WOWOW連続ドラマ「アキラとあきら」第1話のあらすじと感想です。
期待通りのドラマでした! 1970~80年代の髪型やファッション、小物等が懐かしかったです。パソコンもスマホもない時代。プレゼンはパワーポイントではなく、スライドでしたね! この先の展開も楽しみです。
第1話あらすじ
1986年4月、メガバンク・産業中央銀行の新人研修で伝説が生まれた。研修の最終行程で行なわれる実践形式の融資プロジェクトで、相対した階堂彬(向井理)と山崎瑛(斎藤工)。誰も想像のつかない提案をした彬。それを見破った瑛。お互いの健闘を讃える2人。この時はまだこれから待ち受ける過酷な“運命”を、2人は知る由もなかった。時はさかのぼり、1975年。2人の“アキラ”の人生の交差はこの年から始まっていた。
WOWOW公式サイトより
第1話の感想
原作を先に読みました。とても面白くて、ドラマが始まるのを楽しみにしていました。
ストーリーもですが、何より登場人物が魅力的だったので、文章で想像していた人物がドラマでどんなふうに描かれるのかワクワクします。
山崎瑛と階堂彬、対照的な環境に身を置く2人ですが、どちらも素敵な人なんですよね。山崎瑛は父の会社の倒産という逆境を乗り越えたがゆえに、他人の痛みがわかる優しくて強い人。階堂彬は大企業の社長の息子で何不自由なく育ったのに、尊大でも横暴でもなく冷静に周りを見通せる聡明な人。
そんな魅力溢れる2人の「あきら」を、向井理さんと斎藤工さんが演じるのですから、贅沢というか爽快というか目の保養というか。
原作は、ふたりが歩む30年という長い時間を、小学生時代から順を追ってじっくりと丁寧に描いています。ドラマは、銀行員の彼らが、ときどき過去を振り返るような形で進んでいくようです。
彬がロザリオを拾うシーンが追加されたり、ドラマオリジナルのエピソードもたくさん見られそうなので、今後の展開が楽しみでしょうがないです。
原作との違い
ここからは池井戸潤氏の長編小説『アキラとあきら』をもとに、ドラマと原作との違いを見ていきます。原作のネタバレを含みますのでご注意ください。
物語の始まり
ドラマでは、産業中央銀行の新人研修「融資戦略プログラム」から始まります。ファイナルに残った2人の「あきら」は名勝負を繰り広げ、お互いの健闘を讃えます。
原作では、山崎瑛の小学生時代から始まります。海辺の町で幸せな日々を送っていましたが、徐々に工場の経営が悪化。父・孝造が営む会社は倒産し、瑛たち家族は逃げるように町を去ります。第1章~第2章は、ほとんど瑛視点で進みます。
彬の小学生時代
ドラマでは、オリジナルのエピソードが追加されていました。彬の名前の由来を祖父から聞いたり、勉強する意味がわからず悩んだり、親に反発して塾をサボって繁華街に出かけたりするシーンがありました。
原作では、小学生時代は主に瑛視点なので、彬は少ししか出てきません。瑛が車に轢かれそうになった場面では、彬は車の中から見ているだけでした。
安堂章二
ドラマでは、大学生時代に彬の家庭教師をしていました。産業中央銀行では、彬たちの新人研修を担当する人事部の行員として登場します。
原作では、彬の父・一磨が経営する東海郵船を担当する銀行員です。彬と初めて会ったのは、彬が就職活動をしている時でした。その後も彬を気に掛け、東海郵船グループのために尽力します。
ロザリオ
ドラマでは、小学生時代の彬が、瑛のロザリオを拾って手渡すシーンが追加されていました。そのことからロザリオが彬の記憶に残り、その後、産業中央銀行の新人研修の時に瑛のロザリオを見て、当時を思い出すことになります。
原作では、彬がロザリオを拾うシーンはありません。ふたりは過去に何度か会っているのですが、大人になってから思い出すことはありませんでした。
チビ
ドラマでは、瑛が町を離れることになった時、飼い犬のチビをいったん置いてけぼりにしますが、瑛がひとりで町にもどってきた時に再会します。父親ともそこで再会しています。
原作では、瑛は町にもどりますが、チビとも父親とも再会できません。その後しばらくして、チビはボロボロになって瑛のいる磐田へやってきます。瑛の母は、河津から2週間かけて歩いてきたチビを抱き締めて泣きます。瑛が父親と再会したのは、ひと月ほど経ってからです。
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