Huluで配信中の海外ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」シーズン3第5話のあらすじと感想(ネタバレ有)です。
ルークとニコールがカメラに映ってしまったことで、フレッドとセリーナ夫妻が動き始めます。セリーナはニコールに会うため、カナダへ。ジューンはルークに真実を伝えますが……。
希望が見えたかと思えば突き落とされる展開で、ジューンの怒りと覚悟が静かに燃え始める回でした。
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第5話「不明な発信者」のあらすじ
ニコールが夫ルークと一緒にいるとわかり、ジューンは喜ぶ一方で2人の身を危惧する。セリーナはフレッドと共に会議に出席し、ニコールの健康状態を知らされる。
セリーナはニコールと訣別するため、一度だけ会わせてほしいとジューンに頼み込む。ジューンはウォーターフォード夫妻とローレンス司令官が見ている前でルークに電話し、空港にニコールを連れてきてほしいと頼む。
ルークはセリーナだけニコールと会うことを許し、セリーナはひとりでカナダへ向かう。カナダでセリーナを出迎えたのは、かつてセリーナに亡命を勧めたマーク・トゥエロだった。
空港でニコールと再会し、感極まるセリーナ。一方、ルークはセリーナに対する憎悪を隠さず、頑なな態度を崩さない。「私はあなたの奥さんを守ったのよ」と言うセリーナに、ルークは一度だけニコールを抱かせる。
帰りの飛行機の中で、セリーナはバッグの中に「いつでも連絡して」というトゥエロからのメモと携帯電話が入っているのを見つけ、守護者たちに見つからないようそっと隠す。ギレアドでセリーナを迎えたフレッドは、悲しみに暮れる妻に「まだやれることはある」と告げる。
買い物中、ジューンはパートナーのオブマシューから妊娠の傾向があることを知らされる。そこへ守護者があらわれ、ジューンは車に乗せられてある場所へ連れて行かれる。何の説明もなく、突然カメラの前に立たされるジューン。そこにはウォーターフォード夫妻もいた。
フレッドはカメラに向かって「誘拐された私たちの娘を返してほしい」と訴えかける。その様子はカナダのテレビに流れ、会見を見たルークとモイラは愕然とする。カメラの前で怒りに震え、両手の拳を握りしめるジューン。
第5話の感想
ルークの行動が招いた波紋
前回の懸念が現実となった回でした。ルークがニコールを抱いてデモに参加し、その様子が映像としてギレアド側に渡ってしまったことで、ニコールの居場所が明らかになってしまいます。
なぜ彼があえてカメラの前に出たのか、その判断には疑問が残りますね。ジューンに無事を知らせたいという思いがあったのかもしれませんが、それ以上に「何かしらの反応を得たい」という焦りや孤独があったようにも見えます。
ギレアドに残されたジューンとは違い、ルークは安全な場所にいながらも、何もできないもどかしさに苛まれていたのかもしれません。
ニコールの父親を知ったルークの葛藤
ジューンはローレンス家の地下室にあった古いラジカセを使い、ルーク宛にメッセージを録音します。その中で、ニコールの父親がニックであること、そして彼との関係が愛情に基づくものであったことを告白します。
ルークにとっては、ジューンがギレアドでどんな状況に置かれていたかを知る手がかりであると同時に、精神的に大きな衝撃を受ける内容でもあります。
愛する人が別の男性との間に子どもを授かったという事実は、たとえその背景に極限状態があったとしても、簡単に受け入れられるものではありません。彼がこの事実とどう向き合っていくのか、今後の展開が気になるところ。
セリーナの選択と裏切り
セリーナはニコールに別れを告げるため、単身カナダへ向かいます。母親としてのジューンの立場を無視し、自分たち夫婦がニコールに会えるようルークに働きかけてほしい、とジューンに頼む場面は、見ていて受け入れがたいものがありました。
セリーナの行動は、母性というよりも執着に近いものがあり、彼女の中でニコールが「自分の子ども」であるという思いが強く根付いていることがうかがえます。
そして、ニコールとの再会を果たしたセリーナは、別れを受け入れることができず、ジューンとの約束を破る形でフレッドと共に行動を起こします。
フレッドはセリーナの信頼を取り戻すため、彼女の望みに応えようとします。2人がカメラの前で「娘を返してほしい」と訴える姿は、まるで被害者のよう。ジューンは何も知らされないまま会見に同席させられ、怒りと失望を抱えながらその場に立ち尽くすしかない。
希望が見えたと思った矢先に裏切られるという展開は、これまで何度も繰り返されてきたパターンですが、それでもジューンの内に秘めた反撃の意志が、少しずつ形になっていく予感を感じさせる回でもありました。
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