刑事モース~オックスフォード事件簿~Case19|ファラオの呪いと戦争の傷痕

「刑事モース~オックスフォード事件簿」シーズン5ネタバレ感想・登場人物

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どうも、夏蜜柑です。
「刑事モース~オックスフォード事件簿~」Case19のあらすじと感想です。

前回登場したギャングのエディ・ネロが再び登場。
今後の伏線になりそうな、きな臭い匂いがします。

今回の事件は映画館で発生。モースはなぜか行きずりの美人と……。

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Case19「死者のフィルム」のあらすじ

1968年5月。ピットリバース博物館で警備員をしていた元刑事のロナルド・ビーヴィスの遺体が自宅で発見され、検視によって中毒死と判明。モースは被害者が死ぬ前に立ち寄った映画館ロキシー・シネマを捜査する。

ロキシー・シネマではハリウッドのホラー映画「ファラオの呪い」が上映されており、主演俳優エミール・ヴァルデマーが続編映画の撮影でオックスフォードを訪れていた。

ロキシー・シネマでヴァルデマーのトークショーが行われた夜、オルガン奏者のガルニエが毒殺される。ガルニエはビーヴィスが映画館で誰かと話していたのを目撃しており、口封じのために犯人に殺されたと思われた。

一方、ヴァルデマーへの贈り物として用意された時計が、なぜか博物館から盗まれた古代エジプトの埋葬品“スカラベ”にすり替わっていたことが判明。亡骸の心臓の部分に置かれるもので、古代エジプトでは心臓は審判にかけられ、罪が暴かれると来世に行けなくなると考えられていた。

犯人は映画館のドアマンとして働くゴードンだった。ゴードンはビーヴィスに“スカラベ”を盗ませ、ヴァルデマーへ贈る時計とすり替えたのだ。

ヴァルデマーは19歳のときに戦場でゴードンと出会っていた。武勲を焦る若い指揮官だったヴァルデマーは、無謀な命令を下してゴードンの弟の命を奪い、ゴードン自身も負傷し片腕を失っていた。

映画館の支配人デ・ヴィアはエディに脅迫されており、オーナーに映画館を売らせるため放火して焼き払うよう命じられる。映画館に火をつけたデ・ヴィアはゴードンに撃ち殺され、ゴードンも炎に焼かれる。

町ではエディ・ネロが所有する建物が放火される事件が連続して発生。ひとつはアジア系ケニア人たちが住むアパートで、もうひとつはジョアンが勤務する相談センターだった。

モースは町で偶然出会ったキャロルと一夜を共にするが、彼女は両親と共にオックスフォードに遊びに来ていたサーズデイの姪だった。モースは「間違いだった」と伝え、キャロルたち家族はロンドンに戻っていく。

Case19の登場人物(キャスト)

ロナルド・ビーヴィス(イアン・スチュアート・ロバートソン)
博物館の警備員。元州警察の巡査部長。ロキシー・シネマで映画「ファラオの呪い」を見た後、自宅で突然死を遂げる。

エミール・ヴァルデマー(ドナルド・サンプター)
三大ホラー俳優のひとり。主演映画「ファラオの呪い」が大ヒットし、続編撮影のためオックスフォードを訪れる。

アルマンド・デ・ヴィア(サイモン・ダットン)
ロキシー・シネマの支配人。エディ・ネロから脅迫されている。

ケネス・ブリングス(ルーク・ホーンズビー・スミス)
ロキシー・シネマの副支配人。〈ブラウンズ・カフェ〉のジュリアと付き合っている。若い頃、暴行事件を起こして逮捕歴がある。

レズリー・ガルニエ(ジョン・マカンドリュー)
ロキシー・シネマのオルガン奏者。酒好き。映画館の非常階段でビーヴィスが誰かと話しているところを目撃している。

エドモンド・ゴードン(デイビット・ショー・パーカー)
ロキシー・シネマのドアマン。元ピアニスト。戦争で片腕を失っている。

ベティ・パースキー(アビー・ウィルソン)
ロキシー・シネマの案内係。

シュクリー博士(クリストファー・シューレフ)
博物館勤務。ビーヴィスの上司。エジプト人。映画「ファラオの呪い」を見てエジプト文化に対する冒涜だと抗議する。

エディ・ネロ(マーク・アーデン)
ギャング。ボクシングジムやタクシー会社を経営している。所有する建物が連続して放火される。ロキシー・シネマの土地を手に入れるため、支配人を脅す。

リアム・フリン(アリスター・ホーク)
エディの手下。たびたび〈ブラウンズ・カフェ〉を訪れ“みかじめ料”を請求していたが、何者かに刺殺される。

ポップ・ガロ(パノ・マスティ)
〈ブラウンズ・カフェ〉の経営者。エディの手下フリンに“みかじめ料”を払うよう脅されている。

ジュリア・ガロ(ソフィア・カパッソ)
〈ブラウンズ・カフェ〉の従業員。ポップの娘。

キャロル・サーズデイ(エマ・リグビー)
ロンドンから来たサーズデイの姪。両親とともにオックスフォードを訪れ、町で偶然モースと出会い一夜を共にする。

チャーリー・サーズデイ(フィル・ダニエルズ)
サーズデイの弟。ロンドンに住んでいる。家族でオックスフォードを訪れ、サーズデイ家に滞在中。金を無心する。

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「刑事モース~オックスフォード事件簿」シーズン5ネタバレ感想・登場人物刑事モース~オックスフォード事件簿~シーズン5(Case18~23)全話あらすじ感想・登場人物(キャスト)

Case19「死者のフィルム」の感想

※ネタバレを含みますのでご注意ください

イギリス人とスエズ運河

サブタイトルの原題は「Cartouche(カルトゥーシュ)」。古代エジプトで王の名前を記した象形文字を囲む、楕円形の輪郭のことです。

1968年は、イギリスが「スエズ運河以東からの撤兵」を表明した年。これによって中東の支配勢力はイギリスからアメリカへと変わっていきます。

劇中で「誰がスエズ運河を作ったと思ってる」と発言したストレンジに対して、モースが「フランス人」と訂正するシーンがありましたが、モースの言うとおりスエズ運河を開通させたのはフランス人のレセップスでした。

運河は1869年に完成しましたが、運河会社が経営難に陥ったため1875年にイギリスに売却されたんですね。

その後、エジプトのナセル大統領が第二次世界大戦後に「スエズ運河の国有化」を宣言。焦ったイギリスがフランス、イスラエルに働きかけてエジプトに侵攻し「スエズ戦争」が起こるという流れ。

博物館のシュクリー博士から見れば、イギリス人は長年にわたって中東を支配し、エジプトから貴重な文化財を持ち出し、複雑なパレスチナ問題の原因を作った人たち。

毛嫌いしていたのには、そういった背景もあったでしょう。
当時の国際情勢が色濃く投影されていた回でした。

ファラオの呪いと戦争の傷跡

今回の舞台はロキシー・シネマ。わたしは古い映画に詳しくないのでよくわかりませんでしたが、当時の映画事情が垣間見える内容だったのでは。

サーズデイ警部が子どもの頃に見た映画についてハイテンションで語るのと対照的に、モースは冷めた様子。映画には興味がないのか、特別な思い出はなさそうでした。

わたしも若い人と映画の思い出話をしたら、まったく噛み合わないだろうなぁ~。当時の映画館は全部なくなっているし。

このドラマではサーズデイ警部たちの戦中世代と、モースたち戦後世代のギャップがたびたび描かれます。

映画館で国歌の演奏時に「戦死者に敬意を払え」と注意する老年の映写技師に対し、若い副支配人ケネスは「彼らが気にすると思う?」とお構いなし。

今回の犯人は戦争で片腕を失ったゴードン。戦前はピアニストだったようですが、負傷したことで夢をあきらめざるをえなくなり、ドアマンになりました。

彼にとって、銀幕で輝くヴァルデマーは自分から大切なものを奪った憎き存在。戦争で弟と自分の夢、そして多くの人の命を奪った罪を、どうしても償わせたかったのでしょう。

キャロルと行きずりの関係を結ぶモース

町で出会った女の子キャロルと一夜をともにするモース。後日、モースはサーズデイの家でキャロルと再会します。なんとキャロルはサーズデイの姪でした。

モース、いったいどうした……?
行きずりの関係なんて、らしくないじゃないの。

前回、娼婦のイヴに「あなたは見るのは好きだけど、決して手を触れようとしないタイプ。欲しいものを外から眺めているだけ。一生傍観者よ」と言われたのが、よほどこたえたのかしら。

しかも再会を喜ぶキャロルに「あれは間違いだった。二度としない」って……ひどい。女心がわかってないとは思ってたけど、これほどとは!!/(≧□≦;)\

モースの気持ちを察して「間違いじゃなかった。ただ思い出にすればいい」と言って笑顔で去るキャロル、めっちゃ大人。こんないい子を振るなんて、モースは見る目ないな……。

ジョアンとモースの恋が進展する見込みはないんだろうか。しかもジョアン、ギャングのエディ・ネロが所有する建物で働いていたんだよね。トラブルメーカー健在ですね。

シーズン5は、このエディ・ネロがキーパーソンになりそう。なんだか不吉な予感がするなぁ。無事に新庁舎へ行けるといいけど。

モースは殺された元刑事ビーヴィスと自分を重ね合わせ、孤独な人生に不安を抱いたようです。ビーヴィスも独身で、モースと同じくクロスワードパズルやオペラ鑑賞が趣味でした。

モースが生涯独身を貫くことは「主任警部モース」で明らかなのですが、有能な部下に恵まれて同僚からも一目置かれる存在になっているので、それほど悪い人生ではなかったんじゃなかな。

大丈夫だよモース。安心して。

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