ネタバレ有「坂の途中の家」全話あらすじ・感想・キャスト・視聴方法

連続ドラマW「坂の途中の家」

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WOWOWの連続ドラマ「坂の途中の家」についてまとめました。

原作は『紙の月』『八日目の蝉』で知られる角田光代さんの同名小説。人間の深層心理にふれる心理サスペンスの秀作です。

見終わった後に多くのことを考えさせられました。子育てに苦しむ母親が題材になっていますが、いろんな立場の人に見てほしいドラマです。

番組概要

  • 放送局:WOWOWプライム
  • 放送時間:2019年4月27日(土)から毎週土曜夜10時~【全6話】
  • 原作:角田光代『坂の途中の家』
  • 脚本:篠﨑絵里子(「楽園」「人魚の眠る家」)
  • 監督:森ガキ侑大(「おじいちゃん、死んじゃったって。」)
  • 音楽:山口由馬
  • 主題歌:MuseK「silence」

あらすじ

山咲里沙子(柴咲コウ)は、三歳の娘・文香(松本笑花)と夫(田辺誠一)と三人で平穏な日々を送っていた。そんな時、裁判所から刑事事件の裁判員候補者に選ばれたという通知が届く。対象となる事件は、里沙子と同じ年頃の専業主婦の母親・安藤水穂(水野美紀)が、生後八ヶ月の娘を浴槽に落として虐待死させたという衝撃的な事件だった。裁判所での面談を経て、里沙子は、裁判員の誰かが急病などで欠席せざるを得ないとき、代わりに裁判員を務める「補充裁判員」に選ばれた。
同じ子どもを持つ母として、我が子を殺めた水穂に嫌悪感を抱く里沙子だが、裁判の開廷後、徐々に安藤水穂という被告自身の境遇に自らの過去の記憶を重ねていくことになる。

WOWOW公式サイトより

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原作について

このドラマの原作は、角田光代さんの『坂の途中の家』(2016年刊行)です。

角田さんの作品を読むのは初めてなのですが、なぜもっと早く読まなかったんだろうと後悔しました。子どもを持たない私でも、主人公・里沙子に感情移入してしまい、心を揺さぶられました。

裁判員候補者に選ばれた里沙子は、幼児虐待死の裁判に関わる中で、徐々に自分と被告の女性・安藤水穂を重ね合わせ、夫の些細な言葉に傷ついてきたこと、子育てへのストレスを抱え込んでいることに気づきます。

安藤家の事情が裁判で語られるのと同時に、里沙子の家庭の事情も少しずつ明らかになっていく。そして里沙子にとって辛く、苦しく、救いのない真実を突き付けます。しかしその真実さえも、実は揺れているのです。

結末をどう受け止めるのかも含めて、読み手に委ねられているようで、ひとことで言うと「不安」になる作品でした。

小説では直接的に描かれない安藤家の過去が、ドラマでどのように描かれるのか、楽しみです。

登場人物(キャスト)

※第5話までのネタバレを含みます

山咲家

山咲里沙子(柴咲コウ)
専業主婦。繊細な感覚の持ち主。妊娠と同時に仕事を辞め、現在は3歳になる娘・文香を育てている。乳児虐待死事件の補充裁判員に選ばれ、次第に被告の水穂に自分を重ねていく。
些細な出来事をきっかけに夫・陽一郎から虐待を疑われるようになり(第1話)、姑・里子の言葉にもストレスを感じ始め、陽一郎に隠れてビールを飲むようになる(第2話)。児童福祉司の新庄の言葉をきっかけに陽一郎の言動に疑念を抱き始めたとき、自分がかつて子育てに悩み、文香を傷つけてしまったことを思い出す(第5話)。

山咲陽一郎(田辺誠一)
里沙子の夫。社交的で人付き合いが多い。娘・文香を可愛がり、当初は補充裁判員に選ばれた里沙子を気遣っていたが、夜道で放置された文香を見て以来、里沙子の虐待を疑うようになる(第1話)。
里沙子の知らないところで母・里子におかずを作るよう頼んだり、大学時代の恋人に子育ての相談をするなど、里沙子から自信を奪う言動を繰り返し、里沙子に精神科を受診させようとする(第2~4話)。

山咲文香(松本笑花)
里沙子の娘。夫・陽一郎や姑・里子から甘やかされている。イヤイヤ期の真っ最中で、里沙子を困らせる。

山咲里子(風吹ジュン)
里沙子の姑。夫の和彦や息子の陽一郎を甲斐甲斐しく世話する、おしゃべり好きな明るい女性。里沙子が補充裁判員に選ばれ文香を預かるようになるが、何かと文香を甘やかしてしまう(第1話)。
里沙子の精神状態を心配しながら、陽一郎のために手作りのおかずを用意したり、手書きのレシピを里沙子に押しつけたりする(第2話)。陽一郎の浮気をほのめかすような発言をし、里沙子を不安に陥れる(第3話)。

山咲和彦(光石研)
里沙子の舅。昔気質の男性で、家の事はすべて里子に任せている。孫の文香を可愛がるそぶりも見せず、まったく興味がない様子だったが、補充裁判員に選ばれた里沙子に思いがけず優しい言葉をかける(第4話)。里沙子の精神状態を疑う陽一郎に同調し、児童相談所に通報したことを明かす(第5話)。

安藤家

安藤水穂(水野美紀)
生後八か月の娘・凜を虐待死させた専業主婦。マスコミの報道で、ブランド志向のわがままな女性と思われている。法廷では終始うつろな表情で、誰に対しても感情を見せない。

安藤寿士(眞島秀和)
水穂の夫。裁判では「自分の協力が足りなかった」と反省の言葉を口にし、理解ある夫を印象づける。子育てに悩む水穂を心配し、母・邦枝に手伝いに来てもらったり、大学時代の元カノに相談をしたりしていた(第1話)。
子どもが生まれる前の収入は水穂よりも低かったが、水穂が仕事を辞めて出産・子育てに専念すると決めたため、給料の高い会社へ転職している(第2話)。

安藤邦枝(倍賞美津子)
水穂の夫・寿士の実母。書道教室の講師をしている。早くに夫を亡くし、女手ひとつで一人息子を育てきた。寿士からの頼みで水穂を手伝っていたが、水穂の子育てに意見するようになり、1か月後に水穂から断られている。
夜泣きで眠れないという寿士にホテルに泊まるよう助言するなど、常に寿士の身を案じていた。孫を殺した水穂に憎悪を募らせ、法廷で激しく水穂を罵倒する(第2話)。

芳賀家

芳賀六実(伊藤歩)
女性誌編集長。安藤水穂の裁判で裁判員に選ばれ、里沙子と言葉を交わすようになる。代理店勤務の夫・直人とは理想の夫婦に見えるが、実は不妊に悩んでいる。
公園で出会った少女・亜子のために連日菓子を作ったり、亜子を自宅に連れ帰って一緒に菓子作りを楽しんだりする(第4話)。

芳賀直人(窪塚俊介)
六実の夫。広告代理店の営業をしている。体外受精に取り組んでいた時期もあったが、現在は子どもを諦めている。

山田家

山田和貴(松澤匠)
安藤水穂の裁判で裁判員に選ばれた一人。自動販売機の営業をしている。子どもに贅沢な暮らしをさせたいと望む妻・牧子との間で、価値観や金銭感覚の相違に悩まされる(第1話)。
牧子から夜10時まで帰ってこないように言われており、事情を知った会社の女性社員に誘われてデートをするようになる(第2話)。

山田牧子(玄理)
和貴の妻。専業主婦。お嬢様育ちで何不自由なく育ったため、現状に満足できない。子どもに対しても、かつての自分と同じように贅沢な暮らしをさせたいと思っている。

松下家

松下朝子(桜井ユキ)
裁判官。子育てと仕事を両立させたいと思っているが、夫・忠宏が子育てに消極的なことに不満を抱いている。

松下忠宏(水間ロン)
朝子の夫。システムエンジニア。朝子の気持ちを尊重して夫婦で子どもを育てることに同意したものの、育休を取りずらい状態になり、子育て全般を朝子に任せようとする(第2話)。

そのほかの人々

青沼隆宏(利重剛)
裁判長。温情判決は一切しない裁判長と囁かれている。

篠田さかえ(酒井美紀)
専業主婦。里沙子のママ友。サバサバした性格。

三沢富路子(高畑淳子)
里沙子の実母。新潟在住。里沙子に自分の価値観を押しつける。突然里沙子を訪ね、自分の理想とはかけ離れた里沙子の暮らしぶりを見て落胆する(第3話)。

安田則子(長谷川稀世)
安藤水穂の実母。水穂とは疎遠で、水穂の娘・凜にも会っていない。自分たちの常識に囚われており、法廷で水穂の結婚に対し「恵まれていない」「かわいそう」などと発言する(第3話)。

穂高真琴(佐藤めぐみ)
安藤寿士の元恋人。寿士に頼まれて、子育ての相談に乗っていた。寿士と頻繁にメールのやりとりをしていた。

新庄(西田尚美)
児童福祉司。ある日突然里沙子の家を訪れ「困っていることはないか」と訊ねる(第4話)。当初は里沙子の虐待を疑っていたが、陽一郎の言動が里沙子にプレッシャーを与えているのではないかと考え始める(第5話)。

池上実千花(滝沢沙織)
陽一郎の大学時代の恋人。同窓会で再会し、陽一郎と頻繁に連絡を取り合うようになる。

各話のあらすじと感想(ネタバレ有)