中国ドラマ「長安二十四時」第41話・第42話のあらすじと感想です。
ついに灯楼が爆発…! 舞台は花萼楼へと移り、龍波と皇帝の直接対決に。小敬は龍波を止めるべく策を考えているようですが、とんでもないことになってきました。
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第41話・第42話のあらすじ
皇帝の仕打ちに耐えかねた太子は宴の席を離れる。何執正は皇帝を糾弾し、太子がいなければ長安は衰退すると言い放つ。その場で林九郎を刺し殺そうとする何執正だったが、防護衣を身につけていた林九郎は助かる。
龍波は第8団の仲間のため皇帝に復讐しようとし、小敬に手を組むよう呼びかける。だが聞染が死んだことを知った龍波は、花萼楼へ乗り込んで直接皇帝と話をすることを決める。
意識を取り戻した李必は灯楼を脱出して太子のもとへ向かい、皇帝の命が狙われていることを伝える。だが宴の場で辱めを受けた太子は李必にすべてを託し、興慶宮を去ろうとする。
何執正は「邦土を分けるのは責任の放棄だ」と皇帝を激しく非難するが、皇帝は皇族だけで唐を治めることはできないと言い、“神”である自分は今宵を境に政には一切関与しないと宣言する。
龍波の信頼を得て灯楼に残った小敬だったが、仕掛けを止めようとするところを魚腸に見られ、襲撃される。小敬との戦いの最中、魚腸は歯車に挟まれて片腕を失う。
皇帝は何執正を許し、帰宅させる。丑の正刻が近づき、一等女の許鶴子が呼ばれて皇帝に金の矢を渡す。皇帝が矢を射ようとしたとき、龍波と白蟻団がその場に姿を現す。
小敬は花萼楼へと伸びる麒麟臂に乗り移り、破壊して石脂を流す。魚腸は小敬を追ってくるが転落しかけ、小敬に救出される。龍波を改心させるため、小敬は皇帝を長安から追い出すことを考えていた。
皇帝と対面した龍波は、安西鉄軍第8団の旗手・蕭規と名乗る。皇帝は第8団の兵の名前を1人ずつ上げ、第8団を壊滅に追い込んだ蓋嘉運を罷免にし、自分なりに裁いたつもりだと話す。皇帝の前に跪き、「天下の万民にご加護を」と告げる龍波。
丑の正刻が告げられ、皇帝が灯楼に向かって火の矢を放つ。魚腸は仕掛けを作動させ、灯楼を爆破する。しかし小敬の細工によって花萼楼に伸びた隠し灯房は爆発せず、花萼楼は炎上するだけに留まる。
龍波は皇帝を人質に取り、乗り込んできた龍武軍の動きを止める。花萼楼の屋根から広間へ移動した小敬は、厳太真になりすました檀棋を人質に取り、龍波の味方のふりをして機会をうかがう。
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第41話・第42話の感想
第8団の仲間への思い
龍波の第8団への思いが熱すぎて泣けてきます。
あれから烽燧堡に戻って同志の亡骸を拾い、わずかな土地を買って1人に1つ碑を立てて墓を作っていた龍波。毎年正月に墓参りをし、200以上ある碑の前で酒を飲み、全員と飲み終わるのが上元節だった。
「俺も呼べよ」と言う小敬に、「お前と聞隊長は長安で幸せだろ?」と。龍波はずっと幸せじゃなかったってことですよね。悲しすぎる。
不思議なことに、記憶は思い出せば思い出すほど深く胸に刻まれていきます。10年経っても、龍波や小敬にとっては昨日のように鮮明な記憶なのだと思う。
よくわからない何執正の反撃
花萼楼では、何執正が大反撃を試みていました。太子が攻撃されていた時は黙りこくって居眠りまでしていたのに、なぜ太子がいなくなってから? 花萼楼に乗り込んできたのは、太子を守るためだったはずでは?
そして皇帝陛下に「昔のお前は倹約に努めていたではないか」とか、「この汚名は自分で背負え。子孫に災いを残すな」とか、かなりズケズケ言っちゃいます。おまけに林九郎を刺し殺そうとまでします。
そこまでしておきながら、結局は皇帝に丸め込まれて私が悪うございましたみたいになるオチで、しかも何のお咎めもなくあっさり帰宅を許されるってどゆこと? そもそも何孚の暗殺計画を知りながら止めなかったことはスルーなの?
どうも何執正の言動は最初から最後まで(まだ最後かどうかわからないけど)納得がいかないわー。
小敬が残した“一九七(ひくな)”
意識を失っていた李必は復活。小敬は李必の首を絞めていたとき、こんな言葉をささやいていました。
「一息つく間もなく道教神に祈り、九字で占い、遊歴するもよし。地獄の七層を訪ねろ」
“一九七(ひくな)”というメッセージです。急いで灯楼を脱出して太子のもとへ知らせに行くものの、宴の場でさんざんな目に遭った太子はすっかり意気消沈。小敬のことも「どうせ死刑囚だ」と投げやりな発言をして、さすがの李必もブチギレ。
思わず太子に掴みかかり、「死刑囚でさえ退かぬのに、あなたは?」と非難します。太子を崇拝する李必がこんな乱暴な態度に出るとは…よほど頭にきたんでしょうね。
それでも太子は自ら動こうとはせず、「お前の手柄にせよ」と李必に押しつけて立ち去ってしまう。長安を守るため命懸けで戦っている小敬たちに対して、皇帝といい太子といい、なんと「他人任せ」なことか。
かつての第8団の悲劇から、彼らは何も変わっていないんですね。
灯楼爆破!炎上する花萼楼
白蟻団の仲間を連れて、花萼楼へ乗り込む龍波。小敬は龍波の味方になるふりをして灯楼に残り、麒麟臂を破壊して花萼楼の爆破を食い止めようと画策します。
全体に火が灯った灯楼は徐々に姿を変え始め、第36話で毛順が言っていた説明のとおりに老子が姿を現しました。
「老子の周りには12の隠し灯房があり、12体の道教神が置かれる。丑の正刻、灯楼中に火が回ると灯房がたちまち輝き始め、空中で四方八方へ広がる。なんと荘厳な光景であろう」
内部の構造はさっぱりわかりませんが、すごい仕掛け。夜空に浮かび上がる巨大な灯楼の姿は圧巻でしたね。
龍波の計画としては、花萼楼近くまで伸びる隠し灯房に伏火雷が仕掛けられていて、麒麟臂の中の石脂に火が付くと、隠し灯房が爆発する予定だったんじゃないかと思います。
が、小敬が麒麟臂を壊して細工したせいで、魚腸が灯楼を爆破しても隠し灯房は爆発しませんでした。そんなわけで、龍波は最後の手段(自ら片を付ける)に出るしかなくなった。
花萼楼の1階部分は炎上、宴の広間でも大乱闘となり、修羅場に。小敬は厳太真になりすました檀棋を人質に取って龍波側についていますが、どうやって突破するつもりだろう? 何か考えがあるんだろうけども。
ちなみに林九郎はというと、早々に陛下を捨て置いて逃げました。さすがだねぇ。
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