ネタバレ有「アンという名の少女」シーズン3*第9話あらすじ感想|“I love you”が届かない

アンという名の少女【シーズン3】

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海外ドラマ「アンという名の少女」シーズン3第9話のあらすじと感想、原作との違いをまとめました。

ギルバートへの愛に気づき、告白を決意するアン。しかしギルバートとはすれ違ってばかりで…。

寄宿学校を脱走したカクウェットは、政府の役人に無理やり連れ去られてしまいます。アンとマシューは寄宿学校へ向かいますが…。

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第9話のあらすじ

ギルバートを愛していることに気づいたアンは、マリラに打ち明ける。マリラは「私と同じ間違いをおかしてはいけない」と助言。アンは気持ちを伝えるためにギルバートの家を訪ねるが外出中で会えず、その場で手紙を書く。

カクウェットは寄宿学校での辛い経験が忘れられず、情緒不安定になる。ミクマク族の村に政府の役人たちが押しかけ、無理やり子供を連れ去ろうとする。カクウェットの父親は子供たちを守ろうとし、銃で撃たれて腕を負傷する。

カクウェットの両親はグリーン・ゲイブルズに助けを求める。アンとマシューは連れ去られたカクウェットを取り戻すため、両親と一緒に寄宿学校へ向かうが、銃で脅されて追い返されてしまう。アンは新聞社に手紙を送り、現状を訴えようと決める。

バッシュは頑なに態度を変えない母ヘイゼルと喧嘩になり、デルフィーヌを連れて河原へ。釣りを楽しんでいたステイシー先生と会い、穏やかな時間を過ごす。ブライス家に出入りする人々によってアンが書いた手紙は床に落ち、ギルバートのもとに届かない。

ギルバートがウィニフレッドに求婚すると知ったアンは、直接ギルバートに会って確かめようとするが、彼は既にシャーロットタウンに発った後だった。

第9話の感想と解説(ネタバレ有)

“I love you”が届かない

ギルバートを愛していると気付いたアンは、マリラに背中を押されて告白を決意。ギルバートの家を訪ねますが本人は留守で、“I love you”と書いた手紙を残します。

ところが、この手紙がギルバートのもとに届かないんですよね~。ここからアンとギルバートのすれ違いが延々続きます…。

その頃ギルバートはというと、ダイアナの父親に会って、リンゴの輸出の件について話していました。結婚してパリへ行く、ということも報告。母親の形見の指輪をウィニフレッドに贈るつもりのようです。

立ち聞きしていたダイアナは、すぐさまアンに知らせようとしますが、ミニー・メイの裏切りで母親に見つかり、ピアノの練習を命じられてしまう。

そしてグリーン・ゲイブルズでも問題が持ち上がり、アンとマシューは寄宿学校に連れ去られたカクウェットを取り戻すため、ハリファックスへ旅立ちます。

連れ去られたカクウェット

前回、必死の思いで寄宿学校を抜け出し、アヴォンリーに戻ってきたカクウェット。インディアンとしてのアイデンティティーを奪われた彼女は、心に深い傷を負っていました。

カクウェットを追ってミクマク族の集落へやってきた政府の役人たちは、抵抗する彼女を強制的に連れ去ります。

カクウェットを守ろうとして銃で撃たれた父親は、アンたちに「力を貸して欲しい」と助けを求めますが、マリラは猛反対。けれど、娘を心配する母親の気持ちに共鳴し、心配しつつもアンとマシューを送り出します。

ハリファックスにある寄宿学校まで馬車で行ってたけど、どうやって海を渡ったんだろう。馬車ごと船に乗れるのかな?

マシューは「きっと何かの手違いがあったんだ」と気楽に考えていましたが、学校へ行くと「帰れ」の一点張り。最終的には銃で脅されて追い返されるはめに。

カクウェットの両親は寄宿学校の近くにキャンプをして居座ることを決め、アンとマシューはやむをえず帰路につくものの、怒りがおさまらないアン。マシューは新聞社に手紙を送ればいいと提案します。

すれ違うアンとギルバート

アンが留守の間にダイアナがグリーン・ゲイブルズを訪れ、「ギルバートがウィニフレッドにプロポーズする」とマリラに知らせます。

その頃ギルバートは、焼け落ちた学校や、〈物語クラブ〉の跡地、海を望む岬に足を運び、アンとの思い出に浸っていました。

2日後に帰宅したアンはマリラからプロポーズの話を聞かされ、「愛はすべてに打ち克つわけじゃないのね」と落ち込みます。

ダイアナは「早く忘れて」と言いますが、アンは手紙を読んでいない可能性を捨てきれず、直接ギルバートに会って気持ちを確かめることに。

「世の中には、失恋よりひどいことが山ほどある」と、現実を受け止める覚悟を決めるアン。

しかし、タイミングの悪いことに、その頃ブライス家ではバッシュと母親が揉めていて、それどころではない状態でした。

バッシュの父の死の真相

デルフィーヌの世話をするために、故郷トリニダードからやってきたバッシュの母ヘイゼル。彼女は白人であるギルバートを“ご主人様”扱いし、バッシュがいくら共同経営者だと説明しても信じません。

デルフィーヌに対しても、甘やかさず厳しく育てようとする母。子供の頃から冷たくされた記憶しかないバッシュは、彼女の愛情を疑います。

なぜ自分の家族よりも白人を大事に扱うのか…その理由がわからず、不満を募らせるバッシュ。しかし彼女には、そうしなければならない理由がありました。

「白人は黒人が物を持つことを望まない。あなたの父さんは、調子に乗って欲を出した。求めすぎたの。家とか土地とか事業とか。そのせいで命を落とした」

バッシュの父親は白人にリンチされて殺されていたのです。母親に追い出されたとばかり思っていたバッシュは、真実を聞かされてショックを受けます。

こんな辛い経験をしていたら、白人を信じられないのも無理はないですね…。ヘイゼルがバッシュに厳しくあたるのは、父親の二の舞になるのを防ぐため。バッシュを守るためでした。

「強い人間になれたのは、私のおかげ」と自分の育て方が正しかったことを主張するヘイゼル。だけどバッシュは…。

「母さんは認めたくないだろうが、母さんのせいで強くなるしかなかった」

簡単には解決しそうにない親子問題の陰で、ひそかにバッシュとステイシー先生がいい雰囲気になってます。

「人はみんな間違いを正しながら生きていく。最善を尽くして」

間違いを正すには、勇気も必要です。

原作との違い

ここからは松本侑子さん訳の文春文庫版『赤毛のアン』をもとに、ドラマと原作との違いを見ていきます。シーズン3も原作から離れたストーリーになっているので、原作と共通する部分だけ取り上げます。

ギルバートの婚約

婚約の印として、母親の形見の指輪をウィニフレッドに贈ろうとするギルバート。

原作にはウィニフレッドは登場しませんが、『アンの愛情』でギルバートがある女性と婚約するという噂が流れる場面があります(以下、原作のネタバレに触れていますのでご注意ください)。

ギルバートはアンに求婚しますが断られ、2人の友情関係は壊れてしまいます。その後、アンには理想の男性ロイが現れ、レッドモンド大学に在学中の20歳から22歳までの2年間、ロイと交際を続けます。

ギルバートのほうもクリスティーンという女性と仲良くなり、大学卒業と同時に2人の婚約が発表されるという噂が流れます。

しかしこれは事実ではなく、クリスティーンには婚約者がいて、ギルバートは彼女の兄から面倒をみてほしいと頼まれただけでした。

ギルバートはアンに振られた後もずっと想い続け、2年後にもう一度プロポーズします。

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