シャーロック・ホームズの冒険*第11話「入院患者」ネタバレ感想

海外ドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」キャストあらすじ

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海外ドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」第11話「入院患者」のあらすじと感想です。

開業医トレヴェリアンがホームズを訪ね、同居している入院患者(であり出資者)が何かに怯えて錯乱状態だと相談を持ちかけます。彼の話を聞いたホームズは、同居人の秘密に感づきますが…。

原作のワトソンによると、「ホームズが演じた役柄はあまり華やかではないのだが、全体を構成する事柄がどれも非情に珍しいので、事件簿からはずすのはあまりに惜しいと思った」事件。

第11話「入院患者」あらすじ

ホームズのもとに若き開業医トレヴェリアンが訪ねてくる。彼はブレッシントンという男から開業資金を援助してもらい、全収入の4分の3を彼に支払うという条件でブルック街に医院を構え、医師として成功を収めていた。

ところが数週間前から、突然ブレッシントンが怯えた様子を見せるようになった。昨日はロシア貴族の親子が強直症の治療のため医院を訪ねてきたが、診察の途中で急に姿を消してしまい、ブレッシントンは部屋の床に何者かの足跡を発見して錯乱状態に陥ったという。

ホームズとワトソンはさっそくトレヴェリアンの家へ向かうが、ブレッシントンが何かを隠していることに気づいたホームズは、「真実を話してくれない限り、相談には乗れない」と帰ってしまう。

翌朝、ブレッシントンは寝室で首を吊った状態で発見される。ロンドン警視庁のラナー警部は自殺と判断するが、室内を調べたホームズは他殺と推測。昨夜、3人の男がこの部屋にいたと断言する。

そのうち2人はロシア貴族の親子に扮して訪ねてきた2人連れの男で、手引きしたのはボーイのフェントンだった。

ホームズは、ブレッシントンがかつて「サットン」という名で知られたワージンドンの銀行強盗の一味だったことを突き止める。彼は4人の仲間を警察に売って罰を逃れていた。

ブレッシントンの密告によって強盗仲間のひとりカートライトは死刑になり、ほかの3人も15年の刑を受けた。刑期を終えて釈放された3人は、ブレッシントンに復讐するため今回の犯行を計画し、彼を処刑したのだ。

ブレッシントンがトレヴェリアンに開業させたのは医院を隠れ蓑にするためで、最近になって怯えた様子を見せていたのは新聞で元仲間の仮釈放を知ったためだった。

ブレッシントンを殺害した3人は警察の手を逃れて国外に脱出するが、その後、彼らが乗ったポルトガル行きの船が沈没し、全員死亡というニュースが入る。

ワトソンは今回の事件に「ブルック街の怪事件」というタイトルをつけて記録しようとするが、ホームズは「『入院患者』がいい」と意見する。悩んだ挙げ句、ワトソンは「入院患者」というタイトルをつける。

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海外ドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」キャストあらすじシャーロック・ホームズの冒険|各話ネタバレ感想・登場人物/キャスト・原作比較・時代背景

第11話の感想(ネタバレ有)

仲良しホームズ&ワトソン

ハドソン夫人が大掃除をしたり、ホームズとワトソンが理髪店で時間を潰したりと、原作にはないエピソードが微笑ましくて楽しかった回。

理髪店で、ホームズは「昨日の演奏会は素晴らしかった」と演奏を思い出して恍惚に浸っていました。ドイツのヴァイオリニストで指揮者・作曲家でもあるヨーゼフ・ヨアヒム(1831~1907)の演奏会へ行ったようです。

その後、2人が理髪店からベイカー街221Bへ戻るシーンでは、ヨアヒムが「最も偉大なヴァイオリン協奏曲」と称し生涯を終えるまで演奏したという、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲がBGMに使われていました。ラストシーンでホームズが演奏していたもの同じ曲です。

ちなみに、理髪店から戻ってくるとき2人が腕を組んで歩いていたのは、当時の挿絵を再現したものらしい。ヴィクトリア朝末期では、男性同士が腕を組んで散歩したりするのは普通のことだったそうです。

原作との違い

ここからは駒月雅子さん訳の角川文庫版『シャーロック・ホームズの回想』に収録されている「入院患者」をもとに、ドラマと原作との違いを見ていきます。

発表は1893年、短編の中では21番目の作品にあたります。

ワトソンの推理

ドラマの冒頭、ハドソン夫人に(大掃除のため)部屋から追い出されたホームズとワトソンが、時間をつぶすため理髪店へ行き、ワトソンがホームズの心理を推理して大ハズレするシーンがユーモラスに描かれていました。

このシーンは原作にはありません。原作では、実験中に試験管が割れて中断を余儀なくされたホームズがワトソンを夜の散歩に誘い、2人で3時間ほど街をぶらぶらして帰ってくると、玄関前に四輪馬車が停まっていた…という流れ。

ちなみにワトソンはこの事件が起きた日を「ホームズと私がベイカー街で同居するようになってから一年が経とうとしていた」と書いています。

ロシア貴族の訪問

ドラマでは、ロシア貴族の親子に扮した犯人が医院を訪ねてきたのは一度だけでしたが、原作ではその翌日にもう一度姿を現しています。

ブレッシントンの部屋に足跡が残っていたのは、2度目のときです。そしてトレヴェリアンはその日の夜にベイカー街221Bを訪ねています。

犯人はブレッシントンを殺害するため患者に扮してやってきたのですが、たまたま2度とも彼が散歩中で外出していたため、実行できませんでした。

ハドソン夫人怒る

冒頭、大掃除のため部屋を追い出されたホームズとワトソンが戻ってくると、部屋の中はきれいに片付けられていました。……が。

翌日、犯人の正体が元銀行強盗犯であることに気づいたホームズは、その事件の資料を探すため書類をひっかき回し、部屋の中はとんでもない散らかりように。

書類はワトソンが一発で見つけてくれたのですが、2人が出かけたあと部屋に入ったハドソン夫人はびっくり仰天。せっかくきれいにしたはずの部屋が、たった一日でめちゃくちゃになってしまったのです。

この微笑ましいエピソードは原作にはなく、ドラマのオリジナルとして挿入されていました。ハドソン夫人は原作では影が薄いので、こういうのは嬉しいですね。

ラストの題名をめぐるホームズとワトソンのやりとりも、原作にはありません。このシーンもよかったなぁ。