「黒書院の六兵衛」第5話あらすじ感想

WOWOW「黒書院の六兵衛」ネタバレ感想

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

「黒書院の六兵衛」の記事一覧を見る

WOWOWの連続ドラマ「黒書院の六兵衛」第5話のあらすじと感想です。

相変わらず一言も喋らない六兵衛です。
加倉井との友情に涙。

第5話のあらすじ(ネタバレ有)

粗食続きがたたり、うなぎで腹を壊してしまった六兵衛(吉川晃司)。服薬も拒否する六兵衛に困り果てる加倉井(上地雄輔)だが、幼少の徳川家達に「家族のためにも生きてほしい」と説得され、六兵衛はようやく薬を飲む。

元号が明治に変わり、加倉井は久しぶりに帰宅する。だが長期間家を空け六兵衛につきっきりの加倉井に、妻のしずゑ(芦名星)は怒りを爆発させる。

しずゑが六兵衛の妻と会っていたことを知った加倉井は、福地(駒木根隆介)と共にあらためて六兵衛の家を訪ねる。清右衛門(田中泯)は「江戸も終わった」と言い、六兵衛がやってきた経緯を語る。

清右衛門もまた六兵衛の正体については知らず、尋ねることもしなかったという。清右衛門自身も的矢家の生まれではなく、元の六兵衛もまた、清右衛門夫婦とは血縁のない養子だった。

江戸が姿を消してゆく中、天皇入城が迫る。儀式は六兵衛が居座る黒書院で行われることになり、加倉井は六兵衛に黒書院を出るよう頼み込むが、六兵衛は動かない。

城を去る勝海舟(寺島進)は、黒書院を板戸で塞ぎ、儀式は大広間に変更すればよいと案を出す。天皇入城前夜、加倉井はもの言わぬ六兵衛相手に杯を傾け、この8か月を振り返る。そして「新しい時代を共に生きようぞ」と約束を交わす。

キャスト

的矢六兵衛……吉川晃司
加倉井隼人……上地雄輔
福地源一郎……駒木根隆介
本多左衛門……山崎銀之丞
加倉井しずゑ……芦名星
田島小源太……粕谷吉洋
的矢六兵衛の妻……若村麻由美
的矢清右衛門……田中泯
淀屋辰平……伊武雅刀
勝海舟……寺島進
天璋院(篤姫)……前田亜季
西郷隆盛……竹内力
大村益次郎……波岡一喜
徳川慶喜……忍成修吾
明治天皇……片岡千之助
徳川慶勝……千葉哲也

第5話の感想

教科書や歴史ドラマでは一瞬で終わってしまう「江戸城無血開城」。
その「一瞬」にも、多くの人が心血を注ぎ、さまざまな思いで生きていたことを想像させます。

今回は六兵衛の素性が明らかになるかと思ったけど、謎のままでした。
六兵衛の正体は、このまま明らかにせず終わるのかもしれないですね。

「もはや何者でもよい。こやつの生まれが何であろうと、名が何であろうと、そこに意味などござらん。武士として生きることに家柄や血筋など関係ないのだ。己の道を信じ、意思を貫くひとりの旗本。それでよいではないか」

って、加倉井が言い切ってしまいましたからね。

清右衛門の話で、六兵衛と妻はどちらも生まれついて親の顔を知らないということがわかりました。親の顔を知らない2人の汚れた手を見て、清右衛門は2人がここに来るまで相当の苦労を重ねただろうと推し量ります。

江戸が、武士の世が消え去ろうとしている今、旗本株など手に入れたところで何の意味もない。清右衛門の忠告に、六兵衛は「さればこそ」と重い一言で答えました。

六兵衛がそもそも何者で、どんな意図があって旗本株を手に入れたのかはわかりませんが、江戸の最後を旗本として生きると決めた彼が本物の武士であることは間違いない。

「家柄だ血筋だとこだわり続けるうちに、天下の旗本にふさわしい武士はひとりもいなくなった。それがすべてではござらんか?」

そう言って、六兵衛に的矢家を託した清右衛門。
最後に見せた力強い表情は、六兵衛の覚悟が宿ったようにも見えました。

天皇入城前夜、黒書院に居座る六兵衛に、加倉井が語りかけるシーンがよかったです。

あれこれと話しかける加倉井に対して、六兵衛は相変わらず一言も発しようとはしないけれど、無表情の中にもわずかな眉の動きや視線の傾きで思いを伝えようとしているのがわかります。

2人の武士が最後に目にするものは何なのか。
江戸の歴史はどんな形で終幕を迎えるのか。

最終回が楽しみです。

「黒書院の六兵衛」記事一覧