「坂の途中の家」第4話あらすじ感想|虐待を仕立て上げられていく恐怖

連続ドラマW「坂の途中の家」

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WOWOW連続ドラマ「坂の途中の家」第4話のあらすじと感想です。

いやーもう…怖いです。

何をやっても夫に誤解され、〝子どもを虐待する異常な母親〟に仕立て上げられていく里沙子。夫・陽一郎の思い込みはどんどんエスカレートし、ついに児童相談所の介入が。

このドラマが描いている恐怖は、今までに味わったことのない恐怖です。自分の人生を思い返してみたけど、ここまで人に誤解されて立場が悪くなったことはありません。

もしわたしが里沙子の立場だったらどうするだろう…と考えて、出口がない恐怖にさらに怖くなりました。

第4話のあらすじ(ネタバレ有)

里沙子(柴咲コウ)は夫・陽一郎(田辺誠一)の携帯のメール履歴を盗み見て、陽一郎が大学時代の恋人・実千花に里沙子の子育てについて相談していることを知り、ショックを受ける。

裁判では寿士(眞島秀和)の元恋人・真琴(佐藤めぐみ)が証言し、水穂の気持ちを思いやる。里沙子は裁判の帰りに舅の和彦(光石研)から労りの言葉をかけられ、救われた気持ちになる。

里沙子の家に、児童福祉司の新庄(西田尚美)が現れる。虐待を疑われているとパニックに陥った里沙子は心新庄を追い返そうとするが、帰宅した陽一郎が如才なく対応して帰らせる。

陽一郎は文香(松本笑花)の膝の怪我を見て里沙子の虐待を疑い、里沙子が被告人の安藤水穂(水野美紀)と同じ道を辿るのではないかと心配する。里沙子は陽一郎が児童相談所に通報したのではないかと疑う。

水穂の被告人質問が始まるが、水穂は質問に対して「覚えていません」を繰り返す。陽一郎は裁判所まで里沙子を迎えに来て、同僚の見舞いと偽り里沙子に精神科を受診させようとする。

第4話の感想(ネタバレ有)

同僚の見舞いだと嘘をついて、里沙子を精神科に連れて行く陽一郎が怖い。

百歩譲ってカウンセリングが必要だとしても、里沙子だけを対象にすることに違和感を覚えます。子育ては夫婦の問題なのだから、受けるとしたら陽一郎と里沙子2人ともじゃないですか?

児童相談所に通報したのも、陽一郎なのでしょうか? 身に覚えがないのに児童福祉司に虐待を疑われるって、どんな気持ちだろう。怖いのは、陽一郎側に立てば、すべて正しく見えるということ。

妻を見ていると不安だから、子育て経験のある元カノに相談する。
妻の虐待がエスカレートする前に、児相に相談する。
妻の精神状態が心配だから、精神科を受診させる。

どれも間違ってはいないから、恐ろしい。

わたしたちは里沙子の視点に立って見ているので誤解だとわかるけど、何も知らない部外者が聞いたら、陽一郎を「家族思いの優しい夫」「夫として立派な行動」と捉えると思う。

でも、陽一郎は明らかに里沙子の自立を嫌がっていますよね。反応を見ていると一目瞭然です。

ところで、物語の途中に挟まれる証言の数々が「水穂と寿士の関係者」ではないことに、今回ようやく気づきました。なぜ今まで気づかなかったんだろう。

滝沢沙織さんが演じている証言者は「池上実千花」ですよね。陽一郎がメールのやりとりをしていた、大学時代の恋人の名前。

この証言者たちが「里沙子と陽一郎の関係者」であるならば、物語の結末は原作よりも先の未来になるのかもしれません。

里沙子が水穂とは違う道を進むために、英断を下してくれることを願います。

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