ネタバレ有「THE BAY」シーズン2全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)一覧

英国ドラマ「THE BAY 2 ~虚構の家族~」あらすじキャスト

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海外ドラマ「THE BAY 2 ~虚構の家族~」(全6話)についてまとめました。

イングランド北西部の海辺の町を舞台とする正統派クライムサスペンスの第2シーズン。最終章となる第3シーズンの製作も現在進行中。IMDbの評価は7.1。

前シーズンの不祥事で降格処分となった主人公リサが捜査に復帰し、エリート弁護士一家が抱える闇に迫ります。

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作品概要

  • 放送局:WOWOWプライム
  • 放送時間:2021年11月20日(土)15:00~ ※全話一挙放送
  • 製作国:英国(2021年)
  • 原題:The Bay
  • 脚本:ダラー・カービル
  • 監督:ロバート・クイン/ジュリア・フォード

あらすじ

イングランド北西部の海辺の町。ある弁護士事務所の創業者ビルの引退を祝うバーベキューパーティーが開かれ、彼の娘ローズやその夫スティーヴンも出席するが、宅配業者を装った男がそこに現われ、スティーヴンを射殺するという衝撃の事態が発生。スティーヴンはビルの事業を引き継ぐはずだった。
地元警察は先日の不祥事によって捜査チームから外されていたリサ・アームストロング刑事を復帰させ、彼女は後輩メッドに指示されながらも捜査を進めていく。するとビルの家族に隠された秘密が次々に明らかになっていき、捜査は混迷を極めていく。そんな中、リサやその子どもたちの前にリサと別れた元夫アンディが現われて……。

WOWOW公式サイトより

予告動画

登場人物(キャスト)一覧

西ランカシャー署

リサ・アームストロング(モーヴェン・クリスティ/声:渡辺明乃)
刑事。高校生の娘と息子を持つシングルマザー。前シーズンで不祥事を起こし、降格処分になる。罰金を払うため家を売り、狭い家に引っ越した。スティーヴンの殺人事件から現場に復帰する。

アフマド・“メッド”・カリム(タヒーン・モダック/声:白石兼斗)
前シーズンでリサとペアを組んだ刑事。リサの降格により立場が逆転し、捜査の指揮を執ることに。当初は何かと出しゃばるリサに不満を抱いていたが、次第に以前のチームワークを取り戻す。

アンソニー・“トニー”・マニング(ダニエル・ライアン/声:石住昭彦)
警部補。リサとメッドの上司。現場復帰したリサを心配している。私生活では妻リサとの関係がこじれ、家を追い出されてしまう。

被害者とその家族

スティーヴン・マーシュブルック(スティーブン・トンプキンソン/声:大泊貴揮)
法律事務所の弁護士。ビルの引退パーティーの最中、宅配業者を装った男に射殺される。家族思いで誰からも好かれる人物だと周囲から評されていたが…。

ローズ・マーシュブルック(シャロン・スモール/声:深水由美)
スティーヴンの妻。法律事務所の経営者だが、パートタイムで勤務している。スティーヴンが殺され、警察が用意した宿泊施設で過ごすことに。末息子のオリヴァーとも引き離され、不安に陥る。

ビル・ブラッドウェル(ジェームズ・コスモ/声:木村雅史)
ローズの父。自身が立ち上げた法律事務所を義息のスティーヴンに継がせて引退した。認知症の疑いがあるが本人は認めず、病院へ行くことを拒んでいる。

マーク・ブラッドウェル(スティーブン・ロバートソン/声・大下昌之)
ビルの息子。ローズの弟。法律事務所の従業員で、顧客との折衝を担当している。父親に認めてもらえず歯がゆい思いを抱えている。

ステラ・ブラッドウェル(スネトラ・サーカー/声:反町有里)
マークの妻。美容院を経営している。マークとともに傲慢な義父ビルに手を焼いている。

グレース・マーシュブルック(エイミー・ジェームズ=ケリー)
スティーヴンとローズの娘。23歳。数年前、祖父の車を盗んで逮捕されたのをきっかけに家族と亀裂が生じ、絶縁状態に。その後も音信不通だったが、近所のスクラップ場で働いていることがわかる。

ジェイミー・マーシュブルック(Jack Archer)
スティーヴンとローズの息子。21歳。テオという同性のパートナーがいる。大学を卒業後ヨーロッパを旅行中だったが、事件の知らせを受けて帰国する。

オリヴァー・マーシュブルック(レオ・アッシュトン)
スティーヴンとローズの末息子。10歳。目の前で父親が殺され、ショックで一時的に話せなくなってしまう。

リサの家族

アビー・アームストロング(イモージェン・キング/声:松井暁波)
リサの娘。シーズン1ではドラッグの運び屋を引き受けてしまうなど、リサを心配させる問題行動を起こした。今シーズンでは放課後アルバイトをして自分なりにリサを支えようとする。父親との再会を喜ばず、リサ同様に無視しようとするが…。

ロブ・アームストロング(アート・パーキンソン/声:平野潤也)
リサの息子。アビーの弟。リサの降格により狭い家に引っ越し、不満を抱えている。父親のことをあまり覚えておらず、彼の話を一切聞こうとしないリサとアビーに反発する。学校ではクレアと付き合い始め、親友ジョシュとの関係がぎくしゃくする。

アンディ・ウォーレン(ジョー・アブソロム/声:内田夕夜)
リサの元夫で、アビーとロブの父親。家を出て何年も音信不通だったが、突然リサの前に現れ、子供たちとの関係を取り戻したいと言い出す。

ペニー・アームストロング(リンジー・コールソン/小林さとみ)
リサの母。現在は恋人のトムと同居している。ひとりで問題を抱えるリサの力になろうとするが、拒絶される。

そのほか

リン・チー(Wendy Kweh/声:木村香央里)
スティーヴンの法律事務所の従業員。6か月前に雇われたばかりで、ビルの引退パーティーには参加していない。スティーヴンのために捜査に協力したいと申し出、マークに内緒で事務所の顧客リストを警察に提出する。

キャシー・ハモンド(Kelcie Atkinson)
事件の直前、スティーヴンの家の前で自転車に乗っていた12歳の少女。オリヴァーの証言によって明らかになり、施設から逃げようとしたところを逮捕される。

フランク・マーサー(オーウェン・マクドネル)
解体業者。従業員のグレースをかばい、嘘のアリバイを証言する。マークとは士官学校時代の同級生だった。

マデリン・フックウェイ(シアン・ブレッキン)
スティーヴンが過去に不倫をしていた女性。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

弁護士事務所の創業者ビルの引退パーティーのさなか、事務所の後継者であり娘婿のスティーヴンが射殺される。不祥事により降格処分になっていたリサは、この事件から捜査に復帰することに。後輩のメッドが指揮を執り、再びペアで捜査に当たる。
リサは夫を殺されて動転する妻ローズに寄り添い、信頼関係を築こうとするが、メッドは自分の立場を奪われて面白くない。見かねた上司のマニングは、リサを家族サポートから外す。
事件の唯一の目撃者はスティーブンの10歳の末息子オリヴァーだったが、彼は父親の死をまのあたりにしたショックから話すことができずにいた。オリヴァーと引き離されたローズは動揺を隠せず、精神的に不安定な状態になる。メッドはリサを呼びよせ、ローズのサポートを頼む。
メッドは絵に描いたような幸せな家族だと判断するが、リサはスティーヴンとローズの弟マークの間に確執があったのではないかと推測。ローズと父親ビルとの関係にも違和感を覚える。
スティーヴンとローズの長女グレースは、数年前にビルの車を盗んだ罪で逮捕されたのをきっかけに絶縁状態となっていたが、近くの解体業者で働いていることが判明。ヨーロッパを旅行中の長男ジェイミーは知らせを受けて急遽帰国する。
リサはオリヴァーの心を開くため、自宅から彼の私物を運ぶ。その後、オリヴァーは言葉を話すようになり、犯人の手首に刻まれていた双頭の鳥の絵を描く。
リサが帰宅すると、何年も音信不通だった元夫アンディが来ていた。

リサの元夫でアビーとロブの父親でもあるアンディが突然帰ってくる。リサは話も聞かず一方的に彼を追い出すが、ロブは不満げな態度を見せる。
リサに拒まれたアンディは彼女に内緒で子供たちに会い、ずっと会いたいと思っていたと話す。それを知ったリサは、大変なときにそばにいなかったアンディを非難したうえで、子供たちの意志を尊重すると告げる。
オリヴァーは少しずつ犯人について話し始め、捜査に協力する。彼の証言から、事件の直前に自転車に乗った少年が家の前にいたことが判明。防犯カメラの映像をもとに付近を調べると、少年が捨てたと思われる凶器の拳銃が見つかる。
自転車に乗った少年の正体は、施設にいた少女キャスだった。マニングは逃亡を図ろうとしたキャスを捕まえ犯人について聞き出そうとするが、キャスは頑なに拒む。
法律事務所の従業員リンは、マークに内緒で警察を訪れ、顧客リストを提出。だがそのリストに載っていない顧客がいるとわかり、メッドはビルが個人的に管理している資料を調べることに。
スティーヴンは密かに法廷会計士を雇い、事務所の会計調査を依頼していたことが判明。彼は横領を疑い、その犯人が家族の中にいると考えていたという。

マークは事件当日、持参していた〈ブレイクウォーター〉の口座に関する書類をとっさに燃やしたことをビルに話す。ビルは警察には黙っているよう指図する。
ローズとオリヴァーはホテルを出てビルの家に移る。ビルは引退を撤回すると宣言し、認知症を疑うマークやステラと口論になる。ステラはスティーヴンがビルに取り入り、マークを追いやったと証言。一家の内情を調べるにつれ、家族内に確執があった可能性が高まる。
リサは子供たちを連れて元夫アンディと食事をする。父親を憎むアビーは反抗的な態度を取るが、ロブは父親との交流を喜ぶ。リサは母ペニーがアンディに金を渡して追い払おうとしたことを知り、干渉しないでほしいと告げる。
捜査の中で、グレースと同じ解体業者で働くアルバニア人のタレクが浮上。だが彼の手首にはタトゥーがなく、事件当日のアリバイも確認された。
グレースは過去の逮捕歴について真実を明かす。祖父ビルの車を盗んだのはグレースではなく弟ジェイミーだった。だがジェイミーを弁護士にしたいと考えていたスティーヴンは、グレースを身代わりにしたという。
メッドは法律事務所が〈ブレイクウォーター開発〉に法外な値段で物件を買わせていたことを突き止める。物件に足を運んで調査を行うメッドだったが、ひき逃げ事故に遭い瀕死の状態となる。
ジェイミーとテオの行動を調べると、スティーヴンが殺された2週間前に帰国していたことが判明。リサがビルの家を訪ねると、2人は荷物とともに姿を消していた。

リサはひき逃げ事故の現場に駆けつけるが、メッドは死亡する。メッドの件はマンチェスター警察から来たピアソン警部率いるチームが捜査に当たり、メッドが調べていた〈ブレイクウォーター開発〉の物件が薬物の製造工場として利用されていたことがわかる。
メッドの死を知らされたマークは、〈ブレイクウォーター開発〉の資料を燃やしたことをリサに明かすが、法律事務所との関わりについては知らされていないと証言する。
カレンたちはホテルに張り込み、スティーヴンと密会する予定だったマデリン・フックウェイを連行する。マデリンは法律事務所の元従業員で、スティーヴンの不倫相手だった。さらに彼女はオリヴァーの実母だと明かし、スティーヴンに奪われたオリヴァーを取り戻すために彼と連絡を取り合っていたと話す。
アンディはリサの留守中に家に上がり込み、子供たちのために夕食を作る。帰宅したリサはアンディに慰められ、思わず彼にすがってしまう。

リサはなりゆきでアンディと関係を持ったことを後悔し、彼を家から追い出す。アンディがこっそり帰って行くのを目撃したアビーは、ひそかに両親の復縁を期待する。
マニングとリサは〈ブレイクウォーター開発〉との関係についてビルを聴取する。彼は同社の会社秘書役で、資金洗浄対策や不動産売買の適正価格の精査を行っていたが、購入した物件が違法利用されていたことは知らないと言う。
マニングはビルが16年前に亡くなっている人物を取締役として認める書類にサインしていることを突き付けるが、その書類は不当に入手したものだった。ピアソン警部は捜査を妨害したとして、マニングの出過ぎた行動を批判する。
マークに問い詰められたビルは、事務所が破産の危機だったことを明かし、しかたなく〈ブレイクウォーター開発〉と関わったことを明かす。
マニングは妻エレンとの関係を修復しようとするが、エレンは「本当に私を愛してるなら離婚して」と告げる。自棄になったマニングは行きつけのバーで泥酔し、客と揉め事を起こす。連絡を受けたリサはアンディと駆けつけ、マニングを引き取る。
そこへ、手首に双頭の鳥のタトゥーを入れた男が逮捕されたという知らせが入る。

リサとカレンは、スティーヴン殺害の実行犯とみられる鳥のタトゥーを入れた男ヴィクトル・ジーマを尋問。彼はパブで出会った男に金で雇われ、スティーヴンを殺害したことを自供する。
パブの防犯カメラを調べると、ジーマが会っていたのは解体業者のフランクだった。さらに、グレースにフランクの会社を紹介したのがローズだったことが判明。ローズはフランクと不倫関係にあったことや、事務所の金を横領したことを認めるが、スティーヴン殺害については何も知らないと主張する。
フランクはローズと一緒に暮らすことを夢見ていたが、ローズはスティーヴンと別れようとしなかった。フランクは彼女を解放するために夫のスティーヴンを殺したと話す。何も知らなかったローズは自分を責めるが、彼女の証言によって法律事務所に強制捜査が入る。
リサは亡くなったメッドの妻ラティーシャに会いに行き、メッドの捜査のおかげで巨大な麻薬組織が明るみに出たことを伝える。
母ペニーはアンディの秘密を突き止め、リサに伝える。アンディには新しい家族がいた。戻ってきたのは家族に追い出されて行く場所がなかったからだとわかり、彼を問い詰めるリサ。アビーとロブに本当のことを話してと頼むが、アンディは何も言わずに立ち去ってしまう。

感想(ネタバレ有)

謹慎が解け、現場復帰するリサ

前シーズンで不祥事を起こし(被害者の父親とその場限りのセックスをしたことを隠蔽するため、防犯カメラの映像を削除した)、謹慎を申し渡されていたリサ。

その後どうなったのかわからないまま終わったのですが、降格処分になったようです。そして罰金を支払うために、家を売って引っ越していたことも判明。息子のロブは狭い家にウンザリし、ふてくされる場面も。

謹慎が解けた後もすぐには捜査に復帰できず、地域住民からの苦情に対応する仕事をしていましたが、今回の事件でついにマニングから声がかかり、現場に出ることに。

そしてなんと、前シーズンでリサがお荷物扱いしていた新米刑事メッドが捜査の指揮を執ることに! そんな急に成長する!? びっくり。

立場が変わって最初はやりにくそうな2人でしたが、次第に息が合うようになっていきます。…と思ったのも束の間、メッドが殺されてしまうという衝撃展開。メッドが好きになりかけていたところだったのに~。

元夫アンディに振り回される

前シーズン同様、リサの家族が抱える問題も丁寧に描かれていました。別れた夫アンディが突然現れ、「子供たちとの関係を取り戻したい」と一方的にずかずか踏み込んでくる…たまらんなぁ。

リサは彼を信用できないけど、子供たちの気持ちは尊重したいと思ってて、しぶしぶ彼が子供たちと会うのを許すのだけど…。

メッドが死んでリサの心が弱っているところにつけこみ、関係を持つアンディ。その場の空気に流されるリサもリサだけど(前シーズンで懲りたでしょうに)、アンディのやり方も卑怯だなぁと思ってしまう。

そして案の定、彼が戻ってきたのはリサや子供たちのためではなかったことが判明。アンディは再婚していて、幼い子供もいました。その家族に追い出され、行くところがなくて戻ってきたらしい。ひどいなぁ。

いちばんひどいのは、子供たちに要らない期待を持たせてしまったことだよね。ちょっとの間だけ優しい父親の役を演じて、自分が都合悪くなるとぷいっと去ってしまう。迷惑な男だよ。

かなえたい未来と夢物語

スティーヴンを殺したのは、ローズの不倫相手フランクでした。彼はローズと新しい人生を歩むことを真剣に考え、殺人をおかしてでも実現させようとした。

でもローズはスティーヴンを愛していて、離婚する気はさらさらなかった。フランクが思い描いた未来は、彼女にとって「現実逃避で夢物語」だったというのが悲しい。あんな最低な男でも、ローズにとってはかけがえのない夫だったんですね。

今回はリサの上司マニングにもハラハラさせられました。妻から離婚を求められ、なんとか関係を修復しようとするもかなわず、最終的には離婚に合意。別れの理由は、マニングが仕事を優先して家庭をおろそかにすることに耐えられなくなったからでした。

精神的に不安定になり、マンチェスター警察のピアソン警部からも目をつけられるマニング。捜査の方法も問題ありだったし、部下を死なせた責任を問われないか心配…。次の第3シーズンが最終シーズンになるようです。

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