コールドケース2-真実の扉-最終話|誰もが誰かに聞いてほしい

WOWOW連続ドラマW「コールドケース2」

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WOWOWの連続ドラマ「コールドケース2-真実の扉-」最終話(第10話)のあらすじと感想です。

今回は2017年12月に起きた一家殺人事件。

無理心中と思われた事件でしたが、ただひとり生き残った長女が犯人の顔を見ていました。松本穂香さんは目力があるので、シリアスな演技になると迫力ありますね。

百合が高木に向けて叫んだ「大丈夫、私を信じて!」にグッときました。

元ネタは、アメリカ版「コールドケース」シーズン4第24話“Stalker”です。

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最終話「真犯人」のあらすじ

百合(吉田羊)と高木(永山絢斗)は、一家殺人事件の生き残りで記憶を失っていた長女・莉子(松本穂香)の記憶が戻り始めたと聞き、莉子が入院する警察病院へ向かう。

事件はリストラされた莉子の父・智哉(村上淳)による無理心中だと思われていたが、莉子は智哉が死んでいる現場を目撃しており、犯人は別にいることが判明。百合は莉子が犯人を見ていると確信する。

莉子のクラスメイト・山崎(入江甚儀)は、莉子が〝ロミオ〟と名乗る男からラブレターをもらって浮かれていたと証言。自宅PCには莉子がFacebookで〝ロミオ〟と頻繁にやりとりをしていた証拠が残っていたが、莉子は「自分ではない」と否定する。

当時、家の中の険悪な雰囲気にウンザリしていた莉子は、突然LINEにメッセージを送ってきた〝ロミオ〟と会話をするようになっていた。ロミオが心の支えだった、と莉子は話す。

事件のあった夜、Facebookで〝ロミオ〟とやりとりしていたのは莉子の母・孝美(堀内敬子)だったことがわかる。莉子は包丁で自殺を図ろうとするが、父・智哉に止められる。

智哉と孝美は、幸せだった頃の家族に戻りたいと願う莉子の気持ちを知り、やり直すことを決意。家族4人でゲームをしようとしたとき、〝ロミオ〟が現れて莉子の両親と弟を殺害する。

莉子が事件の夜の記憶を取り戻したとき、ナイフを手にしたカウンセラーの朝倉(若葉竜也)が現れ、莉子に襲いかかる。〝ロミオ〟の正体は朝倉だった。朝倉は莉子を手に入れるために百合に致命傷を負わせて人質に取り、取調室に立てこもる。

朝倉は当時莉子が通っていた高校のカウンセラーだった。莉子を守るために彼女を苦しめる家族を殺害したが、パニックに陥った莉子は「私も殺して」と懇願したという。

朝倉はそのときの願いを叶えるために、莉子を殺そうとしていた。だが「あなたは大切なものを壊した」という百合の言葉を聞いて、自死しようとする。

百合の目に、マジックミラー越しに銃を構える高木の姿が映る。2人の位置がわからず躊躇する高木に、百合は「大丈夫、私を信じて」と叫ぶ。

高木は銃を放ち、同時に警察官が突入して朝倉を確保する。 手術で一命を取り留めた百合はその後復帰を果たし、朝倉に会いに行く。

登場人物はこちら

WOWOW連続ドラマW「コールドケース2」コールドケース2-真実の扉-全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)・原作

最終話で使用された曲

  • 「Hero」安室奈美恵
  • 「瞬き」back number
  • 「We are」ONE OK ROCK

最終話の感想(ネタバレ有)

犯人は、予想どおり若葉竜也さん演じるカウンセラーの朝倉でした。第1話での百合の「あの先生、ちょっとしつこいんですよ」というセリフが伏線でしたね。

大丈夫って言うときこそ、危ないんすよ

百合と高木がいつの間にか強い信頼関係で結ばれていて、胸熱でした。

莉子が名前も顔も知らない「ロミオ」を心の支えにしていることに対して、「俺にはわからない」と呟く高木。百合は「しんどいときほど、ただ話を聞いてもらうだけで救われることもあるんじゃない」と言います。

百合がトラウマを抱えていることを知っている高木は、心配そうに百合を見るのですが、百合は「私は大丈夫よ」と笑い飛ばすんですね。

「大丈夫って言うときこそ、危ないんすよ」
「生意気言って」
「俺は経験してるんで」

シーズン1で高木がこのチームに配属されたとき、彼には恋人がいました。その恋人は精神疾患を抱えていて、後に入水自殺を図っています。

そばにいながら彼女を救えなかったことは、高木にとって一生消えない傷なのかもしれません。「なんかあったら、すぐ駆けつけますんで」って冗談交じりに言っていたけど、本心だろうなぁ。

そしてこのとき交わされた言葉が、後半の見せ場で重要な鍵になりました。

誰もが誰かに聞いてほしい

朝倉はFacebookで知り合った〝ジュリエット〟と親しくなるのですが、この〝ジュリエット〟の中身は莉子の母・孝美でした(莉子の写真を無断使用していた)。

そこからどういう流れで朝倉が莉子を見つけ出したのかは不明。たまたま莉子が通う高校のカウンセラーをしていた、というのも偶然が過ぎる気がしますが…。

朝倉自身が語ったのは「ゴミ箱に捨てられていた」という不幸な生い立ちだけ。彼の過去にはあえて触れず、「莉子だけが僕の話を聞こうとしてくれた」と語らせるところが秀逸でした。

カウンセラーだろうが、刑事だろうが、男だろうが女だろうが、子供だろうが大人だろうが、「聞いてほしい」ことは誰にでもあります。

でも自分が八方塞がりになっているときは、自分だけが苦しい思いを抱え込んでいるような気になって、相手を思いやる余裕がなくなるんですよね…。

聞き役になれる優しい人が、どこへ行っても聞き役に回ってしまう現実も悲しい。

大丈夫、私を信じて

莉子の記憶がよみがえり、犯人を思い出すシーンの緊張感がたまらなかったです。

百合を人質に取り、取調室に立てこもって莉子をよこせと要求する朝倉。百合の傷口からはどんどん血があふれ出ていて、一刻を争う状況でした。

必死に意識を保って「絶対に渡さない」と断言する百合がカッコよかった。

高木は隣の部屋からガラス越しに撃とうと狙いを定めるのだけど、窓に映るのは自分の姿だけで向こうの状況はまったくわからない。

百合は高木に気づいて「(撃っても)大丈夫!」と声を張り上げるのだけど、「大丈夫」が伝わらないことに気づく。高木は「大丈夫って言うときこそ、危ないんすよ」と思っている人間だから。

一瞬躊躇しつつも、「大丈夫!私を信じて!」と叫ぶ百合に応えて銃弾を撃ち込む高木もカッコよかった。シーズン1では偏見まみれの生意気な青二才だったのに、ほんと頼りになる刑事になったなぁと感慨深いです。

莉子が通っていた高校の廊下のポスターと、朝倉のカウンセリング室の壁に貼ってあるポスターが同じだと気づいたのも彼でしたしね。

最後に

毎週楽しみにしてきた「コールドケース」もついに終幕。淋しい…。

シーズン2のエピソードでわたしが好きなのは(最終話は除いて)第2話第4話第5話第8話ですね。次点で第1話第6話第9話かなー。

でもどの回もそれなりに見応えがあって、毎回かぶりつきで見ていました。映像の美しさには、毎回溜息が出るほどでした。

見ているほうは気楽に「早く続きが見たい」とか言っちゃうんだけど、このレベルのドラマを作るのはかなり時間がかかりそうだし、キャスト陣も人気者揃いなのでスケジュール調整が大変だろうし、そう簡単にはいかないと思うのですが…それでも言っちゃいます。

シーズン3、ありますよね?

アメリカ版との違い

ここからは、元ネタとなったアメリカ版「コールドケース」シーズン4第24話“Stalker”との違いについて説明します。

主人公が抱えていた問題

登場人物、事件の概要、犯人、解決に至るストーリーはほぼ同じです。大きな違いは、主人公の百合(アメリカ版ではリリー)が抱えていた問題。

日本版ではシーズン1の最終話で連続殺人犯の赤松を射殺したことがトラウマとなり、シーズン2を通して百合がPTSDに苦しむ様子が描かれていました。

アメリカ版では、アルコール依存症で末期の肝硬変を患っていた母親が、この回に息を引き取っています。リリーが仕事をしているとき、家でたった一人で。

母親の最期を看取れなかったことで自分を責めるリリーを、相棒のスコッティが慰め、「何かあったら呼んでくれ。“Hey”と言うだけで駆けつけるから」と約束していました。

この“Hey”がコードワードになり、後に犯人がリリーと一緒に立てこもった際、リリーは電話でスコッティに“Hey”と告げて、助けに来るよう伝えています。

アメリカ版の凶器は銃が多い

もうひとつは凶器。これはほかのエピソードでもそうですが、アメリカ版で犯人が手にする凶器は、当然ながら銃が多いのです。

日本版では包丁による刺殺でしたが、アメリカ版では一家は銃殺されています。そしてそのとき莉子(アメリカ版ではキム)に「大嫌い」と言われ、永遠の愛を叶えるために彼女をも撃っています。

後半の警察署内での攻防戦では、日本版では百合だけが人質になっていましたが、アメリカ版ではキムとリリーの2人です。

アメリカ版では、取調室に立てこもる前に犯人が狙撃手に撃たれたり、課長代理(アメリカ版ではジョン)が犯人に撃たれたりもしています。

リリーは自分に銃口を向ける犯人に向けて語っているように見せかけて、マジックミラーの向こう側にいるスコッティに「早く撃ちなさい!」と叫び、犯人はスコッティによって銃殺されます。しかし同時にリリーも犯人に撃たれ、重傷を負いました。

アメリカ版にはない“犯人側のストーリー”

朝倉が不幸な生い立ちを語るシーンや、莉子を愛するようになった理由を語るシーン、自殺しようとするシーンは、アメリカ版にはありません。

総じて、日本版はアメリカ版にはない“犯人側のストーリー”を丁寧に作り上げていて、一方的に断罪するだけでなく、多角的で深みのある人間ドラマになっているところがよかったと思います。

アメリカ版は2003年から2010年に放送された作品ということもあり、現在から見ると少し古さを感じる部分もあるのですが、なんといってもオリジナルですから、素晴らしい作品であることに変わりはありません。

日本版とアメリカ版を比べて見ることで、それぞれの国の社会事情や時代背景を考えるきっかけになり、とても面白かったです。

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