「悪の花」第15話・第16話(最終話)ネタバレ感想|失われた15年間の記憶

韓国ドラマ「悪の花」あらすじキャスト

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韓国ドラマ「悪の花」第15話・第16話(最終話)のあらすじと感想(ネタバレ有)です。

あぁ~終わってしまった。ハマったなぁ!

ハマりすぎて脱力感がすごい。結末には満足してるんだけど、さびしい。完全にロスだわ。

イ・ジュンギさんが出演するドラマはさびしい結末が多いよね…。

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第15話「“ペク・ヒソン”との対峙」あらすじ

ムジンはヘスを迎えにジウォンの家へ行き、血を流して倒れているヘスを発見する。ヘスは救急搬送され手術を受けるが、余談を許さない状態に。

ムジンは共犯者の手がかりとなる海外医療奉仕団のリストを手に入れるため、ペク家へ向かう。

知らせを受けてウナのもとに駆けつけたジウォンは、ヘスが自分の身代わりとなってウナを守ったことを知る。

ウチョルたち捜査班は共犯者からジウォンを守るため、刺されて死亡したという偽情報を流す。

その頃、ヒョンスは工房の地下に監禁されているミスクと会い、必ず助けると約束する。

ヒョンスが待ち受けていることを知らないヒソンは、金を用意してヨムが待つ工房へ。ヨムは大金を受け取って立ち去るが、札束にはヒソンによって殺鼠剤がふりまかれていた。

ジウォンは共犯者が自分の顔を知らないことや、ペク夫妻がスニョン殺害に関わっていることを知り、共犯者の正体がペク・ヒソンだと気づく。

その頃ペク家を訪れていたムジンは、ジウォンから共犯者の正体を知らされ、ヒソンを探す。だがヒソンが寝ているはずのベッドは空だった。

追い詰められたマヌは、「息子に最後のチャンスを与えたい」とムジンを殺そうとする。ムジンは18年前に工房の地下室で見たことを話す。

地下室の床には人間が入っていると思われる大きな袋が横たわっていたが、ミンソクに「中身は鹿だ」と脅され、見て見ぬふりをしてしまったのだった。

これまで袋の中身は鹿だと信じることで、現実から目を背けてきたというムジン。

同じように息子の本性から目を背けてきたマヌは、ムジンに「俺たちには真実を話す義務がある」と説得され、ミジャとともに抵抗をやめて受け入れる。

ヒョンスは工房に来たヒソンの不意を突いて襲いかかり、拘束することに成功。だがヒソンからジウォンが死んだことを聞かされ、激しく動揺する。

ヒソンを殺そうとするヒョンスだが、ミスクに止められ、その隙にヒソンは逃亡。ヒョンスはナイフを手にして後を追う。

ヒソンの行方を捜すジウォンたち警察は、ミスクと連絡を取り工房に駆けつける。ジウォンが死んだと思い込んだヒョンスがヒソンを殺そうとしていることを知り、2人を追うジウォン。

ヒョンスは父ミンソクの霊に導かれるようにヒソンを追い、崖の上で彼を追い詰める。

ジウォンたち警察もその場に駆けつけ必死に止めようとするが、父の霊が見えるヒョンスには、そこにいるジウォンが本物かどうかわからない。

ジウォンはヒョンスに歩み寄りナイフを捨てさせるが、ヒソンが警官の銃を奪って発砲。ホジュンがヒソンを銃殺するも、ヒョンスはジウォンをかばって頭部に銃弾を受ける。

第16話(最終話)「15年分の記憶」あらすじ

頭部に銃弾を受けたヒョンスは救急搬送され、一命を取り留める。

頭蓋骨骨折と診断されるも命に別状はなく、安堵するジウォン。だが意識を取り戻したとき、ヒョンスは15年分の記憶を失っていた。

現状を受け入れることに苦しみ、ジウォンとの関係に悩むヒョンス。ジウォンはヒョンスの記憶が戻るのを待ち続けていたが、ヒョンスはそんな彼女の想いすらも重荷に感じていた。

記憶にない自分が本当に妻を愛していたのか、信じることができずにいたのだ。

そんな中、自治会長殺人事件で起訴されたヘスの初公判が始まる。被告人側の証人として法廷に立つヒョンスだったが、ジウォンと目が合うと頭の中が真っ白になり、黙り込んでしまう。

ジウォンからの連絡を受け、ヒョンスは自治会長の甥ヤン・ジンテに会いに行く。

彼は自治会長がお祓いの費用と称してミンソクの遺産を引き出し、着服していたことを証言。協力すれば学費を援助すると言われ、ヒョンスに関するデマを流したことを認める。

ヘスは正当防衛が認められ、無罪判決を受ける。自由の身になったヘスは留学を決意し、ヒョンスとムジンに伝える。

高校生の頃、ガウディの建築物に胸をときめかせた気持ちを思い出し、そこから再出発したいというヘス。ムジンは応援すると明るく振る舞うも、陰で号泣する。

ジウォンはヒョンスを自由にするため、別れる決意をする。

ヒョンスはかつてジウォンと雨宿りした場所を通りかかり、わずかな過去の記憶の断片を思い出す。

不動産業者から「探している物件の条件にぴったり」と紹介された家を見に行くと、かつてジウォンと暮らしていた家だった。

釜山の特殊任務班に異動申請を出し、ここを去るというジウォン。

ヒョンスは工房の名前“明星の宿る空間”の意味をジウォンに教える。明星は“金星”の別名で、ギリシャ・ローマ神話の鍛冶の神で嫌われ者のヘファイストスが心から愛する妻ビーナスのことだった。

ヒョンスは「幸せにする。君を愛し続ける」とかつてジウォンがヒョンスに告げた言葉を口にし、一緒に過去の自分を探してほしいと頼む。

ジウォンはその言葉を受け入れ、預かっていた結婚指輪をヒョンスの指に返す。

ヒョンスはジウォンと一緒にウナを迎えに行き、戸惑いつつも娘を抱き締める。

第15話・第16話の解説と感想

共犯者の正体に気づく2人

ついに共犯者=ペク・ヒソンと気づいたジウォンとヒョンス。そして何より前回刺されたヘスが助かってよかった!!

まず、ジウォンはヘスが間違われて刺されたことから、共犯者が自分の顔を知らないことに疑問を抱きます。

さらに、用意周到な共犯者が電話ボックスの前の車載カメラを全く気にせず映り込んでいたことにも。

ジェソプは家政婦スニョンの死亡推定時刻が合わないことに引っかかり、事件当日のスニョンの行動を調べ、ペク家の防犯カメラに映っていたスニョンが偽者であることを突き止めます。

そこからペク夫妻が犯行に関わっていること、彼らが守る人物=息子のペク・ヒソンであることに思い至ったのでした。

彼が電話ボックスの前の車載カメラに気づかなかったのは、15年前にはなかったからです。

一方ヒョンスも、ヨムと手を組んでミンソクの工房で共犯者を待ち受け、やってきた男がペク・ヒソンであることを知りました。

ペク・ヒソンの恨み

あっけなくヒソンを捕まえたヒョンスでしたが、ここからややこしいことに!

ヒソンはポケットに入れていた携帯をヒョンスに取らせて、一緒に入っていたジウォンのIDカードに気づかせ、ジウォンが死んだことを教えます。

ここで、ヒソンがなぜヒョンスにこだわるのかも明らかに。

回想シーンで、「ヒョンスは違う、失敗作だ」と語る父ミンソク。彼は息子のヒョンスを自分と同じ「殺人者」に育てようとしたけれども、うまくいかなかったようです。

失敗作って…愛情が歪みきってますね。

そしてヒソンにこう言いました。「喜んでいいぞ。お前は私の最高傑作だ」

マジ最低。無実を信じていただけに、ここにきてミンソクへの怒りがふつふつと!

ヒソンは「ミンソクが俺を殺人者にした。俺はお前を殺人者にする。公平だろ?」と言います。あぁ…そういうこと。

いろいろ腑に落ちた。本当は彼も、ヒョンスのようなまっとうな人間になりたかったんだね。

ジウォンを殺したことをヒョンスに教えて、自分に怒りを向けさせようとするヒソン。自分の命を犠牲にしてまでもヒョンスを「殺人者」にしたいという執念が恐ろしい。

最初は信じられなくてヒソンの言葉を疑っていたヒョンスでしたが、ジウォンの携帯に電話しても出ないし(ジウォンは知らない番号だったので出なかった)、署に電話すると死んだと言われるし(ジウォンを守るために偽情報を流していた)、信じないわけにはいかなくなり、パニックに陥ります。

このあたりの誤解とすれ違いの連鎖は韓国ドラマではよくあるけど、やっぱりよくできてるな~。愛する人を失ったヒョンスの嘆きが辛すぎた。

ムジンが18年前に地下室で見たもの

ムジンの過去の罪も明らかになりました。

18年前、高校生だったムジンは工房の地下室で、“生きている人が入っていると思われる袋”を目撃していました。けれどもミンソクに「それは鹿だ」と言われ、怖くなって見て見ぬフリをしたのです。

第3話でヒョンスが手に入れた“証拠のビデオテープ”に映っていたのは、そのときの映像でした。つまりその時点でヒョンスは、父親の犯行をまのあたりにしていたわけですね…つらい。

ムジンはペク家で息子を守ろうとするマヌと対峙。そのときマヌに向けて言った言葉がカッコよかった。

「今までずっと、袋の中身は鹿だと信じてきた。そう信じないと怖かったから。でもどんなに願っても袋の中の人は鹿にはならない。あんたも知ってた。息子の中に何が存在してるのか。あんたが変えたかったのは息子じゃない。息子の本性から目を背けた瞬間、最初の瞬間だ」

ペク・ヒソンの最期とヒョンスの受難

ジウォンを殺されたと思い込んだヒョンスは、逃げたヒソンを追って山の中へ。またミンソクの霊が現れ、彼を誘導します。どこまでも息子を苦しめるんだな、この父親は。

崖の先端でヒソンを捕まえ、ナイフを振りかざすヒョンス(毎度おなじみの崖)。

現場に駆けつけたジウォンが説得しても、ヒョンスには彼女が本物かどうか見分けがつかない。ここでもまた父親の霊が邪魔を…!

ジウォンの言葉を信じ、ナイフを手放して歩み寄るヒョンス。ところがヒソンが警官から銃を奪って発砲し、とっさにジウォンをかばったヒョンスは頭に銃弾を受けてしまう。

一命は取り留めるものの、目覚めたヒョンスは15年分の記憶を失っていて、ジウォンのこともウナのことも忘れていました。

お約束の記憶喪失~~~!!

失われた15年間の記憶

最終話は、記憶を失って現状を受け入れることに苦悩するヒョンスと、彼の愛を取り戻そうとするジウォン、ヘスの裁判が描かれました。

ヒョンスは2005年の交通事故(ヒソンの車にはねられた)以降の記憶がなく、ペク・ヒソンに成り代わっていたことも、ジウォンと結婚したことも、ウナをもうけたことも忘れてます。

そして人から聞かされた15年間の自分のことを、「何も知らない女性を騙して結婚した悪党」だと思っています。

わざとジウォンに冷たくして諦めさせようとする一方で、彼女に対する気持ちに戸惑うヒョンス。

記憶のないヒョンスにとっては、ジウォンが愛しているのは自分の知らない自分で、複雑な気持ちにはなるよね。「そいつが嫌い」と言ってたのは、嫉妬もあるのかなぁ。

結婚指輪を外せなかったり、無意識にウナの好きなエッグタルトを買い込んだり、記憶はなくても生活習慣が染み込んいて、それもまた今のヒョンスにとっては辛かったりする。

ジウォンはそんなヒョンスを見て自由にしてあげようと、別れることを決意。家を売ってヒョンスのいない場所へ行こうとしますが…。

ヒョンスは自分が仕事場にしていた工房の名前が「明星の宿る空間」だと知り、嫌いだった“彼”がいつもジウォンを思っていたことに気づきます。

結局ヒョンスの記憶は最後まで戻りませんでしたが、2人はそれを受け入れ、再出発することを決めました。

何も知らないウナが「この世でパパが一番好き」と言ってヒョンスに抱きつき、ヒョンスが泣きながらウナとジウォンを抱き締めるラストシーンは胸に染みました。

ハッピーエンドだったけど切ないなぁ…記憶喪失は切ないよ。

あとひとつ気になったのは、救出されたミスクが夫のパク・ギョンチュンと再会できたのかどうか。パクさん余命わずかだったけど間に合ったのかな。

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