どうも、夏蜜柑です。
Huluで配信中の「扉の向こう番外編・過去の扉」後編を見ました。
うーーん。
くやしいけど、よく出来てるなぁ~。
黒島ちゃんがああなった背景と経緯がよくわかる。
それだけに、これは本編に盛り込んで欲しかった。
前編はこちら。
「あなたの番です」扉の向こう番外編【過去の扉・前編】黒島沙和の過去が明らかに
扉の向こう番外編【過去の扉・後編】あらすじ
- 両親から「普通の子に育ってほしい」と言われ続け、その言葉に傷ついてきた沙和。家庭教師の松井から精神疾患を指摘された沙和は、凶暴性をコントロールするため数式を解くことに没頭するようになる。
- 沙和の母・直美は違和感を覚え、沙和に精神科の診察を受けさせてはどうかと夫の太一に相談するが、太一に「やめろ、そんなみっともないこと」と反対される。2人は沙和を見守ることを決める。
- 登校途中に内山がいじめられている現場に遭遇した沙和は、「普通の子」がするように、内山を助ける。自分が望むことと逆のことをすれば「普通」になれると考えた沙和は、人生に希望を持つようになり、自殺を考えなくなる。
- 高知に台風が近づく日、沙和は家庭教師の松井と二人きりになる。松井への殺人欲求に駆られた沙和は、家を飛び出し、豪雨の中をさまよう。そんな沙和に声を掛けたのが南の娘・穂香だった。
- 二人は雨宿りをするため作業小屋へ行き、殺人欲求を抑えられなくなった沙和は穂香を殺してしまう。それから2年間、沙和は「普通」でいることができた。
- 2年後、沙和は松井と一緒に海へ出かける。沙和を疑いながらも信じようとしていた松井は、2年前の豪雨の夜に沙和が家を出たことを黙っていた。沙和は松井に穂香を殺したことを告白し、「2年間普通のフリしてやってこれたけど、全然楽しくなかった」と本心を打ち明ける。
- 松井は自首を勧めるが、沙和は「1人殺したくらいじゃ死刑にならない」と言い、松井と一緒に崖の上から身を投げる。しかし、死んだのは松井ひとりで、沙和はまたしても生還する。
- 沙和が病室で目を覚ますと、内山がいた。内山は「生還したのは牡羊座のラッキーデーだったから」だと教える。沙和は内山を殺そうとするが、内山はそんな沙和をも受け入れる。沙和は内山に「これから私がすることを楽しんでほしい」と言い、笑って見ているように命じる。
- 南は、黒島の過去を知っても納得などできないと吐き捨てる。翔太は南が自殺を考えていることを指摘し、自分の命を大切にしていない点では黒島と同じだと告げる。
- 翔太は「大切な人は、いなくなってもいます」「俺たちは、これからも大切な誰かのために、全力で生きましょうよ」と語り、南を説得する。
- 翔太は二階堂に「AI菜奈ちゃん」のデータを消して欲しいと頼む。黒島のことを忘れることができず、データを消すこともできない二階堂は、なぜあんなに愛した人を消せるのかと翔太に問う。
- 翔太は「消せないし、消えないから愛なんだよ」と告げる。二階堂は「AI菜奈ちゃん」を修士論文で出すつもりなので消せないと言い、むしろもっと使って研究に貢献してほしいと言う。
- 沙和はこれまでのことを手紙に書き、「宮沢賢治全集」に挟んで榎本総一に送る。「あなたはひとりじゃない。生きたいように生きていい。やりたいことを、やりたいようにやっていい。次は、あなたの番です」
扉の向こう番外編【過去の扉・後編】キャスト
黒島沙和(西野七瀬)
黒島直美(土井きよ美)
黒島太一(右近良之)
内山達生(大内田悠平)
松井瑛士(池岡亮介)
南穂香(丸山澪)
榎本総一(荒木飛羽)
手塚翔太(田中圭)
二階堂忍(横浜流星)
南雅和(田中哲司)
扉の向こう番外編【過去の扉・後編】感想
本編でスッキリしなかった黒島ちゃんに関する謎は、ほぼ解消しましたね。
笑顔の理由も、なるほどな~と納得。
自分が「楽しい」と思うことを、他人と共有したかったんだね。
最後に明かされたのは、「後編」がまるごと総一への手紙だったということ。
これが、今まで私がやってきたこと。歩んできた道のりです。人とは違うことに、苦しんだと思います。これからも苦しみ続けると思います。でもこれだけはわかってほしい。あなたはひとりじゃない。私は、私の生きたいように生きました。あなたも、あなたの生きたいように生きていい。やりたいことを、やりたいようにやっていい。次は、あなたの番です。
これ、「やりたいこと」が「人や動物を傷つけること」でさえなければ、賛成なんだけどね……。
しかし、自分が逮捕された(そしてたぶん死刑になることを望んでる)後に、総一の背中を押すなんて、とことんサイコパスなんだなぁ、黒島ちゃん。
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数学にのめり込んだのは、殺人欲求をコントロールする(数式に集中して気を逸らす)ためだったんだねぇ。
わたしはサイコパスの気持ちがわからないので、人を殺して楽しんでいる黒島ちゃんよりも、普通じゃないことに苦悩して、冷たい表情の下で必死にもがいている黒島ちゃんのほうにグッときました。
なぜ自分は、人と同じように感じることができないのか。
なぜ自分は、こんなことを「楽しい」と感じてしまうのか。
「普通」の感覚を持てない自分に悩むところは、共感できる。
病名がついたことで、救われる気持ちも。
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ただ、黒島ちゃんが何によって〝覚醒〟したのかは、わかりにくかった。
- 穂香ちゃんを殺害
- 2年間「普通」に過ごす
- 家庭教師の松井に自首しろと言われる
- 松井と無理心中を図る
- 自分だけ生き残る
- 病室で内山と会う
- 普通じゃない生き方を選ぶ
という流れが、イマイチ腑に落ちませんでした。
病室で内山と話しているときの黒島ちゃんは、もうすっかり悪人顔になっていました。
急に変わったので、違和感を覚えてしまった。
松井と心中するのではなく、松井を殺して殺人鬼に覚醒するという流れだったら、しっくりきたし、より恐怖を味わえたと思うんだけど……。
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南さんは自殺しようとしてたんだね。
翔太、よくぞ説得してくれた。
本編でマンションを去っていくときの南さんの顔は明るかったから、たぶん大丈夫でしょう。
どーやんのことも心配だけど、翔太がいるから大丈夫かな。
でも、翔太とどーやんはしばらく恋愛できないだろうなぁ……。
翔太がひとりでポーク南蛮(前に菜奈ちゃんに作ってと頼んでいた)を食べるシーンが切なかった。
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これで本当の本当に終わったんだなぁ、「あな番」。
毎週日曜の楽しみがなくなって、すごい淋しいです。
今さらですが、キャスティング最高だったよね。
尾野ちゃん役の奈緒さんや、木下さん役の山田真歩さん、シンイー役の金澤美穂さんは、これからオファーが増えそう。神谷刑事役の浅香航大さんや、内山役の大内田悠平さんも。
これだけの人を再結集させるのは難しいだろうから、連続ドラマとしての続編はないかもしれないけど、SPとか番外編とかでまた見られたら嬉しいなー(菜奈ちゃん必須)。
半年間楽しませてくれて、ありがとう。