「アキラとあきら」第9話(最終話)あらすじ・感想・原作との違い

WOWOW「アキラとあきら」あらすじキャスト

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WOWOW連続ドラマ「アキラとあきら」第9話(最終話)のあらすじと感想です。

ついに最終話を迎えました。瑛が出した最終稟議は原作とは違う内容でしたが、ドラマの結末も感動でした。
池井戸作品らしい、爽快なラストでした!

最終話あらすじ

沢渡に門前払いされた山崎瑛。さらに、階堂彬のもとに続々と取引打ち切りの連絡が入ってくる。万事休すの状況の中、彬は比呂志の作成した東海旭商会を売却した際のシミュレーションを自ら作り直す。瑛はこの交渉をまとめるために必要な東海郵船への230億円の融資の稟議書を作成する。1000人を超える社員とその家族の人生を背負う社長として、誇り高き信念を持つ銀行員として、2人の“アキラ”は運命を懸けた最終戦に挑む。

WOWOW公式サイトより

最終話の感想

いいドラマでした!
最終稟議の内容は原作とは微妙に違うけど、ドラマの展開も面白かったです。

瑛と不動とのやりとり、見応えがあったなぁ~。
三友銀行の江幡が土下座する場面は、「半沢直樹」みたいだった。

ガシャポンのカッコいいところがなかったのが個人的にすごく残念ですが、沢渡さんが予想以上に素敵だったので…まぁ、いいか。

終わってみたら、「あ、そういうことだったのか」と納得する部分もちらほら。

グループ企業の成り立ちについて詳しい説明がなかったのは、最終話でそれに関わる内容(子会社に戻すこと)が絡んでこないからだったんですね。個人的にはここがいちばんの見どころだと思ってたので、伏線がないのが謎だったのですが、やっとわかりました。

2人のアキラを演じた向井理さんと斎藤工さんは、最初はこの配役しかありえないと思ったけど、逆の配役でもまったく問題がないなって今は思います。おふたりとも、たぶんどっちの役でも上手く演じてくれたと思う。

第1話からずーっと期待通り面白く、あっという間の全9話でした。

原作との違い

ここからは池井戸潤氏の長編小説『アキラとあきら』をもとに、ドラマと原作との違いを見ていきます。原作のネタバレを含みますのでご注意ください。

秋本の報復

ドラマでは、階堂彬がクビにした元営業部長の秋本がライバル会社に転職し、東海郵船の取引先に営業をかけるという報復に出ます。

原作では、このエピソードはありません。

龍馬の復帰

ドラマでは、龍馬は兄・彬に「会社に戻りたい」と伝え、彬は北村の補佐をするように命じます。

原作では、龍馬が北村の補佐をする場面はありませんでした。龍馬は最終段階で叔父たちと話をするため東海商会へ出向き、2人を説得しています。

大日麦酒の条件

ドラマでは、大日麦酒は、東海旭商会の買収について、東海リゾートを切り離すこと、現経営者を更迭すること、を条件とします。

原作では、現経営者を更迭することは条件にありませんでした。彬は、社長業の続投を伝えて交渉に臨む、と晋叔父に話しています。

階堂彬のシミュレーション

ドラマでは、ガシャポンの勤務先である「キャピタルセブン」が練り上げたシミュレーションを、階堂彬がもう一度練り直すという場面がありました。

原作では、このエピソードはありませんでした。大日麦酒との交渉について彬は関与せず、すべてガシャポンがひとりで行いました。

叔父たちの敗北

ドラマでは、叔父たちが彬に対して、はっきりと負けを認めるような発言をする場面はありませんでした。

原作では、晋叔父は引退を決意し、崇叔父も資金繰りに行き詰まって彬に助けを求める場面がありました。

株式上場と東海リゾート

ドラマでは、階堂彬は、大日麦酒が東海リゾートを引き受けたがらない理由として、株式上場を視野に入れているからだと推測します。彬はそれを踏まえ、東海リゾートを含めた内容で新たなシミュレーションを作り上げ、大日麦酒の沢渡を納得させました。

原作では、株式上場に関するエピソードはありません。彬たちは大日麦酒の希望通り、東海商会だけを売却し、リゾートホテルは売却しないことを決めます。

三友銀行

ドラマでは、三友銀行の江幡の情報漏洩によって、大日麦酒との交渉が危機にさらされます。彬は江幡を問い詰め、江幡と上司は土下座して謝罪します。

原作では、江幡が情報漏洩したのは、能登島ホテルとの交渉です。しかし江幡は謝罪せず、最後まで彬たちに対して不遜な態度をとり続けました。

最終稟議

ドラマでは、山崎瑛は東海郵船が払う連帯保証金・230億円を融資することを決め、稟議書を提出します。不動の猛反対に遭いますが、頭取の羽根田の後押しによって受理されます。

原作では、階堂彬はリゾートホテルを建て直して黒字化する決意をし、山崎瑛は三友銀行の融資を全額肩代わりすることを決めます。

そのため、瑛は東海商会、東海観光の全株を東海郵船に譲渡させ、東海郵船の100パーセント子会社にしてから、東海商会を売却することを提案します。

階堂彬と龍馬は叔父たちを説得し、山崎瑛は不動に稟議を提出します。瑛から内容を聞いた不動は、「いい稟議だった」と告げています。

また、この際、瑛は不動に自分の生い立ちを語り、不動は「お前のその経験、決して無駄じゃなかったと思う」と言っています。

後日談

ドラマでは、瑛は亜衣と一緒に故郷の伊豆を訪れ、「付き合って欲しい」と告白します。階堂彬は新しい船を就航させるため、さらに238億円の融資を瑛に依頼します。

原作では、5年後という設定です。大日麦酒に買収された東海商会は、飛躍的に売り上げを伸ばします。東海観光は崇叔父が会長に退き、龍馬が社長に就任。赤字だったリゾートホテルは2年後に黒字化します。

山崎瑛は階堂彬から「遊びがてら見に来てくれ」と言われて、亜衣と2人の子どもを連れてリゾートホテルへ行く途中、かつて父の工場があった場所を訪れ、感慨にふける場面で終わっています。

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