井の裏切りで猟銃は辰樹の手に渡ってしまう。
真犯人の正体に気づいた岩森は、その場に駆けつけ辰樹に真実を突き付ける。敬一と吉見、村長の3人を殺し、美咲と廉太郎を襲ったのは辰樹だった。
半月前、辰樹は酔っ払った吉見から12年前の儀式の真相を聞かされた。儀式の最終日、仁美は洞窟の中で薬を飲まされ、吉朗と村長、吉見の3人から暴行を受けていたのだ。今も仁美に想いを寄せる辰樹は3人を許せず、密かに復讐を誓ったのだった。
だが敬一は事実をマスコミに公表すべきだと主張し、仁美と連絡を取り合って行動を起こそうとしていた。辰樹は仁美の秘密を守るために敬一を殺害。次に吉見からテープの隠し場所を聞き出そうとしたが揉み合いになり、吉見は川底に転落。事故に見せかけるため吊り橋を切り落とした。村長には毒入りの水を与え、中毒死させた。美咲と廉太郎を襲ったのは、2人が自分よりも先にテープを見つけてしまったからだ。
辰樹は拳銃自殺を図ろうとするが、有美が説得する。岩森はここに来る前に自分が仁美を殺してしまったことを告白し、愛子に罪を認めることができなかったことを謝る。
救助のヘリが現れ、鵜頭川村の惨状が明らかになる。岩森と辰樹は警察に連行され、矢萩総業は医療廃棄物の不法投棄で警察の捜査が入ることに。吉朗は騒ぎの最中に銃弾を受けて重傷を追うも、一命を取り留めていた。
有美は岩森の頼みを受け入れ、愛子を預かることに。病床の母親を看取った後、有美は愛子を連れて村を離れ、東京で岩森の帰りを待つことを決める。

感想(ネタバレ有)

横溝正史の世界観を彷彿とさせる、昭和の空気感満載のドラマでした。

でもホラーでもサスペンスでもないんですよね。そこが微妙なところで。正直「エイキチ」があまり怖くなかったし、人間関係のドロドロ具合も(昭和の作品を知っている身からすると)不快感はあるけどぜんぜん軽かったな~という印象です。

パニック・スリラーとしても中途半端かな。この村の人は最初からどこか壊れている感じがしたので、「ごく普通の人間が極限状態で追い詰められて、徐々に精神の箍が外れて暴走する」という恐さがなかった。

せっかくのシチュエーションなのに、雰囲気だけで終わってしまってる感じ。エイキチに関しては「いわく」があればよかったのにと思う。たとえば100年前にある村人が不審死を遂げて以来、村に災いが起き、祟りを鎮めるために祀られるようになった…とか、そういうの。みんな好きですよね。

一番ゾッとしたのは第5話のラスト。仁美の死の真相が明らかになるところ。個人的にはあれがピークでした。

村で起きた連続殺人の真相については、犯人の動機が弱すぎると思いました。仁美との関係が希薄すぎて、まったく腑に落ちないんですよね…元恋人とかならわかるんですけど。

しかも、犯人は仁美が死んだことを知らないんですよね。元恋人でもなく、今は結婚して家族もできて幸せに暮らしている(と思っている)女性のために、そこまでするのかなぁ。村を取り戻すためとか、自殺に追い込まれた父親の復讐とかのほうが、まだ納得できたかもしれない。

原作を読んでいないので実際のところはわかりませんが、いろんな問題要素を削ぎ落として平坦になってしまったのかも。

似たような設定の映画「八つ墓村」はマジで怖いので興味がある方はどうぞ。

映画「八つ墓村」(1977年)あらすじネタバレ感想 ネタバレ解説*映画「八つ墓村(1977)」トラウマになる怖さ!落武者の呪いと32人殺し

国内ドラマの記事