「グッド・ドクター」シーズン1第7話あらすじ感想|自分の弱さを認めること

海外ドラマ「グッド・ドクター 名医の条件」あらすじキャスト

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海外ドラマ「グッド・ドクター 名医の条件」シーズン1第7話「22歩」のあらすじと感想です。

1話完結だけど、登場人物それぞれが抱える問題は続いています。

今回はジャレッドの辛い過去が明らかになったり、前回のミスを引きずるクレアがカウンセリングを受けたり。ドクターたちの弱い部分が描かれた回でした。

第7話のあらすじ(ネタバレ有)

自閉症の青年・リアムが額にけがをして運び込まれる。ショーンの対応でリアムは落ち着くが、検査で胆道に瘢痕が見つかる。クレアは、ショーンがリアムを避けることを不思議がる。

グラスマンは、ミスで患者を死なせたクレアを心配してカウンセリングを受けるよう薦めるが、クレアは自分で対処できると言い張る。だがメスを握る手は震え、スムーズに処置が行えない。

ジャレッドは末期の心不全患者・グレンを担当する。グレンはわざとペースメーカーを壊して死のうとしたのだった。ジャレッドは両親に愛されず育ったこと、医者になれたのは多くの人のおかげだと自らの過去を語り、グレンと心を通わせる。

リアムの両親は、ショーンが同じ自閉症であることを理由に手術に加わることを拒否。メレンデスが別の病院を紹介しようとした時、リアム本人がショーンにやってほしいと望む。

死を望むグレンは蘇生拒否の書類にサインをし、ジャレッドはグレンの最期を看取る。ロッカールームでクレアに打ち明け、クレアもまた自分が犯したミスについてジャレッドに話す。

第7話の感想(ネタバレ有)

ショーンが、自閉症のリアムを好きになれない理由。劇中では語られませんでしたが、なんとなくわかる気がします。

自分ととてもよく似ている人を、避けたくなる気持ち。自分が抱えている問題を、目の前で客観的に見せられることの苦痛。

よほどの自分大好き人間でない限り、ほとんどの人は、目の前で自分の弱い部分を見ることには耐えられないと思います。単純な言葉で言い換えるなら「近親憎悪」になるのかな。

それに加えて、リアムには、ショーンが願っても手に入らない「両親の愛」が与えられていました。ショーンが複雑な感情を抱くのもわかります。

でも、今回はメレンデスがとうとうショーンを認めてくれました。それだけで嬉しい。

今回の主な構成
  • 自閉症のリアムを担当するショーンとメレンデス
  • 末期の心不全患者・グレンに寄り添うジャレッド
  • ミスで患者を死なせた辛さから目を背けるクレア

彼を信頼しています

リアムの両親は、ショーンがリアムの手術に参加することを拒否します。理由は、自閉症の人間に手術などできない、と思い込んでいるから。

リアムの両親はリアムを愛しているけれど、自閉症に対する偏見も持っていました。それに対してグラスマン院長は、メレンデス自身がどう思っているか問います。両親の言い分がもっともだと思うなら他の病院へ行ってもらえ、と。

メレンデスは両親の前で、「私は彼を完全に信頼しています」と言い切りました。あんなにショーンのことを見下していたメレンデスが。泣けますね。彼がショーンにメスを手渡す場面は感動的でした。

あと、手術が成功した後、ショーンがいつものように空気の読めないことを言って、リアムの両親が苦虫をかみつぶしたような顔をする場面も好き。その時のメレンデスの「やれやれ…」という表情も大好き。

ジャレッドの辛い過去

患者の内面に踏み込むことができなかったジャレッドでしたが、今回は違いましたね。

心不全で余命わずかというグレンに、ジャレッドは新しいペースメーカーを埋め込むことを提案します。今よりも少しは楽になるという理由でしたが、グレンはそんな次善の策は望んでいませんでした。

妻には出て行かれ、家族も親戚も頼れる人は誰もいないグレン。死を望む孤独なグレンに、ジャレッドは自分の生い立ちを語りました。

裕福な家に生まれ、ベビーシッターとお手伝いさんに育てられたジャレッド。大きくなると学校の寮に入れられ、両親に会えるのはクリスマスだけ。

18歳の時、親と縁を切ろうと思い立ち、家に帰ったら親はもうそこに住んでいなかった。とっくに引っ越していて、それっきり。

ドライな人だと思っていたけど、ジャレッドが他人と深く関わることができないのは、そういう生い立ちが影響していたんですね。

グレンは、「君が両親から愛されなかったのは、君のせいじゃない」とジャレッドに言います。この言葉、ジャレッドは相当嬉しかったんじゃないかなぁ。顔には出さなかったけど。

グレンの死を尊重し、彼の最期を看取ったジャレッド。ジャレッドが初めて流した涙を見て、わたしも泣いてしまいました。

クレアの心の傷

前回、自分が犯したミスによって患者を死なせてしまったクレア。

そのことを知っているのはグラスマン院長だけ。心配するグラスマン院長に、クレアは「大丈夫です」と言い切るのですが、実際は、大丈夫ではなく。

メスを握る手が震えたり、手術中にためらったり。表面的には何も変わらないし、そつなく仕事をこなしているように見えるけれど、そこが問題なんですよね。

クレアもまた、ジャレッドと似ているのかもしれない。自分の弱い部分や、目を背けたい暗い部分にフタをして、見えないフリをするタイプ。

一見強そうに見えるけれど、そうやってどんどん心の底に溜めこむことが問題なんだよね。

最後に、クレアとジャレッドがお互いに抱えているものを打ち明け合うことができて、本当によかった。それくらいで問題が解決するとは思えないけど、それでも相談できる相手がいてよかったです。

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