ネタバレ有「アンという名の少女」シーズン3*第3話あらすじ感想|メアリーに残された時間

アンという名の少女【シーズン3】

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海外ドラマ「アンという名の少女」シーズン3第3話のあらすじと感想、原作との違いをまとめました。

復活祭の準備が進む中、メアリーは重い病気にかかってしまいます。メアリーのためにできることを考え、実行するアンたち。

絶望と悲しみ、そして愛に溢れる回でした。

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第3話のあらすじ

復活祭が近づく中、メアリーは手の怪我が治らず、熱を出して寝込む。心配したバッシュとギルバートは、ワード医師に頼んで診察に来てもらう。メアリーは敗血症で、余命わずかだと宣告される。

復活祭の準備をするリンド夫人のもとに、インディアン対策部の役員が現れる。政府がインディアン問題を解決するための寄宿学校を創設し、語学や文化、宗教を教え込むという。リンド夫人は協力を約束し、カクウェットの家族に勧める。

ギルバートはイライジャを探しにボグ地区へ向かうが、アメリカへ渡ったと聞かされる。メアリーが働いていた洗濯屋のジョスリンとコンスタンスがギルバートに同行し、アヴォンリーでメアリーと再会する。

アンは母親を失うデルフィーヌのために、手紙を書いて愛を伝えてとメアリーに告げる。アンはメアリーから教わったレシピを書き写し、デルフィーヌに残そうと考える。

アンたちはバリー夫妻の庭を借り、復活祭のサプライズパーティーを開く。カスバート家のほかに、バリー一家、リンド夫妻、ステイシー先生も参加し、招待されたメアリーは感激する。

穏やかで満たされた一日が過ぎ、メアリーは集まった人々へ一番好きなお祈りを読む。声を詰まらせるメアリーの代わりに、みんなが声を合わせて唱える。

第3話の感想と解説(ネタバレ有)

メアリーに残された時間

敗血症と診断され、余命宣告を受けるメアリー。まさか、ですよね。バッシュと結婚して、子供が産まれたばかりなのに。これからだったのに。

敗血症は、細菌やウイルスへの感染をきっかけに全身に炎症反応が広がり、臓器障害を引き起こす病気。この時代に治療方法はなく、ワード医師も診察だけして帰っていきました。

彼女に残された時間は、もって2週間。娘の成長を見届けられないまま死んでしまうことに不安を覚え、アンに相談するメアリー。

アンは自分が欲しくてたまらない、愛されていた証拠(手紙)をデルフィーヌに残すよう、メアリーに助言します。そしてアン自身も、デルフィーヌのためにメアリーのレシピを“形見”として残すことを思いつきます。

この時代の女性たちは、代々受け継いだレシピを大切に保管していました。時には友人同士、隣近所で互いのレシピを交換したりもしました。原作者のモンゴメリは料理上手で、彼女が使っていたレシピをまとめた本も出版されています。

それぞれができることを

ギルバートはメアリーに余命宣告をする辛い役目を担います。「彼女を勇気づけるどころか、取り乱して不安にさせた」と落ち込むギルバート。医者失格だという彼に、アンは言います。

「二度とこんな思いしたくないでしょうけど、これからも避けては通れないこと。みんなあなたを頼る。自分の子供や大事な人を委ねる。患者を心から思いやってくれるお医者さんに。あなたはすばらしい医者になる。人の痛みがわかるって大事でしょ」

ギルバートはメアリーの息子イライジャを探しにボグ地区へ行きますが、イライジャは「アメリカへ渡った」と知人に嘘をつかせてギルバートを追い返します。ギルバートのお父さんの形見を盗んで逃げたので、咎めに来たと思ったのでしょうか…。

その代わりに、洗濯屋のジョスリンとコンスタンスが一緒にアヴォンリーへ行くと言ってくれました。ギルバートの家にはマリラとアンがいて、さらにリンド夫人も駆けつけます。

お互いにぎこちなくて、少し気まずい4人。でもコンスタンスがニンニクの皮を一瞬で剥く裏技を披露すると、マリラもリンド夫人も「まあ!それいいわね!」と主婦の顔に。この場面、なんてことないけど好き。

ジョスリンとコンスタンスの発案で、メアリーのためにサプライズパーティーを開くことを決め、みんなで準備にとりかかります。

バッシュの怒りと悲しみ

メアリーの死を受け入れられず、荒れるバッシュ。ギルバートは父親を看取った経験から、バッシュに忠告します。

「腹を立てるのは後でいい。今はメアリーとの最後の時間を大事にして。いいかバッシュ。そうしないと、必ず後悔する」

メアリーが死んだ後のことを考えると、バッシュは怖くてたまらないのだと思う。「なんとかなる。それに、僕がついてる」とバッシュを抱き締めるギルバート。

メアリーは、「2人の絆を理解しない人もいるけど、私にはわかる。あなたといれば、バッシュは大丈夫」とギルバートに語っていました。メアリーにとっても、バッシュを残して死んでいくことは不安でたまらなかったのだろう。

平和の祈りに願いをこめて

バリー夫妻の快諾を得て、バリー家の美しい庭で、メアリーのために復活祭のパーティーをするアンたち。

復活祭(英語ではイースター)は、金曜日に磔にされて日曜日に生き返ったキリストの復活を祝う、キリスト教最大の祝祭日。

実はバリー夫妻は、メアリーとバッシュの復活祭の誘いを2年連続で断っていました。2人との交流を拒んでいたのはバリー夫妻だけではなく、メアリーは自分が死んだ後、この町で子育てをするバッシュのことを心配していました。

この日、自分のために集まった人々を見て、メアリーは少しだけ安心したに違いありません。彼女が最後に読んだのは、「フランシスコの平和の祈り」と呼ばれる有名な祈祷文です。

主よ、わたしを平和のためにお使いください。
憎しみがあるところに、愛を置かせてください。
争いがあるところに許しを、
分裂があるところに一致を、
疑いがあるところに信仰を、
誤りがあるところに真理を、
絶望があるところに希望を、
闇があるところに光を、
悲しみがあるところに喜びを。 
ああ、主よ、慰められることより、慰めることを私が求めますように。愛されるより、愛することを求めますように。
なぜなら私たちは、与えることによって受けとり、許すことによって許され、死ぬことによって永遠の命を得られるからです。 

マザー・テレサやサッチャー元首相などが演説の中で引用したり、聴衆と共に唱和するなどして有名になりました。

最近では、2019年にフランシスコ教皇が長崎の平和公園でスピーチを行った際に、この祈祷文を紹介しています。

声が詰まって読めなくなったメアリーの代わりに、その場にいた全員が唱和する美しく感動的なラストシーンは、メアリーの願いが届いたことを意味する印象的なシーンでした。

原作との違い

ここからは松本侑子さん訳の文春文庫版『赤毛のアン』をもとに、ドラマと原作との違いを見ていきます。シーズン3も原作から離れたストーリーになっているので、原作と共通する部分だけ取り上げます。

バリー家の庭

アンたちはメアリーのために復活祭のパーティーを準備し、バリー夫妻に頼んでバリー家の庭を貸してもらいます。メアリーとバッシュを敬遠していたバリー夫妻も、事情を聞いて快く引き受けてくれました。

ドラマに登場するバリー家の庭は、どちらかというと幾何学的で整然とした印象でしたが、原作では「大きな柳の古木と、高いもみの木にかこまれ」「しげるにまかせた葉陰に富み、花々は咲き乱れて」いるとあり、イングリッシュ・ガーデンに近い自然な赴きのある庭です。

花壇には、紅い牡丹、白水仙、スコッチローズ、おだまき草、サザンウッド、ミント、ラッパ水仙、メリロットなどの「古風な花がこぼれるように咲いて」います。

アンとダイアナが最初に出会ったのもバリー家の庭で、2人は貝殻で縁取られた通路を“水の流れ”に見立てて、その上で手を繋いで永遠の友情を誓い合いました。

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