「石つぶて」第1話あらすじ感想|実話ならではの迫力!外務省機密費流用事件とは?

WOWOWドラマ「石つぶて」あらすじ感想

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WOWOWの連続ドラマ「石つぶて~外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち~」第1話のあらすじと感想です。

1話目からめまぐるしい展開。
ドラマの元になっているのは2001年に発覚した「外務省機密費流用事件」。
内容が込み入っててついていくの必死だけど、実話ならではの迫力があるね。

第1話のあらすじ

警視庁捜査二課の情報係係長に斎見晃明(江口洋介)が着任する。情報係には、四課時代に斎見と合同捜査をともにした偏屈な刑事・木崎睦人(佐藤浩市)がいた。木崎は、情報収集のために足しげく通う元国会議員の事務所で、外務省のノンキャリア職員に贈収賄容疑があることを知る。折しも九州沖縄サミットの開催が決まり、外務省に法外な予算が付く時期で、省庁の中で最も聖域とされる外務省への疑惑に木崎は興奮を隠せないでいた。

WOWOW公式サイトより

第1話の感想

私の想像では、佐藤浩市さん=頑固オヤジ系、江口洋介さん=エリート系かと思ってた。
でも、そんなステレオタイプではなかったです。

佐藤浩市さんが演じる木崎は、偏屈だけど思ってたより偉そうじゃなかった。
どっちかというと江口洋介さん演じる斎見(元マル暴)のほうが怖かったなー。
江口さんがこんなオラオラ系やるの、初めて見た。新鮮だわ。

登場人物がめっちゃ多いんだけど、ほぼ中年男性です。
画面から、かなりの圧を感じます^^;
唯一の華・飯豊まりえさんが出てくるとホッとするもんなぁ。
あと東田課長役の萩原聖人さんも、穏やかなキャラでいい感じです。

政治や警察関係に詳しくない私には、組織図や人間関係が少しややこしかった。
捜査二課とかナンバーとか、耳慣れない言葉ばかり。
でもドラマを見ているうちに、なんとなく雰囲気はつかめました。

外務省のほうは、北村一輝さん演じる真瀬が、羽場裕一さん演じる秋村から仕事を奪って自分が代わりにうまい汁を吸おうとしてる……ってことはわかった。

今は、木崎が単独で動いてるけど、今後はチームで捜査する展開になりそうです。木崎はすでに秋村に目をつけてるので、すぐに証拠を掴みそう。

でも、これ全8話なんだよね。
そう簡単には尻尾を掴めないってことだろうなー。

外務省機密費流用事件とは?

このドラマで描かれるのは、2001年に発覚した「外務省機密費流用事件」です。
逮捕されたのは、「ノンキャリの星」と呼ばれた松尾克俊という人物。

松尾は、外務省の要人外国訪問支援室長に在任中(1993年10月10日~1999年8月16日)、46回の首相外遊を担当。9億8800万円もの官房機密費を受領し、そのうち約7億円をだまし取っていました。

その手口は、狡猾そのもの。

  1. 人数や宿泊費などを水増しした見積書を官邸に提出
  2. 現金で支給された旅費等を、自分の個人口座に入金
  3. 外遊を終えた後、領収書を偽造して精算し、帳尻を合わせる
  4. 実際に使った経費以外の金を着服

着服した金は、競走馬14頭、サンデーサイレンスの種付け権、ゴルフ会員権、高級マンション、女性への現金に浪費していたそうです。

2001年に機密費流用問題が発覚。松尾は懲戒免職となり、詐欺罪で逮捕。
その後、要人外国訪問支援室は廃止されました。

2002年3月、東京地方裁判所は、松尾に懲役7年6カ月(求刑10年)の実刑判決を下しました。

機密費とは?

機密費とは、支出の内容を明らかにせず、機密の用途に充てる費用のこと。

特に、内閣官房に割り振られる官房機密費(内閣官房報償費)と、外務省に割り振られる外交機密費(外務省報償費)のことをさす場合が多いようです。

予算科目上に「機密費」という項目はなく、「報償費」として扱われます。
領収書などの証拠書類の提出が事実上免除されているなど、特別な扱いを受けていることからも、闇に包まれたお金であることが想像できますね……。

ちなみに「報償費」は、外務省と内閣官房以外にも、警察庁、財務省など10省庁で認められています。どの報償費にしても、使用状況について「事務を円滑に遂行する目的から」外部には公表されません。

外交機密費(外務省報償費)とは

外務省が外交政策を円滑に遂行するために必要に応じて支出する経費。情報提供者への謝礼などに使われるとされる。使途は公表されない。

【補足説明】
平成13年(2001)、外務省員が多額の報償費を私的流用した事件が発覚。併せて、外務省報償費の一部が内閣官房報償費に転用されている疑惑が浮上した。
当時の自由民主党政権は否定したが、平成22年(2010)、民主党政権下で流用の事実が明らかにされた。
外務省は、流用された外務省報償費について「官邸の外交用務に使用された」と説明している。

小学館「デジタル大辞泉」より

1999年について

物語の時代設定は、1999年(平成11年)7月。
この年にどんな出来事が起こったか、参考までに調べてみました。

  • 1月 欧州統一通貨ユーロ誕生
  • 2月 国内初の脳死臓器移植を実施
  • 4月 アメリカでコロンバイン高校銃乱射事件発生
  • 5月 映画「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」公開
  • 6月 ソニーがペットロボット「AIBO」発売開始
  • 7月 GRAYが幕張メッセのライブで20万人を動員
  • 8月 国旗国歌法成立
  • 9月 ダイエーが26年ぶりにパ・リーグ優勝
  • 10月 アニメ「ONE PIECE」放送開始
  • 12月 2000年問題、ミレニアムカウントダウン

日本は小渕恵三内閣で、東京都知事には石原慎太郎氏が当選しました。ユニクロのフリースや厚底靴が流行し、ガングロ、ヤマンバギャルが話題に。街には「だんご3兄弟」「LOVEマシーン」「Automatic」などの歌が流れていた時代でした。

懐かしいね^^

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