海外ドラマ「グッド・ドクター 名医の条件」シーズン1第5話「偽りの希望」のあらすじと感想です。
今回は切なかったです。
ショーンの弟・スティーヴにそっくりなエヴァンとの出会い。彼を助けようと、ショーンが必死になる気持ちがビシビシ伝わってきます。ラストシーンも泣けました。
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第5話のあらすじ(ネタバレ有)
ショーンは、弟スティーヴにそっくりな少年エヴァンと出会う。エヴァンは転んで腕を骨折し入院していたが、実は骨肉腫で余命わずかだと診断されていた。
両親はエヴァンに知らせていなかったが、エヴァンと心を通わせるようになったマーフィは嘘を見抜かれ、本当のことを話してしまう。
アナフィラキシーショックで救急搬送された患者・ウィルクスを担当するジャレッドは、ウィルクスの息子・ケヴィンから相談を受ける。ケヴィンはタイから帰国したばかりで、ウィルクスはケヴィンが店を継がなかったこと、母親の葬式に出なかったことを恨んでいた。
ショーンはエヴァンを助けたい一心でカルテを見直し、別の病気の可能性を考えるが、可能性が低いとメレンデスは許可しない。ショーンが内緒で検査をしようとした矢先、エヴァンが吐血し緊急オペとなる。
オペの結果、エヴァンの骨肉腫は間違いないと診断され、エヴァンと両親は事実を受け入れる。ショーンは、弟スティーブが最後まで読むことができなかった本をエヴァンに読んで聞かせる。
ウィルクスの本心を聞いたジャレッドは、ケヴィンに父親と話し合うべきだと忠告する。手術の日、ケヴィンは「怖かった」と店を継がずにタイへ逃げた理由を正直に打ち明ける。
第5話の感想(ネタバレ有)
スティーヴにそっくりな少年
今回は、主に2つのパートで構成されていました。
- 互いに思いを伝えられないウィルクスとケヴィン親子の間に挟まれたジャレッド
- 弟・スティーヴにそっくりなエヴァンを助けようとするショーン
ショーンは完全にエヴァンにスティーヴを重ねているのですが、そのことをグラスマン院長から指摘されると頑なに否定し、「スティーヴは死んだ」と答えます。
ショーンの葛藤が目に見えるようで、切ないです。本当はまだ、弟の死を受け入れられていない部分があるのでしょうね。
エヴァン少年はスティーヴとそっくりで、勘の鋭い頭の良い子。ショーンから自閉症だと聞かされても、今までと変わらない態度で友達みたいに接してくれます。本当に、ショーンとスティーヴを見ているようでした。
希望を与えるのは罪?
エヴァンは末期の骨肉腫でしたが、両親はエヴァンのために告知しない選択をしていました。でも、ショーンは嘘をつくのが大の苦手。すぐにエヴァンにバレてしまいます。
実はエヴァンは、ずっと前から自分がガンだと気づいていました。両親の態度が変わったことから察したようです。死ぬのは怖くない、と言うエヴァン。
「天国を信じてないから。天国を信じるなら神様も信じなきゃ。神様が僕を病気にしたってことも。そんなのひどすぎる。それよりただ運が悪かっただけって思うほうがいい。で、死んじゃったら、もうそこで全部終わり」
エヴァンの言葉を聞いて、ショーンはエヴァンを助けたいと考えるようになります。
ショーンはカルテを見直してガンじゃない可能性をひらめくのですが、その確率はわずか0.3%。メルセデスは「それはないに等しい。両親に期待させるのは酷だ」と言います。
だけどショーンには、なぜ希望を与えることが悪いことなのかがわからない。
グラスマン院長の助言で、内緒で検査をしようとするのですが、やっぱりエヴァンに察知されてしまいます。エヴァンはわずかな可能性に希望を抱くのですが、骨肉腫の診断が覆ることはありませんでした。
ショーンは、目の前でスティーヴが死んだこと、救えなかったことが、今もまだ心の傷として残っているのだと思います。だから今度こそ、エヴァンを救いたかった。自分の手でエヴァン=スティーヴを助けたかったのかもしれません。
ショーンの頼みごと
ラストシーンがとても良かったです。
ショーンはエヴァンに頼み事があると言い、「アラバマ物語」という本を読んで聞かせます。それは、かつてショーンがスティーヴの誕生日に贈った本でした。しかし、スティーヴは物語の結末を読み終える前に亡くなっていました。
ショーンは、スティーヴがしおりを挟んでいたページから結末までを、エヴァンに読んで聞かせます。何も知らないエヴァンにしてみれば、「なんで結末?」って思いますよね。
わたしは、ショーンがスティーヴの死を受け入れるために、エヴァンに本を読んだのだと思いました。でも、違う見方もできるなぁ…と気づきました。
エヴァンが天国でスティーヴに会ったら、結末を教えてあげてほしいと。
その直前のシーンで、エヴァンが亡くなったおばあちゃんに会える、というようなことを両親に話していたし、ショーンはエヴァンに「頼みがある」と言いました。
そう考える方がしっくりくる気がします。
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