Netflixの海外ドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」シーズン2(全9話)のあらすじと感想(ネタバレ有)です。
前シーズンの出来事から1年後。ウィルが帰還し、穏やかな日常を取り戻したかのように見えたホーキンスの町で、再び不吉な現象が発生。
「裏側の世界」は彼らの知らないところで広がり始めていました。
クライマックスに向けて加速していく面白さ。キャラクターたちの関係性がさらに深まり、それぞれの個がひきたつストーリーに脱帽です!
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「ストレンジャー・シングス」シーズン2登場人物(キャスト)一覧・時代背景各話のあらすじ
1984年10月28日。ペンシルバニア州ピッツバーグで強盗を働いた5人組が警察に追われる。その中のひとりの少女が超能力を使い、幻覚を見せて追跡から逃れる。彼女の腕には「008」のナンバーが刻まれていた。
ホーキンスの町ではハロウィンの準備が進んでいた。マイク、ウィル、ルーカス、ダスティンの4人はゲームセンターへ行き、“マッドマックス”が「ディグダグ」で最高点を出してダスティンを抜いたことを知る。
ホーキンス中学にカリフォルニアからの転校生マックスがやってくる。ダスティンとルーカスは彼女が“マッドマックス”だと確信し、仲間に誘おうと浮き足立つ。
マイクはエルが今も生きていると信じ、無線での呼びかけを続けていた。
ウィルは「裏側の世界」を見る回数が増え、ジョイスとホッパーに付き添われてホーキンス研究所の新たな責任者サム・オーエンズ博士の診察を受ける。
オーエンズは「記念日反応」と呼ばれる症状で、PTSDによるフラッシュバックだと説明。いずれ改善すると言うが、ジョイスは信用できない。
ナンシーとスティーブはバーバラの両親に会い、彼らが行方不明の娘を探す費用を捻出するために家を売却しようとしていることや、元新聞記者のマレー・バウマンを雇ったことを知る。ナンシーは真実を話すことができず苦悩する。
ホッパーはメリルのカボチャ畑が荒らされていると聞いて見に行く。カボチャは腐り、全滅だった。
ホッパーは町から離れた山小屋にエル(イレブン)を匿い、一緒に住んでいた。
1年前、エルはデモゴルゴン(怪物)と戦った後「裏側の世界」へ取り込まれたが、出口を見つけて脱出。マイクの家には政府関係者が押し寄せていたため戻れず、森へ逃げ込んだのだった。
ハロウィン当日。エルはハロウィンに参加したいとホッパーに訴えるが、外に出るのは危険だと反対される。その代わり一緒にお菓子を食べてホラー映画を見よう、と妥協案を示すホッパー。
ウィルは「裏側の世界」で見た“影の怪物”の絵を描く。それを見たジョイスは不安にとらわれ、ホッパーに相談する。
ホッパーは近所一帯のカボチャ畑が全滅したと聞き、畑を調査する。調査に熱中し、エルとの約束を忘れてしまうホッパー。ウィルはジョイスの恋人ボブからビデオカメラを借り、マイクたちと出かける。またもや「裏側の世界」が現れ、空に広がる強大な怪物を目撃する。
マイクと一緒に帰宅したウィルは、「裏側の世界」で“影の怪物”を見たことをマイクに打ち明ける。
ナンシーはパーティーで泥酔し、何事もなかったかのように振る舞う恋人スティーブを罵倒する。ジョナサンはスティーブに頼まれてナンシーを家に送り届ける。
ホッパーは急いで帰宅するが、機嫌を損ねたエルは部屋にこもって出てこない。エルは超能力を使ってマイクに呼びかけるが、届かない。
エルは「マイクに会いたい」とホッパーに訴えるが、会うのはまだ危険だと反対される。
1年前、森の中の木箱にワッフルを入れているホッパーを見たエルは、彼を信用して一緒に山小屋で暮らすようになった。だがいつまでたっても外に出る許しを得られず、エルは不満を募らせていく。
ジョイスの恋人ボブは、ウィルを励まそうと自分の体験談を語る。子どもの頃、怖くてたまらなかったピエロに夢の中で立ち向かい、それ以来悪夢を見なくなったと。
ダスティンはゴミ箱で見つけた奇妙な生物にダルタニアン(ダート)という名前をつけ、学校でマイクたちに披露する。
新種を発見したと喜ぶダスティンだったが、ウィルは「裏側の世界」の生物だと直感する。マイクはダートを殺そうとするが、逃がしてしまう。
ホッパーは作物全滅の被害が研究所を中心に広がっていることに気づき、オーウェンズ博士に報告。この地区一帯を検査するよう命じる。
ジョイスはビデオカメラで撮影したハロウィンの夜の映像に、ウィルが絵に描いた“影の怪物”が映り込んでいるのを発見する。
ウィルに起きている症状はフラッシュバックではなく現実だと気づいたジョイスは、急いで中学校へ向かう。
ナンシーはジョナサンと話し合い、バーバラの母親に電話して明日の朝フォレストヒルズ公園に来て欲しいと伝える。電話は政府に盗聴されていた。
エルは密かに小屋を出てマイクに会いに行くが、学校でマイクとマックスが話しているところを目撃し、嫉妬する。超能力を使ってマックスを転ばせ、その場から立ち去るエル。
ダスティンはトイレにいたダートを発見し、マイクたちには黙って家に持ち帰る。ウィルは「裏側の世界」で影の怪物に立ち向かおうとするが、怪物を体内に取り込んでしまう。
学校に駆けつけたジョイスは、校庭でトランス状態にあるウィルを呼び戻す。
ジョイスに問い詰められたウィルは、怪物に捕まったことを打ち明け、「いたるところにそいつを感じる」と怯える。
帰宅したエルは外出したことをホッパーに怒鳴られ、罰としてテレビを禁止される。かんしゃくを起こしたエルは力を爆発させ、小屋の窓ガラスを吹き飛ばす。
ジョナサンとナンシーは学校をさぼってフォレストヒルズ公園へ行くが、政府の関係者が現れ2人を研究所に連行する。
オーエンズ博士は2人を地下に連れていき、「裏側の世界」の入り口を見せて「この過ちを消すことはできないが、拡散は食い止められる」と説明する。
ナンシーは密かに博士の会話を録音し、それを使って研究所を潰そうと企む。
エルは小屋の床下からテリー・アイヴスの資料を見つける。テリーとブレンナー博士が一緒に映っている写真を見て母親だと確信したエルは、超能力を使ってテリーと接触する。
ダスティンは家の水槽でダートを飼うが、脱皮を繰り返して巨大化したダートは凶暴なデモゴルゴンとなり、飼い猫を食べてしまう。
ウィルはジョイスとホッパーに状況を説明するため、大量の絵を描く。それらを繋げると巨大な迷路状の蔓(つる)が完成する。ホッパーはカボチャ畑の地面を掘り、「裏側の世界」に繋がる地下のトンネルを発見する。
ホッパーは「裏側の世界」のトンネルを探査中、気を失って地中に閉じ込められてしまう。
ウィルはホッパーのいる場所を蔓の絵で示すが、それがどこにあたるのかわからない。
ジョイスに助けを求められたボブは、蔓の絵がホーキンスの地図になっていることを見抜き、実際の地図と照らし合わせてホッパーの居場所を割り出す。
エルはヒッチハイクでテリー・アイヴスの家へ向かい、テリーの妹ベッキーと会う。テリーがトランス状態だと知ったエルは、超能力を使って接触を試みる。
テリーが反復する過去の記憶を見たエルは、ブレンナーが出産直後に赤ん坊を奪ったことや、テリーを拘束してショック療法を与えていたことを知る。
マックスは仲間外れにされたことに腹を立てる。ルーカスは彼女に1年前の出来事を包み隠さず話すが、信じてもらえない。
ジョナサンとナンシーは、バーバラの事件を調査している元新聞記者マレー・バウマンの家を訪ね、録音したオーエンズとの会話を聞かせて事件の真相を明かす。
マレーは、本当のことを話しても世間の人々は信じないが、「ラボから漏れた有害物質にさらされた」と言えば信じるだろうと提案する。
ジョイスとボブはホッパーが落ちた穴を見つけ、トンネル内で蔓に巻きつかれて動けずにいたホッパーを発見する。
そこへ研究所の職員たちが現れ、地下にはびこる蔓を焼却するが、ウィルが苦痛の叫び声をあげて激しい痙攣を起こす。
ウィルは全身に痛みを訴え、研究所に運ばれる。しかし外見に異常は見られず、治療方法がわからない。目を覚ましたウィルは、ホッパーやボブの記憶を失っていた。
ホッパーは研究所の地下に連れて行かれ、「裏側の世界」の蔓が地下で広がり続けていることを知らされる。研究所の学者たちは、ウィルを犠牲にしてでも蔓を焼き払うべきだと主張する。
ナンシーとジョナサンは録音テープを複製し、マスコミ各社に郵送する。
2人が相思相愛だと見抜いたマレーはゲストハウスに泊まっていくよう促し、「意地を張るな」と助言する。
ナンシーとジョナサンは互いに求め合う気持ちに気づき、一夜を共にする。
ダスティンから助けを求められたスティーブは、ダートの捕獲に協力する。2人はダートをおびき出すため、餌をまいて廃車場で待ち伏せする。ルーカスとマックスも合流する。
夜になってダートが現れるが、餌には食いつかない。さらにもう1匹のデモゴルゴンが現れ、4人に襲いかかる。だが2匹のデモゴルゴンは、突然どこかへ行ってしまう。
ウィルは影の怪物を止める方法がわかったと言い、蔓の重要な場所を指し示す。だがそれは罠だった。トンネル内に入った兵士たちはデモゴルゴンに襲われ全滅する。
エルはテリーの過去の記憶を見て、研究所には自分のほかにもうひとり被験者がいたことを知る。
当時の記事でインド人の少女が失踪していることを知ったエルは、アイヴス家を去り、少女がいるシカゴへ向かう。
犯罪者たちの隠れ家で、「008」のナンバーを腕に刻む少女カリを見つけるエル。カリは幻覚を見せる能力を持っていた。「ママが会わせたのは、2人で一緒にいろという意味」と言い、ここがエルの家だと告げるカリ。
カリはかつて研究所にいた科学者たちに復讐しようとしていた。エルは「怒りの感情で力を増幅させる」ことをカリから教わる。
エルは母テリーにショック療法を受けさせたレイを見つけ出し、カリたちと一緒にレイの家を襲撃する。
レイは命乞いし、「ブレンナー博士は生きている。彼の居場所を教える」と言う。エルは彼に2人の娘がいることを知って攻撃をやめ、銃殺しようとするカリを阻止する。
能力がある以上、普通には生きられない。誰にも私たちを救えない、と言うカリ。
そのとき、隠れ家を突き止めた警察が突入してくる。カリは一緒に逃げようとエルを誘う。だがホッパーとマイクが助けを求めていることを知ったエルは、彼らを救うためホーキンスに戻る決意をする。
地下トンネルから上がってきたデモゴルゴンたちが研究所を襲い、科学者たちは怪物の餌食になってしまう。
ジョイスは影の怪物に乗っ取られたウィルを眠らせ、ホッパー、マイク、ボブ、オーエンズとともに研究所内の一室に逃げ込む。
デモゴルゴンに占拠された研究所は停電になり、封鎖された状態に。脱出するにはシステムを再起動させる必要があり、ボブがその役目を買って出る。
ボブは地下にあるブレーカーを戻し、システムを再起動させることに成功。だが出口へ向かう途中でデモゴルゴンに見つかり、ジョイスの目の前で襲われ死んでしまう。
ジョナサンとナンシーは研究所へ向かい、ダートを追っていたスティーブたちと合流。研究所から逃げてきたジョイスやホッパーたちとともに、ジョイスの家へ避難する。
マイクは影の怪物がデモゴルゴンたちの司令塔であり、影の怪物を倒せばデモゴルゴンをすべて潰せるかもしれないと思いつく。影の怪物を「他種族の脳を乗っ取る〝マインド・フレイヤー〟だ」と言うダスティン。
ジョイスたちは影の怪物に乗っ取られた状態のウィルを物置小屋に連れていき、マインド・フレイヤーの弱点を聞き出そうとする。
ウィルは抵抗して暴れるが、手でモールス信号を打ち、“CLOSE GATE”とメッセージを送る。
デモゴルゴンの群れが家を取り囲む。そこへエルが駆けつけ、みんなを救う。
マイクは1年ぶりのエルとの再会を喜ぶ一方で、彼女を匿っていたことを黙っていたホッパーに激怒する。
ジョイスとジョナサンとナンシーは、ウィルを連れてホッパーの山小屋へ向かう。暖炉やストーブを使ってウィルの体を温め、高温を嫌がる怪物をいぶり出そうとする。
ビリーは義妹のマックスを捜してジョイスの家にたどり着き、そこにいたスティーブと殴り合いになる。マックスはビリーに鎮静剤を打って「私と友達にかまわないで」と告げる。
スティーブ、マイク、ダスティン、ルーカス、マックスは、デモゴルゴンをおびきよせて研究所から引き離すため、カボチャ畑へ向かう。
ホッパーが掘った穴から地下トンネルに入った5人は、トンネルの中心で蔓にガソリンをかけ、焼き払う。
ホッパーとエルはゲートを閉じるため研究所へ向かう。オーエンズは研究所内でデモゴルゴンに襲われ、重傷を負って動けなくなっていた。
ホッパーは助ける代わりに、エルが普通の生活を送れるよう手配してくれとオーエンズに頼む。
マインド・フレイヤーはエルがゲートを閉めるのを阻止しようとするが、エルは怒りを解き放って怪物に打ち勝ち、ゲートを閉じることに成功する。
1か月後。ジョナサンとナンシーが送った録音テープがマスコミに取り上げられ、エネルギー省幹部数人がバーバラの死と隠蔽を認め、研究所は閉鎖される。
ホッパーはオーエンズに呼び出され、「ジェーン・ホッパー」の出生証明書を手渡される。
ホーキンス中学では、冬のダンスパーティーが開催される。ルーカスはマックスと、マイクはエルとダンスを踊り、キスをする。「裏側の世界」では、マインド・フレイヤーが学校の上空に浮かび上がっていた。
感想
1年後、またもウィルが…
面白かったーー!!
シーズン1よりも人間関係の描写が増えた分、ホラー描写は控えめになっていましたね。
「裏側の世界」の不気味さと怪物の恐ろしさは圧倒的にシーズン1のほうが強烈だったと思う…。
物語の始まりは、シーズン1から1年後のハロウィン。
畑のカボチャが全滅するという謎の現象が発生し、調査を進める警察署長ホッパー。やがてそれは研究所の地下から広がっていることが判明します。
今回の敵は、デモゴルゴンを操る親玉「マインド・フレイヤー」。
巨大な木の蔓が伸びたような外見で、前半はウィルが見る「裏側の世界」で空を覆う〝影の怪物〟として登場します。
本能で動く動物的なデモゴルゴンと違って彼には知能があり、しかも狡猾。宿主にしたウィルを利用して人間たちを罠にかけ、デモゴルゴンの餌にするのです。
シーズン1で孤独な戦いを強いられたウィルが、今作でも酷い目に。精神的に壊れるんじゃないかと心配したよ。
恋の三角関係と新たな友情
少年たちは相変わらず面白くて可愛い。
新メンバーのマックスがいいスパイスになっていて、彼女自身の魅力もあってルーカス、ダスティンとの三角関係が最高でした。
マックスの気を引くために気持ち悪いトカゲ(デモゴルゴンの幼生)に〝ダルタニアン〟と名付けてペット化し、見せびらかそうとするダスティンがめちゃくちゃズレてて笑った。
さらにスティーブの「気のないフリをしろ」というアドバイスが逆効果となり、マックスに冷たい態度を取って傷つけてしまうダスティン。
その結果、マックスはルーカスに悩みを打ち明けて距離を縮めることに…。
やることなすこと裏目に出てしまうダスティンが可愛かった。スティーブとの友情もユニークで微笑ましい。この2人の関係は今後の注目ポイントですね。
ナンシーとジョナサンはついに…
ナンシーとジョナサンはようやく想いが通じ合いました! シーズン1のラストでモヤモヤしてたので、よかったです。
スティーブと付き合っていたナンシーですが、彼を愛していないことをマレー・バウマンに指摘され、自分の気持ちと向き合った結果…互いに必要な存在だと気づく2人。
2人が恋人になることには大賛成なのですが、スティーブがすっかりいいヤツになっていて切ない。
大好きなナンシーに罵倒されて(酔っていたとはいえ)、相当傷ついただろうなぁ。
ナンシーもジョナサンと付き合うなら、スティーブに謝ってきちんと終わらせればいいのに…と思ったり。まぁそれどころじゃなかっただろうけど。
ナンシーの気持ちを察して、ジョナサンとの恋をサポートするスティーブが健気だった。早く新しい恋人が見つかるといいねぇ。
セクシーな悪役ビリー
スティーブがいい人になっちゃったので、本作では新たな悪役が登場。やっったらセクシーな高校生ビリーです。
ビリーはマックスの母親の再婚相手の息子。つまり血の繋がらない兄。
ビリーの父親は暴力と恫喝で息子を支配するタイプの人間で、ビリーは父親から受けるストレスを義理の妹マックスにぶつけています。
けれども、本作の終盤でマックスが反抗して「私と友達にかまわないで」と釘バットを振りかざして彼を脅したので、ストレスのはけ口がなくなってしまいました。
次シーズンは誰をターゲットにするんだろう。
彼はかなり危険な匂いのする人物なのですが、マイクの母カレンは彼の色香にノックアウト。これもシーズン3への伏線になりそう。
マイキーが成長してボブに
ジョイスの恋人ボブの最期が辛かった。何が起こってるのかよくわからないままジョイスに協力し、彼女とウィルを助けようとして死んでいったボブ。
ウィルに的外れなアドバイスをしたのも、ボブ自身が学生時代いじめられっ子だったことで、少しでもウィルの気持ちに寄り添ってあげようとしたのだと思う。
結果的に、最悪の事態を招くことになってしまったけど。
ボブを演じたショーン・アスティンは「ロード・オブ・ザ・リング」のサム役で有名ですが、私が最初に見たのは「グーニーズ」のマイキー役。
洞窟で宝探しをしていた彼がすっかりオジサンになり、子どもたちを助ける側に。
ボブがジョイスの家でトンネルの絵を見たとき、「宝の地図?」って言ってて笑っちゃいました。
エルとホッパーは家族になれるか
1年前のデモゴルゴンとの戦いで姿を消したエルは、ホッパーに匿われて山小屋に隠れ住んでいました。
2人の共同生活は、手探りながらもそれなりにうまくいっていて、疑似親子のような関係に。
だけどホッパーは政府に見つかることを恐れ、1年経ってもエルに外出を許さず、エルは次第に不満を募らせていきます。
ガンで亡くした娘をエルに重ね、彼女を失うことを恐れているホッパー。生まれてからずっと研究所に監禁され、父親に自由を奪われてきたエル。
過去の経験から大切な人に裏切られることを恐れ、互いに相手を信じることができない2人。
彼らが不満をぶつけ合って大喧嘩するシーンは、「あなたを失いたくない」という心の叫びが聞こえてきて痛々しいほどでした。
終盤、「裏側の世界」のゲートを閉じるエルのそばにはホッパーがいて、ああもうエルはひとりで戦っているんじゃないんだな、と思えて心底ホッとしました。
マインド・フレイヤーは生きている
研究所は相変わらずどうしようもないポンコツでしたが、ブレンナーの後任のオーエンズ博士が話の通じる人だったことが救いでした。
デモゴルゴンに占拠された研究所で運良く生き残った彼は、ホッパーとエルの親子関係を証明する出生証明書を偽造してくれました。
まさか本当に約束を守るとは思わなかったよ。
最後のスノーボール(ダンスパーティー)のシーンは最高でした!
ルーカスはマックスと、ダスティンはナンシーと、ウィルは知らない女の子と、そしてマイクはエルとダンスを踊る。
また平穏な日々が戻ったように見えましたが、画面が逆さまになると「裏側の世界」ではマインド・フレイヤーが体育館を見下ろしていて…。
エルはゲートを閉じたけど、マインド・フレイヤーは殺せなかったんですね。
シーズン3で彼らがどう立ち向かうのか、楽しみです。
オマージュについて
「ストレンジャー・シングス」には、数多くの映画やポップカルチャーへのオマージュが随所に見られます。
シーズン2におけるオマージュを、一部ですがご紹介します。
マッドマックス(1979)
マックスのキャラクターは、「マッドマックス」の主人公マックス(マクシミリアン)・ロカタンスキーの影響を強く受けています。
ゴーストバスターズ(1984)
マイクたちがハロウィン当日に「ゴーストバスターズ」の仮装をするシーン。
これは映画「ゴーストバスターズ」へのオマージュで、当時の子供たちにとって人気のキャラクターであったことを反映しています。
ちなみにマイク役のフィン・ヴォルフハルトは、2021年に公開された「ゴーストバスターズ/アフターライフ」に出演しています。
マトリックス(1999)
エルが「裏側の世界」から膜を突き破ってこちら側の世界に戻って来るシーンは、「マトリックス」の主人公ネオが仮想空間から現実世界に戻るシーンに似ています。
未知との遭遇(1977)
ウィルが自宅のドアを開けて真っ赤に染まる「裏側の世界」を見るシーンや、白い防護服を着た研究者たちがカボチャ畑を調べるシーンは、「未知との遭遇」へのオマージュです。
エクソシスト(1973)
ウィルが痙攣するシーンや、ベッドの上で暴れるウィルを注射で眠らせるシーン、ウィルがジョイスの首を絞めるシーンは、「エクソシスト」へのオマージュです。
エイリアン2(1986)
シーズン2に登場する「デモドッグ」は、「エイリアン2」に登場するエイリアンを思い起こさせます。
デモドッグの脱皮した皮をスティーブが見つけるシーンや、研究所の職員が火炎放射器で蔓を焼き払うシーンは、同作へのオマージュとされています。
また、オーエンズ博士を演じたポール・ライザーは、「エイリアン2」に似たような役で出演しています。
グーニーズ(1985)
子どもたちが地下トンネルを探索するシーンは、スピルバーグの映画「グーニーズ」を彷彿とさせます。
ドラマには「グーニーズ」で主人公マイキーを演じたショーン・アスティンが出演しており、ウィルが描いた絵の謎を解くという重要な役割を果たしています。
死霊のはらわた(1981)
地下トンネルに閉じ込められたホッパーが、つるに巻きつかれるシーンは「死霊のはらわた」へのオマージュです。
また、ジョナサンの部屋にはこの映画のポスターが貼ってあります。
ジュラシック・パーク(1993)
ボブが研究所のブレーカーを元に戻すシーンは、「ジュラシック・パーク」へのオマージュです。
スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980)
エルが超能力で敵の首を締めるシーンは、「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」でダース・ベイダーがフォースで相手の首を締め上げるシーンのオマージュ。
また、エルがトレーラーを持ち上げるシーンは、ヨーダが沼に沈んだ戦闘機をフォースで持ち上げるシーンに影響を受けたとされています。
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