Huluで配信中の海外ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」シーズン3第7話のあらすじと感想(ネタバレ有)です。
ジューンの行動が思わぬ悲劇を招いてしまい、彼女の信念と責任が問われる展開となりました。
一方、カナダではエミリーが過去の罪と向き合い、モイラとの対話を通じて少しずつ心を開いていきます。セリーナとフレッドの関係にも変化が見られ、それぞれの思惑が交錯する中で、物語はさらに緊張感を増していきます。
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Contents
第7話「御目の前で」のあらすじ
ジューンはマッケンジー家の女中フランセスに連絡を取り、ブルックラインの学校に通うハンナと会わせてほしいと頼む。
ローレンス司令官の妻エレノアを散歩に誘い出したジューンは、ブルックラインへ向かう。途中でジューンの真意を知ったエレノアは、協力を買って出る。
だが学校にはフランセスの知人の守護者はおらず、2人は立ち入りを拒否される。エレノアはジューンとハンナを会わせられなかったことに心を痛め、体調を崩してしまう。
ジューンは“救済の儀”に参加し、「神聖な子どもを危険にさらした」という理由で罪に問われたフランセスらの絞首刑を手伝わされ、激しく動揺する。密告したのはオブマシューだった。
オブマシューはリディアおばからジューンを守るよう言いつけられていたと打ち明け、「あなたを誘惑から救ってあげたのよ」と語る。激怒したジューンはオブマシューに掴みかかり、他の侍女たちに抑えられる。
セリーナはワシントンに定住することをオリビアに勧められ、住民が処刑されて空き家となった屋敷に案内される。
フレッドはウィンズロウ司令官から「交渉の材料となるニコールを戻すな」と言われるが、セリーナには「まだ目処が立っていない」と話す。セリーナとフレッドは互いの愛を確かめ合う。
カナダに亡命したエミリーはスイスの外交官からギレアドで犯した数々の犯罪について問われ、すべて認める。モイラとエミリーはギレアドと交渉するカナダの移民大臣に抗議するデモに参加し、逮捕される。
エミリーはコロニーで司令官の妻を毒殺したことをモイラに告白し、モイラは逃亡時に司令官を殺害したことをエミリーに告白する。
第7話の感想
ジューンの行動がもたらす代償
ジューンに協力した女中フランセスが処刑されました。ギレアド体制下では、反抗的な行動や協力者の存在がすぐに命に関わる事態を招きます。
ジューン自身もその危険性を理解していたはずですが、娘ハンナへの思いが強すぎるあまり、冷静な判断を欠いてしまったように見えます。
ハンナは優しい養父母のもとで安全に暮らしており、フランセスもそばで見守っていました。今すぐ救出しなければならないほど切迫した状況ではなかったにもかかわらず、ジューンは「会いたい」という衝動に突き動かされて行動してしまいます。その結果、フランセスは命を落とし、マッケンジー家も姿を消してしまいました。
ジューンの勇気と執念は確かに物語の軸ですが、彼女の行動が周囲に与える影響の大きさを考えると、慎重さが求められる場面だったとも言えます。
エミリーとモイラの罪
一方、カナダに亡命したエミリーは、ギレアドでの過去の行為について問われることになります。彼女は体制に抗う中で、他人の命を奪うという選択をしています。亡命すればすべてが解決するわけではなく、心に刻まれた傷や罪の意識は簡単には消えません。
ギレアドでの記憶と体験に苦しむエミリーでしたが、コロニーでの殺人行為をモイラに打ち明けたことは、彼女にとって大きな一歩だったと思います。モイラのように率直で開放的な人がそばにいることで、少しずつ心を解きほぐしていけるのかもしれません。もちろん、パートナーのシルビアの存在も彼女にとって大きな支えになっていると思います。
同じような体験をした者同士だからこそ分かり合えることがあり、エミリーが自分の過去と向き合う時間を持てたことは、回復への第一歩と言えるのではないでしょうか。
再び手を取り合うセリーナとフレッド
セリーナとフレッドの関係が再び近づいていく様子も描かれました。表面的には愛情を取り戻したように見えますが、その裏には複雑な思惑が絡んでいます。
フレッドは、ニコールを「返せ」と主張していたにもかかわらず、ウィンズロウ最高司令官から「交渉材料として使え」と言われると、態度を一変させます。
セリーナには「僕はそう思っていない」と語りますが、フレッドの言葉には政治的な計算が見え隠れしています。彼にとってニコールは、セリーナとの関係修復の手段であり、今はカナダとの交渉を有利に進めるための道具でしかない。
セリーナがこの構図に気づくかどうかが、今後の展開に大きく影響しそうです。愛情と権力が交錯するギレアドの中で、彼女がどのような選択をするのか注目したいです。
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