中国ドラマ「長安二十四時」第31話・第32話のあらすじと感想です。
追い詰められた李必は徐賓の言葉を思い出し、右相府からの脱出をもくろみます。一方、小敬は徐賓と再会。徐賓はある記録から陰謀の首謀者を推測します。
覚醒した姚汝能がかっこいい。
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第31話・第32話のあらすじ
李必は「太子の謀反を裏付ける物証がある」と林九郎に与するふりをして右相府から脱出。檀棋を残して、監視役の元載とともに劉記書房へ向かう。
小敬は懐遠坊の造紙工場へ行き、徐賓と再会。丙六倉庫や狼衛が隠れていた修政坊の邸宅、昌明坊の根城は、すべて林九郎の名義だったことがわかる。徐賓は林九郎が太子を陥れるために、暗殺事件を捏造したのではないかと推測する。
李必はひとりで劉記書房に乗り込み、守捉郎たちに「外にいる右驍衛に捕まれば、守捉郎は根絶やしにされる」と煽る。元載は李必が逃亡したと見なして右驍衛を突入させるが、李必は右驍衛と守捉郎の戦闘に紛れて姿をくらます。龍武軍に助けを求めた李必は、郭利士と再会する。
何執正の身を案じる李必だが、郭利仕は何孚の計画を知っていながら隠していた何執正を助けようとしない。太子と林九郎の闘いを操り、力の均衡を図っているのは陛下だと指摘する李必。郭利士は李必の訴えを聞き入れ、何執正救出に動く。太子のもとへ向かった李必は、檀棋を救ってほしいと懇願する。
檀棋が右相府に捕らわれていると知った小敬は、徐賓から右相府への抜け道があることを聞き、妓女・李香香のもとへ向かう。だが抜け道は右相府へは繋がっていなかった。
林九郎は「太子の罪を認めれば門下の命は取らない」と何執正を脅迫する。そこへ郭利士が現れ、陛下から授かったという衣を林九郎に渡す。
粗末な布衣を見て顔色を変える林九郎。陛下の意図を察した何執正は、「陛下はお前の“体裁”を奪うおつもりなのだ」と教える。郭利士は何執正を連れて右相府を後にする。
林九郎から檀棋の始末を命じられた姚汝能は、首を絞めて殺したように見せかけ、檀棋を助けようとする。しかし元載にその現場を見られてしまい、右驍衛に取り囲まれる。檀棋のために戦うも、拘束される姚汝能。元載は檀棋を棺に閉じ込め、生き埋めにしてしまう。
棺の中で意識を失った檀棋を救ったのは、李必だった。
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第31話・第32話の感想
右相府を抜け出す李必
林九郎に捕まり、絶体絶命の李必。そこで思い出したのは、かつての徐賓の言葉でした。
「全てを解決する方法は生きることです。肝心な時にはまず己の命を守る。生きてこそ、どうしたいかを考えられます」
いいこと言いますね~、徐賓。
意を決した李必は虚偽の供述書に署名し、林九郎に与するふりをして右相府を脱出。檀棋は置き去りに。
っていうか、李必も檀棋もこうなることくらい想像つきそうなのに、なんでノコノコ右相府に来たのかわからないよ。ほんと“飛んで火に入る夏の虫”だよ。
さらにわからないのは、「太子の謀反の物証を私が持ってきます」という李必の言葉をあっさり受け入れる林九郎。なんで? そもそも今回の暗殺事件に太子が絡んでるという供述は、林九郎がでっちあげたものだよね?
だったら、本物の黒幕(守捉郎の雇い主)が判明するほうが、林九郎にとっては都合悪くない? それとも初めから彼は李必の言葉なんて信用してなくて、元載に殺させるつもりだったのかしら。
林九郎に贈られた布衣
小敬はちゃっかり生き延びていた徐賓と再会。徐賓は「林九郎こそ陰謀の張本人だ」と言います。狼衛の隠れ家や、爆弾製造に使われていた場所の名義が林九郎だったと。
暗殺事件を捏造して太子を陥れるためだと言うのですが、しっくり来ないのでたぶん違うでしょうね。林九郎のために龍波や聞染が動くとは思えませんし。
李必は寧王の孫(第29話に登場した翰林院の人)に、林九郎が三司の印を独占していることを伝え、陛下に報告してもらうことに。さらに郭利士に何執正を救ってほしいと頼みます。
その結果、林九郎は陛下から粗末な布衣(平民用の着物)を贈られ、「この衣を着て宴に参加するように」と言われてしまいます。
陛下は太子にも同じ衣を贈ったようで、激化する2人の争いに釘を刺したということでしょうか。
檀棋を救おうとする姚汝能
檀棋を始末するよう林九郎から命じられた姚汝能は、首を絞めて殺したように見せかけて、檀棋を逃がそうとします。それを阻もうとする元載。
このドラマが始まってもう30話を過ぎましたが、姚汝能がこんなに必死に戦うのは初めてじゃないですか…? しかも1人対大勢。いつもの彼なら絶対逃げるか隠れる場面。
自分の立身出世のことしか頭にない元載には、なぜ姚汝能が太子も林九郎も裏切って下人の檀棋を救おうとするのかわかりません。
「ほかでもない私自身のためだ。檀棋は殺されるべきではない。だから救ったのだ。死んでも退きはしない」
覚醒しましたね~姚汝能。めちゃくちゃカッコよかったです。でも右驍衛に捕まってしまい、その後が心配。元載に生き埋めにされた檀棋は、李必によって救出されたようです。
檀棋が埋められる前、元載に向かって「いつかお前は悲惨な死を遂げる」と不吉な予言を吐いていましたが、これ当たるんですよね…。
元載は粛宗(太子)の信任を得て出世し、やがて宰相として専権を振るうようになります。そして777年、元載は一族とともに捕らえられ、即日極刑になるのです。
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