「ハンドメイズ・テイル」シーズン3第8話あらすじ感想|リディアおばの過去が明かされる

ハンドメイズ・テイル/侍女の物語【シーズン3】

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Huluで配信中の海外ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」シーズン3第8話のあらすじと感想(ネタバレ有)です。

ジューンが精神的に追い詰められ、侍女たちとの関係にも大きな亀裂が生じます。

これまで触れられなかったリディアおばの過去も描かれ、彼女の信念の背景が明らかになります。登場人物たちの心の変化が丁寧に描かれた、重くも見応えのある回でした。

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ハンドメイズ・テイル/侍女の物語【シーズン3】 ネタバレ有「ハンドメイズ・テイル」シーズン3全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)一覧・用語解説

第8話「告白」のあらすじ

ジューンと侍女たちはオブマシューを除け者にし、嫌がらせを行う。リディアはやめさせるよう注意するが、ジューンは知らないふりをする。

侍女たちが罪を告白する儀式が行われる。女中のフランセスを誘惑し死を招いたことで非難されたジューンは、オブマシューが出産に迷いを抱いていることを暴露する。オブマシューはジューンに代わって非難の的となる。

リディアは革命前、思いやりのあるクリスチャン教師だった頃の自分を思い出す。ライアンという生徒の母親と友人になるが、彼女はシングルマザーで恋多き女性だった。

リディアは彼女の勧めで校長とデートをするも、セックスを拒絶されて傷つく。リディアは児童相談所に通報してライアンを母親から引き離し、母親に激しく罵られる。

夜、侍女たちはオブアンディーの出産に立ち会うが、死産だった。ジューンは妻エレノアの心配ばかりしているローレンス司令官に、「あなたが作った世界のせいでエレノアは追い詰められている」と告げて責める。

苦悩する人々を見て楽しむジューン。リディアはローレンス家がジューンに悪い影響を与えていると考え、ほかの家へ移ることを勧める。

ジューンによって追い詰められたオブマシューは、買い物中に突然暴れだし、そばにいたジャニーンに暴行を加える。制止しようとした守護者を襲って銃を奪ったオブマシューは、リディアに狙いを定めるが、ほかの守護者に撃たれる。

第8話の感想

ジューンの変貌と侍女たちの集団心理

ジューンは侍女たちの中心となり、オブマシューを孤立させていきます。彼女の態度は、かつての正義感に満ちた姿とは異なり、冷淡で支配的なものに変わっていました。

ニコールやハンナへの思いが彼女を突き動かしているのは確かですが、その強い執念が周囲への配慮を失わせているようにも見えます。

ギレアドで長く過ごすうちに、ジューン自身がこの体制の暴力性を内面化してしまったのではないかと感じさせる描写で、不安になりました。

また、主人公であるジューンが特別扱いされている(処罰が軽い)ように見える点については、物語の構造上の課題とも言えるかもしれません。

オブマシューの崩壊とジューンの責任

オブマシューは、侍女たちからの冷たい視線と無言の圧力により、精神的に追い詰められていきます。ジャニーンが彼女に寄り添おうとする姿は、集団の中での良心のように映りましたが、その行動が暴力によって返されてしまうのが痛ましい。

最終的にオブマシューは錯乱状態に陥り、リディアおばに銃を向けたことで撃たれてしまいます。この一連の流れは、ジューンが意図的に引き金を引いたようにも見え、彼女の行動がギレアドの支配構造と重なって見える瞬間でもありました。

かつてのジューンとは異なる姿に、視聴者としても複雑な思いを抱かざるを得ません。

リディアおばの過去と信念の形成

この回では、リディアおばの過去が初めて描かれました。革命前、彼女は小学校の教師として子どもたちに寄り添う存在でしたが、ある母親との関係をきっかけに、彼女の内面にある葛藤が浮き彫りになります。

その母親は生活に問題を抱えながらも、リディアに感謝し、親しみを示します。しかし、リディアが校長との関係に期待を寄せた矢先に拒絶され、女性として深く傷ついたことで、彼女の価値観が大きく揺らぎます。

リディアは親しみを示してくれた母親の行動を児童相談所に報告しますが、その選択は、感情的な反発や自己防衛の表れにも見えました。

この過去が、現在のリディアおばの厳格な信念や、侍女たちへの支配的な態度につながっていることが示唆されていて、彼女の人物像に深みを与えるエピソードとなっていました。

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